経済学者の栄光と敗北 ケインズからクルーグマンまで14人の物語 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 174
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022734990

作品紹介・あらすじ

C0233【社会科学/経済】不況、失業を克服し、経済成長を保証する万能の経済理論は存在するのか?ケインズに始まり、フリードマン、クルーグマンまで14人の経済学者の人生と理論、実際の政策との関わりをたどりながら、経済学の可能性と限界について検証する。

感想・レビュー・書評

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  • 経済学のまとめのような本はあるが、経済学者の人生を解説する本は初めて読んだ。そのため、登場人物の唱えた理論を知っており、プラスアルファを知りたい人向けだと思う。

  • 経済学への理解がまるでない私には
    さっぱりわからず。
    3分の1まで読んで挫折しました。

  • 近現代の経済学者14人の事績を、コンパクトにまとめた新書。パラパラめくると、経済学者の人となりや、経歴、エピソードなどが盛り込まれており、「経済学の入門書よりも読みやすいかな」と思って手に取った。

    が、理解できたのは、取り上げられている経済学者のプロフィール部分のみで、肝心の経済理論についての部分については、用語が難しく、ほとんど理解できなかった。「コンパクト」であることが、かえってあだとなり、専門用語についての説明がほとんどない。

    今後、経済関係の本を読んでいるときに本書で取り上げられた人物の名前を見たときに、「あっ、知っている人だ」と思えれば、抵抗感も少なくなるだろうから、そういう意味で、読む価値があった本ともいえるけど、全体としては、自分にはまだ早い本でした。

    あと、あとがきで経緯が説明されており、編集の都合上、著者としてもやむなくの決断だったのは理解するものの、注釈が本文から省かれており「興味のある方は、ネット上にアップしているので参照してください」というのは、個人的には好きではない。著者も言っている通り、この手の本は出典・参考文献等も含めて作品として成り立つと思っているので、それがないというのでは、価値は半減してしまうと思う。

  • レビュー省略

  • やたら読み終わるのに時間がかかった。
    もともと経済には興味があるものの、予備知識がないため経済論の解説になると正直8割くらいは理解できない。
    それでも最後まで読めたのは、著名な経済学者の生き方と経済観をうまく組み合わせて説明しているから。
    特に最近気になっていたドラッガーについて、彼の回想にはしばしば思い違い(ウソ)が混じるという指摘は、以外でもあり興味深かった。
    あとは著者のスタンス(アメリカの経済学に対する不信感)がはっきりと内容に表れている点も面白かった。
    こういった新書で、しかも入門書的なものの場合、公立公平であろうとして退屈になるきらいがあるので、個人的には著者の思想が強く出た方が、新書としては面白いと思っている。

  • 大崎Lib

  • 久しぶりに復習をした。やはり時間が経つと自分の理解がオリジナルコンテキストから離れてしまい、単純化された理解になっていることを痛感した。もう一度、ポランニーを真面目に読みたくなった。

  • 経済学者の生い立ちと方向性について述べられている。
    経済学理論に関する知識があることを前提としているからか、あまり理論の深いところを理解はできなかった。
    それぞれのなんとなくの立場を知るのには良いと思う。

  • ケインズからフリードマン、ハイエク、サミュエルソン、シラー、ポランニー、ドラッカー、クルーグマン、ガルブレイス、ルーカス、スティグリッツ、ベッカー、ポズナー、ミンスキーの計14人の経済学者の生い立ち、背景とともに彼らの経済理論が説明されている。
    知らない経済学者が何人もいたし、名前は聞いたことがあってもその経済理論はほとんど知らなかったのでいい勉強になった。
    ケインズの経済学は大きな影響力を持っていたことが理解できる。ケインズ後の経済学者はケインズを批判するにしてもケインズの考えを取り入れるにしてもケインズを無視することはできない。
    工学的に見れば、どんな経済の数学モデルを使っても所詮は近似であると言うことはわかりきっているし、その上不確定性がよくわかっていないのでは将来がどこまで予測できるかは疑わしい。経済学はいくら数学の道具を使っても科学的とはいえず思想、哲学のたぐいだと改めて感じた。

  • 冒頭3章を割いてケインズについて徹底的に解説した後、時代を追って各経済学者を概観していく構成。ケインズ主義を元として、それに対し各々が是か非かという視点が強く描かれているので、とても読みやすい。

    学術的な観点だけではなく、それぞれの学者の生い立ちなどにも着目しているので、なんとなく人物像に親近感が湧いてくる。ウェブで調べて顔写真とか見ながらだとさらに頭に残って良いかも。

    淡々と事実と歴史を述べるだけではなく、筆者自身の評価もところどころに載せている。そもそも筆者は経済学が専門ではないようなので、少し差し引いて読んだ方がいいかも。

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著者プロフィール

1953年山形県に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業。ビジネス誌や論壇誌の編集者として活動、「ザ・ビッグマン」編集長、「発言者」編集長、「表現者」編集委員を歴任後、1997年よりフリーのジャーナリストとして活躍中。
『エコノミストは信用できるか』『エコノミストを格付けする』『予言者 梅棹忠夫』(以上、文春新書)、『日本経済新聞は信用できるか』(PHP研究所)、『経済学者の栄光と敗北』『不毛な憲法論議』(以上、朝日新書)など著書多数。

「2017年 『山本七平の思想 日本教と天皇制の70年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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