中国の破壊力と日本人の覚悟 なぜ怖いのか、どう立ち向かうか (朝日新書)

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  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022735058

作品紹介・あらすじ

【社会科学/政治】なぜこうも中国は「怖い」のか? 突き詰めると「何を考えているかわからない」からだ。拡大する軍事力、ケタ違いの環境汚染、血塗られた粛清史、ルール無視の国民性。豊富な事実を武器に、怖さの「核心」に迫る。中国の全リスクを網羅。

感想・レビュー・書評

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  • 2013年刊。◆著者の現代中国関係書を何冊か読破済み。被りも多く、新奇な事項はそれほど多くない。現在は張子の虎に過ぎない空母(ただし技術導入の一歩の可能性)、水資源を含む環境問題、資源外交(恫喝やなりふり構わない姿勢)、激烈な競争社会(生産者に酷すぎる競争)、韓中の激烈な漁業・不法操業問題対立、何れも然り。◆ただし、①鳩山由紀夫氏や山口那津男氏の訪中は中国国内向けのガス抜き策、②3兆円/年の黒字を生み出す中国は日本のお得意先(割と有名だが、生の数字は新奇)。③生産過剰の中国製造業による破壊的価格での輸出。
    特に、百円ショップならぬ千円ショップを出したがる中国人。主力は自転車。また、中国内でデニムは150円ほどとはやはり驚かざるを得ない。あるいは④人民解放軍が、戦前日本の統帥権独立の如き実態下にある点。これらは、ああそうだろうなぁと思い、そしてフムフム・成程と思いつつも、新奇ネタではある。

  • 天児氏の『日中対立』では、中国の外交方針である「韜光養晦」が変化していると指摘しているのを読んだばかりなのに、本書ではこの外交方針には何の変化もないと述べています。視点が違うからそのような違いが生まれるのかもしれませんが、だからといって本書が極端に中国脅威論を煽っているとは感じません。中国をいたずらに怖がったり恐れたりする前に、しっかりと中国のことを知ろう、というのが本書の基本姿勢だと感じます。

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著者プロフィール

1964年愛知県生まれ。北京大学中文系に留学した後、
週刊誌記者などを経てフリージャーナリストに。
94年『「龍の伝人」たち』(小学館)で、21世紀国際ノンフィクション大賞
(現・小学館ノンフィクション大賞)優秀賞を受賞。
新聞・雑誌への執筆、テレビコメンテーターとしても活躍。
2014年より拓殖大学海外事情研究所教授。
『反中亡国論』『中国がいつまでたっても崩壊しない7つの理由』
『「米中対立」のはざまで沈む日本の国難』(以上、ビジネス社)、
『感情的になる前に知らないと恥ずかしい中国・韓国・北朝鮮Q&A』(講談社)、
『トランプVS習近平 そして激変を勝ち抜く日本』『風水師が食い尽くす中国共産党』(以上、KADOKAWA)など著書多数。

「2023年 『それでも習近平政権が崩壊しない4つの理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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