自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術 (朝日新書)
- 朝日新聞出版 (2013年2月13日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022734907
作品紹介・あらすじ
自衛隊のメンタルヘルスの教官が、「心のムリ・ムダ・ムラ」を防ぎ、バランスよく生きていく実践的方法を伝授。組織を率いるリーダーにも役立つ内容が満載。
感想・レビュー・書評
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YouTubeでほっしーさんがお勧めの本で拝読しました。親が短期間の間に入退院をし疲労がとれず焦っていたので休み方や何故疲労が蓄積されるのかが理論的に書かれていたので読みやすく日常でも実践できそうです。
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本書を読んで最も印象に残ったのは、無理をしている人は「子供の心の強さ」を持っている。子供のような成長期には我慢して努力すれば伸びる確率は確かに高い。ただ、大人になり能力に陰りが見え始めた段階で「子供の心の強さ」だけにしがみついていると徐々につらくなる。大人になったらなったで、あるもので対処する能力も身につけねばならないとの記載でした。
成功するのに忍耐は重要とは思いますが、やはり過剰な忍耐は本人のためにもならないことが上記の記載からも確かだなと思えるようになりました。
私自身は頑張りすぎることはない人種になりましたが、世の中は必要以上に頑張る人もいて、そういう人に限って体調を崩して仕事を辞めざる得ないような話もあります。大きな無理はリ-ダ-シップの失敗と心得よと本書でも書かれているように、真面目すぎる人は自分の責任と思わず、休む時は休むことが重要なのだなと改めて感じさせる本でした。 -
•心の疲れをとる技術、人間関係の疲れをとる技術、両方読むことをお勧め。
•個人的には、ムリは3段階で進行する、という箇所がとてもためになった。自分の場合、身体疲れ、感情疲れが2段階以上になると、ちょっとしたことが負担になり、怒りやすくなる。この場合、まずは身体を休める事を優先する。 -
自衛隊の人だからか、疲れた人を少しも責めていないのに、語り口がきびきびしていて力強いのがよい。ところどころそのまとめ方はどうなの、という箇所もあるけれど、経験を通じて手に入れた知恵を分けてもらうような本だった(自衛隊式なら生存率が上がりそうな気がするプラシーボ効果もあるかも...)。疲れているときの物事の感じ方、蓄積するストレス、感情疲労について、疲れ切って別人になる前に読めてよかった。
ふつうの人たちからなるチームをまとめるリーダーに役立つセクションも多々あり。 -
何回か読んでます。
人にもオススメしたい本。
自衛隊と書いてあり、レンジャーのという事を想像したが、全然そんなことなく、極限状態にあることは自衛隊員もサラリーマンも一緒なのかもしれない。
その中で無理には何段階かあって、それぞれの対応の仕方などは頭で分かってるつもりで、言語化されたきがしてる。
また定期的に読みたい1冊
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まさに現在第2段階「ムラ」のリハビリど真ん中、仕事はムラだらけ信用を無くし自信マイナス自責の念がグツグツしております。休んでも休んでも心の疲労の治し方が分からないまま今に至り、ほぼ全ページ「ああ、あの時のアレはこれだったんだ」と嘆息するばかり。やる気なんか湧く訳がなかったのだ。今からでも働けるようになるかなぁ。
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ムリ・ムダ・ムラが自分にとっても集団にとってもいいことではなく、安定したパフォーマンスが落ちる。そうするとシャレにならない自衛隊という組織でどう考えられているかという感じ。客観的に、そういうことがロスであるということ。適切に客観視すること、自他でこういう知識を共有した上で建設的に運営すれば確かに組織としては強いだろう。しかし、今は、無理を強いられがちな時代でありそうしないと結果が出なかったりもする。とはいえ、全体でこういう前提があれば少しは円滑で安定した組織作りが出来るように思う。
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神よ 私たちに
変えられるものを変える勇気と、
変えられないものを受け入れる冷静さと
その2つを見極める知恵を与えたまえ
(神学者 ニーバー)
という最後の言葉に本書の内容は集約される。
メンタル系の本はいろいろと読んできたが、その中でもかなり良い部類に入ると思う。
印象に残ったのは「子供の心の強さ」と「大人の心の強さ」の違いと移行。要するに子供のガンバリズムの精神を大人になっても持ち続けていると、いつか破綻するという事。
さすが極限状態に追い込まれる自衛隊のメンタルマネジメント本とも言えるが、自衛隊は自殺率の高い組織でもある。このやり方が通用しない別の問題があるのか?そもそも本書の内容は机上の空論で運用が難しいのか・・・。 -
「うつ」と言っても、端からみても非常に分かりにくい病気だけど、なぜそういう状態に陥るのか、治すためにはどうすれば良いのか、非常に分かりやすい説明でタメになった。
ムリとムラを抱えた時に大きなエネルギーが必要で、再び力をためるまで時間がかかるのですね。気をつけよう。 -
頑張らない自分を認めたい。
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無理をしない、感情を無駄遣いしない、心のムラを無くす。
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自衛官のメンタルケアを行っている著者が、今までの経験から得た知識を書いています。学術書とは違い「経験則」に全振りしており、かつ参考になる珍しい本です。
通常は戦場で1ヶ月もすれば精神的に潰れてしまうが、全体の5%は適応する。それは犯罪者や暴力的行為が問題になっていた人だという内容が印象に残りました。生物として一定数発生すると仮定すると、犯罪はなくならない?平和がかなり長く続かないと生物として発生してしまうものなのか?などと考えてしまいました。 -
・現代人の心理トラブルをムリムダムラで整理
・ムリムダムラをうまく制御するには、
頑張る時と休む時の区別が重要(これが難しい)
・自衛隊での例え話が理解しやすく参考になる
・とにかく休養(静のストレス解消)が大事
以下メモ
◆ムリ
・個人のムリは4つに表面化される
①体、②人間関係、③行動、④心
・ムリは3段階で進行
①普通の疲労
②別人化の始まり
・思考力低下/決断不能(中核は自己嫌悪)
・ムリを防ぐには第2段階までが勝負
③別人化
・専門家の力を借りる
・1ヶ月以上の休息や医療の活用が必要
・ムリが原因。必要なのは努力でなく休息
※疲労も2倍3倍で蓄積する
・心の強さは大人の心と子供の心の2種類ある
・子供の心が強い/短期目標思考の人たちは、
大人の社会でムリを溜めやすい
(疲労と回復の収支が悪化しているため)
・長期の頭脳労働はムリを深める
◆ムリを自覚しない理由
①人に備わる「麻痺のシステム」
②疲労の質
③比較評価の癖(他人や過去との比較)
④疲労による負担感の変化
・ストレスはエネルギー苦/不快感情の苦の2種
・歳をとると不快感情の耐性が上がるが、
エネルギー苦に弱くなる
◆ムリに気付く
・EFI/放射能対策を参考にコントロール
・理解→行動→習慣化、のプロセスが大事
・頑張る自分を捨てる必要はない。
「頑張らない」も選択できるようにする
◆ストレス解消のポイント
・静と動のストレス解消法を持ち使い分ける
・第2段階以降は静の解消法を選択すべき
(ヨガ/軽い散歩/会話/森林浴/音楽)
※ムリを自覚できたら2つに気をつける
①とにかく「睡眠」を確保すること
②動的ストレスケアを控える
◆生きるために必要な3つの自信
①できるという自信
②自分の体や頭脳の機能に対する自信
③周囲に受け入れられるという自信
※ムリをするのは①を失いたくないから
◆組織への影響
・事なかれ主義から上司の介入が遅れると、
優秀な部下の社会人人生を奪うことになる
・大きなムリはリーダーシップの失敗
モチベーション管理はリーダーの重要な仕事
とリーダー自身が認識しなおすところから
職場のムリ/ムダ/ムラ対策がスタートする
・ムリは作業量の低いレベルでも発生する
・2倍/3倍モードがムリを生み出す
・ムリは結局非効率で組織/個人の大きなリスク
◆感情との付き合い方
・感情は大きく/不必要なエネルギーを消耗する
・自信の低下と自責は、怒りや不安と連動
・感情疲労を避ける3つのポイント
①感情とのつき合い方の練習
②過剰に防衛的(被害的)な視点を緩める
③自信をつける
◆休暇が大事
・ムリ/ムダ/ムラは病気ではなくエネルギー低下
必要なのは休養や安静(数日〜数週間)
・不調の根本原因は情報過多による感情疲労
しっかり休むことが重要
・集中したイベントの後ムラが生じる
・個人の場合は行動のペースにムラが出る
・組織では長径が伸びることに表れる
・長径が伸びたときは大休止がよい -
体も心も酷使する現代社会。心の疲れは自覚しにくく、ある日突然折れてしまう。自衛隊のメンタルヘルスの教官が「心のムリ・ムダ・ムラ」を防ぎ、バランスよく生きていく実践的方法を伝授。組織を率いるリーダーにも役立つ書。
読みやすくわかりやすかった。 -
実践的な方法として理詰めで説明しておられます。
実はわたくし、その「心のムリ・ムダ・ムラ」を絶賛実施中でございまして、うすうす疲れを自覚はしてますが休暇後のヒンヤリした周囲の対応やら空気が怖くて休めないんですよ、ああこんなこと言うてるうちに体壊すわな。もう一回読んでみますわ。 -
文字通り、心の疲れに対応する技術を綴った一冊。
元自衛官の教官だけあり、実践的でわかりやすかった。 -
心のムリ、ムダ、ムラがメンタルヘルスに与える影響と実践方法が示されていて勉強になりました
ムリのきかない年齢になって、身にしみて感じました -
著者の色々な実体験含めて、その他諸々の対処方が非常に参考になりました。
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「元自衛隊メンタル教官」といったタイトルから、自衛隊に関する内容かと思ったら、一般の職場における上司との関係や鬱に関する内容などが書かれており、仕事でストレスをためてしまう人は学びになる内容だと思った。
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ムリ・ムダ・ムラの3つを軸に、心が疲れる原因や体に及ぼす影響について書かれている。
前提として、何をやっても成長につながった子供時代と、大人になった今の状態を一緒に考えてはいけない。子供のように成長できない、今の「自分」を認めることが大事である。「できない自分、頑張れない自分」を認める。この前提がないとすべてがムリにつながる。わかってはいるが、私自身このカラを破ることができていないと感じている。
そしてムリが生じると、それが感情のムダ遣いにつながる。
怒るということにメリットがない、自身を苦しめるだけということも良く分かったが、これもまたなかなか改善するのは難しい。
怒りをコントロールする方法の記載もあったが、これは正直実践が難しいと感じた。
理解できる点は多く、非常に読みやすい、気づきの多い本ではあったが、改善に向けた打ち手という意味では、あまり魅力的な内容ではなかった。 -
この本とちょっと違うけど...
挫折にするか殻を破る体験にするかっていう受け止めかたの違いで、全然物語が変わってくるから、考え方ってすごく大切だなと思った。ちょっと難しいとこもあるから、もっかい読みたい -
タイトルそのまま。
自分のためにも使えるし、部下の管理にも使えるし、精神の疲労の回復のさせ方やいわゆるアンガーマネジメントにも参考になります。
会社の仲の良い管理職に共有しようと思いました。 -
この考え方重要!
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2021年10月期展示本です。
最新の所在はOPACを確認してください。
TEA-OPACへのリンクはこちら↓
https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00502745 -
ムリ・ムダ・ムラからくる心の疲れからいかに回復するかが書かれている。感情のムダなど、自分にもよく当てはまる問題で大変興味深かった。スレトスの量をコップに入った液体としてイメージすることもわかりやすい。
ストレス管理表も大変参考になった。年間でライフイベントが重ならないようにするのは意外とできてない。
疲れたとき、心のダメージが大きい時には読み返してみようと思う。 -
ちょっと長い。うつや怒りの状況を自分の過去に重ねてしまって読み進めるのが辛い箇所があった。怒りや疲労を避ける訓練の部分を繰り返し読みたい。
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自身の心の疲れを改善したいと思い、ある意味縋る思いで読んだが、革新的な学びや変化は得られなかった。