- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022735256
感想・レビュー・書評
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10年以上前の本なのでNISAの制度や紹介されている投資商品などは最新のものを読む必要があるが、著者の基本的なスタンスは一貫していると感じているので、お金の教科書として今後も頭に入れておきたいと思う。
山崎さんの辛辣なようで、でも誠実で説得力のある語り口は読んでいて気持ちが良いなと改めて感じた一冊。
[覚えておきたい事]
☆無難なお金の運用法
・生活費3ヶ月程度は普通預金に。
・残りはリスク運用マネーと無リスク運用マネーに。リスク運用マネーは無リスク運用マネーより平均すると5%利回りが高いが、最悪1年で3分の1失われる可能性があると考えて金額を割り当てる。
・無リスク運用マネーは個人向け国債(変動金利10年満期タイプ)でもつ。銀行預金でも良いが外貨預金はダメ。
・大きな支出の必要が生じたら躊躇なく部分解約する。
・NISAや確定拠出年金を最大限利用する。
☆個人向け国債(変動10年型)の長所は、銀行預金より信用リスクが低い事と、国債暴落(=長期金利の急上昇)に強い事。
☆自分の買値にこだわらず、その時の価格だけに基づいて売却の可否を決定する。たまたまの結果を「残念に思う」のは仕方ないが「後悔する」のは無意味。
☆運用の前に稼ぎが1番大切。次に節約と貯蓄の習慣。生命保険、医療保険は不要。借金しない。
☆真のプロは本当に儲かる話を他人に教えない。
☆外国為替市場やアクティブファンドは遊びと割り切って行うべきもの。
☆一般的に若い人は金融資産の中で大きな比率でリスクをとっていいと言われる理由は、「長期投資だとリスクが縮小するから」ではなく「人的資本を考えると、資産運用で取るリスクが相対的に小さいから」。高齢者は人的資本の価値は落ちるがライアビリティ(将来必要な支払い義務の大きさ)は小さいのでその分リスクを取れる。
☆株価と為替レートと長期金利を毎日見る癖をつけよう。まずはPERを理解しよう。決算発表は、予想と予想を比べよう。
☆ギャンブルでは儲からないが、真剣に頭を使う事と、世の中には思い通りにならないことがあると実感を伴って学ぶことが出来るという利点がある。
☆お金で避けられる不幸やお金で拡大できる自由は多々あるが、お金だけで幸せになれるわけではない。勝っても負けても「たかだかお金の話」。
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本書は資産運用を専門とする経済評論家である山崎元氏が、実際の投資信託等の商品名を上げてお金を運用する方法を説明した本です
結論から言えば「手数料の高いアクティブ・ファンドはダメ、毎月分配型投資信託はもちろんダメ、銀行はNISA口座開設には不適当、生命保険はほとんど不要、FPにも警戒が必要」(「おわりに」より)ということです
では具体的にどのようにすればよいかは明確です
手数料の安いインデックス投資を行うのがよい、と言っています
具体的には、
・TOPIX連動型上場投資信託(ETF)
・SMTグローバル株式インデックスオープン
・個人向け国債(変動金利10年型)
・MRF
を買っておけば、「まあまあベスト」にはなるらしい(ときちんと説明があります)
他にも、
・NISAは積立より早めに一括が有利
・過剰売買による手数料コスト増がパフォーマンス低下の原因
・投資の取り崩しは利益が出たからとかではなく必要なときに取り崩せばよい
とかけっこう役に立ちそうなことがいろいろ書いてあって良い本でした
【引用】
・本書の読者には、こうした商品への「愚かな投資」を避けて欲しい。「うまい話」を見つける能力よりも、「明らかな損」や「怪しい話」を見分ける能力こそが、マネー・リテラシーの本質だ。
・NISA投資の四原則
原則その一、NISA枠は最大限に使う
原則その二、NISAではリターンの高い資産の運用に利用する
原則その三、NISAではバランス良く分散投資した商品を選ぶ
原則その四、NISAは低コストで運用する
・さて「当面デフレ、次はインフレも」という認識ならば、良さそうな戦略は、①借金はしない(または返済する)、②不動産は買わない、③預金は短期化する、④株を少しずつ買い始めよう、といった組み合わせが無難だろう。
・お金を人生の「目的」だと勘違いしない方がいい。ただし、「手段」としてのお金は、クールに合理的に扱うよう心がけよう。 -
超簡単!と名は売っているものの、内容はやや中級者向け。
簡単に言うと、
①当面生活に必要なお金(3ヶ月くらい)を銀行の普通預金に置く。
②残ったお金を「リスク運用マネー」と元本割れを想定せずに済む「無リスクマネー」に分割。
前者は後者よりも平均で5%くらい利回りが高いが、最悪の場合、1年で3分の1失われる可能性があると考えて、好きな金額もしくは残り金額を当てる。
③リスク運用マネーは、TOPIX連動型上場投資信託(コード番号1306、野村アセットマネジメントが設定・運用)とSMTグローバル株式インデックス・オープン(三井住友トラスト・アセットマネジメントが設定・運用)に半分ずつ投資
※ネット証券がおすめ
④無リスク運用マネーは個人向け国債(10年満期タイプ)またはMRF(マネー・リザーブ・ファンド)で持つ。或いは1人一行100万未満なら銀行預金で運用してもいい(但し外貨預金はだめ)
⑤大きな支出の必要が生じたら、「リスク運用マネー」或いは「無リスク運用マネー」のいずれかを躊躇なく部分解約してこれに充てる。
⑥NISA及びiDeCoを最大限に利用する。 -
面白かったし、為になった。
資産運用に関して具体的に何をすればいいのかをまず一章でハッキリと書いてくれるので、取っつきやすい。逆に、「する必要の無いこと」についても書かれているので、初心者には分かりやすい。
それから二章では、一章についての解説があり、三章では資産運用のサポートとなるNISAと確定拠出年金について触れている。四章では、お金や経済、あるいは資産運用全般に関する疑問や誤解について解説が為されている。
早速実践してみよう!と思える良書でした。
本としての難点は、経済的な知識が無いと少し難度が高いかもしれない。 -
読みやすい。なるほど参考になる!
楽天証券の社員さんが書いてるだけに、ネット証券押しだけど、それにすら
私は楽天証券の社員だからそういう人間がおススメしているということで、自社の宣伝の気持ちが多少なりとも入ってしまっているということもご理解ください。
と、正直に売りに走るわけじゃないけど、こういう人間が書いてるよ。
と、読者に知らせるところに、著者の正直な心が見えたようなきもするし、保険商品や、投資信託にはかなり使えないものあるから、銀行員の話を鵜呑みにするな!
っていうのもなんか頷ける。
もう一つ投資信託増やそうかなーと、思ってたとこだったので、いい話聞けた。そんな一冊です。 -
1章で、簡単運用法を基本型とリスク調整可能型の2種類提案、単純で具体的なので、その通りにしなくても考え方が学べる。2章で1章の根拠と運用の基本を説き、3章でお金に関するトピックを解説する。具体的で説得力がある良本。
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資産運用というと、小難しい専門用語や理論の展開で説明される本は多数あれど、著者が今考える最適解(better)な運用方法を説いた本だ。
著者の持論を中心に展開されており、具体的な商品名も記されているので、価値観の合う人は実践できる内容になっている。
何より著者の潔さが際立つ。とかく業界の内部事情など関係ない業種に転職するか、古い話を持ち出すかの暴露本が多い中で、著者が今現在の座標をしっかりと示し、ブレることがない。
この姿勢は見習うべき点である。 -
『ほったらかし投資術』以来。
あれを、できる限りやってみている。
その後、NISAやら、idecoやらが始まって、もう一度見直してみようと思って読んだ。
手数料が安い、仕組みの簡単な商品に、直接投資する。
これが基本のようだ。
今、職場に保険屋さんが来ている。
猛烈な勧誘を受けるけど、気持ちを強く持って断ろう! -
決定版!
著者プロフィール
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