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- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022735263
感想・レビュー・書評
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著者は、論理学や数学の哲学の専門家ですが、長く小林秀雄の魅力に取り付かれてきたとのこと。本書は、小林の魅力を示す文章の抜粋と、評伝的な著者の解説文から成っています。
「様々なる意匠」を排して、自分自身の眼で物を見ることをめざした小林の批評眼を高く評価しながらも、科学的世界観に対する偏狭な立場に陥ってしまうところに、その危険性を指摘しています。
著者のような小林批判は、一つの立場ではありうると考えますが、なぜ著者が、それにも関わらず小林に惹かれるのか、という点が、今ひとつ腑に落ちませんでした。危険性が同時に魅力であるとはどういうことなのか、もう少し迫ってほしかったように思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示