ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか (朝日新書)

著者 : 香山リカ
  • 朝日新聞出版 (2014年6月13日発売)
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  • レビュー :42
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022735645

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学評論随筆その他】ツイッター、フェイスブック、LINE……。今やSNSは生活に深く浸透しているが、それに息苦しさを感じている人も多い。ネット上でのつながり、賞賛やその反対にある悪意や炎上。SNSへの違和感の正体と、SNSが変えつつある人間について鋭く迫る。

ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか (朝日新書)の感想・レビュー・書評

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  • 前からモヤモヤと感じていたことが書かれていて、そうだよねえとうなずきつつ読む。携帯やスマホが普及して、ツイッターやらフェイスブックやらラインやらが世を席巻しているけれど、それって本当にコミュニケーション?と、流れから外れた旧世代は思うのであります。

    香山さんが書いているとおり、それらはあまりにも一方向的のように思えてならない。誰もが言いたいことを言うだけ。返ってくるのはパターン化した賞賛や承認、ときに失敗して罵倒や非難の嵐。これをコミュニケーションと呼んでいいのか。SNSって、一方的な発信を双方向的なコミュニケーションだと勘違いさせるものじゃないのだろうか。

    オマエがこういう所で誰も頼んでないのにせっせと本の感想なんか書いてるのも一緒だろ!と言われれば、まあその通り。ただ、言い訳をするならば、私にとっては本を読んで感じたこと、考えたことを「書く」のが第一義的な目的で、他の方からの反応は「オマケ」なのだ(オマケって嬉しいよね)。「つながること」そのものを求めているわけじゃない。香山さんが「仕事の場以外ではなるべく人と深くかかわりたくない、と思いながら生きている」と書かれていることに共感したりする。

    ソーシャルメディアのあれこれも、確かに、うまく使えば便利で楽しいだろうとは思う。それはわかっているつもりだ。「読書」などという、非常に一般的な割には同好の士がごく少ない趣味を持っていると、同じような読書傾向の人に実生活ではなかなか出会えないが、ネット上には大勢の仲間がいるわけで、このことだけからでも、一概に拒否はできないと思う。こういう読書サイトがなくなったらさぞ途方に暮れるであろう。いやあ、考えられないな。

    それでもなお。ブログからツイッターへと、発信される文章が短く断片的になり、さらに画像中心のインスタグラムが隆盛だと聞くと、なんだか取り返しのつかない事態が進行しているような気がして落ち着かない。次のくだりには、うーんと考え込んでしまった。

    「ここで起きているのは、単に『文章力の低下』や『読解力の劣化』だけではない。自分で投稿した画像が相手にどう受け取られるかわからずに、とにかくリアルタイムでどんどんアップしていくだけ、自分の思いが正しく伝わるかどうかは相手次第という『一か八か型コミュニケーション』が、SNSでは主流になりつつあるのである。
     もっと言えばそれは、『伝わればおなぐさみ、伝わらなくても仕方ない。どうせ何を言っても伝わらないのだから』というコミュニケーションへのあきらめなのではないだろうか」

    • niwatokoさん
      香山さんのほかの著作はけっこう読んでるんですが、これ、よさそうですね。わたしはツイッターもやっているのですが、これはコミュニケーションじゃない、ひとりでしゃべってる頭おかしい人みたい、でもつながりはほしい、とか悩み、やめたほうがいいかもとうじうじ思ったりしています。(ブクログはわたしも自分の備忘録にする目的なので悩みません。もちろんコメントもらうとうれしいですが)。モヤモヤが少しは解消されるかも?
      2014/09/01
    • たまもひさん
      ネット関連のサービスって、自分自身すごく恩恵を被ってるし、マイナス点ばかりあげつらっても仕方がないなあとは思うのですが、でもやっぱり、ものには限度があるというか、このまま突っ走っていっていいのかという思いがなくならないんですよねえ。
      いつも通りとても読みやすい新書なので、いろいろ考えてみるのにいいと思いました。
      2014/09/01
  • ラインがコミュニケーションの主流になりつつある今、
    若者の間では、もはや電話は自分にとっても相手にとっても
    時間を拘束する迷惑なツールらしい。
    ラインもツイッターもしない私には、ついていけない世界です。
    他人が何を食べたとか、今どこに居るとか、
    どうでもいい情報にかかずらってる時間の方が、もったいないと思うんですけどね。

  • 興味深いという意味で面白かった!
    そして納得!

    ネット上にあふれるSNS。
    昨今のこれらSNSについて何が気持ち悪いのかって肯定的な反応しかないところ。
    おっ。いつぞやSちゃんが言っていたことと同じだぞ?

    ちなみに私は、ありがたいことにSNS疲れとは無縁。
    フェイスブックもLINEもやらないし、mixiは自分のためだけの日記利用しかしていないし。
    何というか、考えてそうしているわけではないけれど、本能的にこの道を選んできている気がする。
    ラッキーというべきか。

  • 距離感?時間感覚?がおかしくなる、ことでは。
    なにもかもが過剰に加速してくんだよね。

  • 自分自身が、SNSの「めんどくささ」を感じて距離をとるようになってしまったのですが、この本では何故そうなったのか心理学的な解釈をしてくれていると思います。
    例えばコメントの意図が相手にうまく伝わらず、気まずい関係になったりとか、よくありますからね。

  • 精神科医の香山リカが、ソーシャルメディアについて分析した一冊。

    当然ながら彼女の自論が入っているものの、実際のユーザとしての体験をベースにしているので、説得力があった。

  • 【最終レビュー】

    年末年始貸出著書からの一冊。再貸出・図書館貸出。

    昨年、以下のヤフーニュース配信記事内容がキッカケです。

    ◇ネットに溢れている悪意の正体 は…『ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか』

    http://ddnavi.com/news/339958/a/

    ◇目次(一部抜粋)

    ○序章:ソーシャルメディアへの違和感

    *『つながり』がはらむ『カン違い』

    ○1章:SNS疲れという『新たなストレス』

    *心のエネルギーの大量消費

    *増加する『ネタ消費』

    *木嶋佳苗に見る『ウソ』と『盛る』の境目

    ○2章:ネットで人はなぜ傷つけ合うのか

    *非抑制性と匿名性という『魔法』

    広島LINE殺人事件

    なぜ『ネット世論』は『極端に走る』のか

    *自分で自分をだます人たち―ネット多重人格の出現とひとり歩き

    大阪の『子ども放置』事件

    ネットの中の『こうであってほしいもうひとつの現実』

    ネットで『悪意』が解放される理由

    ○3章:ネトウヨが生まれる理由

    *『ネットde真実』の『女性たち』

    *『何を持って』真実を判断するのか

    *東日本大震災が復活させた『大きな物語』

    ○4章:SNSとプチ正義感

    *ゆがんだ平等主義といびつな正義感

    *他人に対して『だけ』『道徳的な人たち』

    ○5章:ネット・スマホ依存という『病』

    *『ネット依存』が引き起こす事件

    *『治療が必要』な『ネット依存の基準』

    ○6章:SNSは日本人をどう変えるか?

    *(略…)自由に見せることほど疲れる

    *『いいね!』によって『何が失われていく』のか

    *文章だけでなく、思考も『スカスカになっていく』

    *ネタ作りのために『放火する』

    *画像で自分を伝えることの『危うさ』

    ○終章:SNSがつくる『1・2の関係』の世界

    既読した池上彰さんの著書『伝える力シリーズ』で記載されていた

    [ネット上での数々の要素]に加える形で

    『メンタル面を通した観点』での

    《懐をズバリ突く「核心とも言える、本来、心底で抱えている心理状態」』》

    それぞれの状況に応じた『見解を提示していた』内容。

    既読した中川淳一郎さん・樋口進先生(ネット依存症専門医)、他の方々が様々な角度から捉えた

    『ネット関連著書の引用』を踏まえながら

    〈確かに言われてみれば、なるほど、確かに頷けるなという『ポイントの数々を押さえている』〉と言い切れます。

    『ネットの「メリット・デメリット両方」をわきまえることの大切さ』

    『ネットより「リアルのライフスタイル重視」』

    『不特定多数が見ていること。常に自分の中で常日頃から「心構えとして」持っておくこと』

    『お酒と同様「適量に」』

    改めて、今一度、自分の中で

    『実感度を確かめること』ができた内容でした。

    [追記]

    偶然にも、今日付のヤフーニュース配信。ラストの内容を記載された方(男性)が

    〈『ネット上の「しあわせ病」』〉

    このキーワード。著書とリンクする部分の内容もあり

    『これも、言われてみれば確かにそうだな』

    自分はそう感じました。

    この内容のURLを記載しながら、レビューを終えます。

    *『ネット上でのしあわせ病』に関する見解を含めた記事詳細

    http://withnews.jp/article/f0170227003qq000000000000000W01110701qq000014769A

  • 今や生活になくてはならないSNS。
    しかし、自分も常々SNSの息苦しさや気持ち悪さを感じていました。
    だからと言って、「嫌いだからやらない」というわけにはいかないわけで、うまく付き合っていかなければいけないなと改めて思いました。

  • ソーシャルメディアの気持ち悪さが、筆者の香山リカさんの目線で書かれている。私自身もSNSを毎日のように使っているのだが、その中での気持ち悪さも度々感じるものがあった。「かわいくなりたい」という文とともに自分を思いっきりかわいく見えるように写した写真の投稿や、いいねを稼ぐネタ作りのためにおしゃれな場所に行って写真を撮る人などがいて、様々な文や写真がアップされている。でもこの投稿に違和感を覚えたり、気持ち悪さを感じてしまうのは自分が僻んでいるからなのか、など色々考えてしまって疲れる。SNSが生まれて便利なことも多くあるが、一方で何となく気持ち悪さや不便なことも起こっている。そのような実態を知ることができる本だ。

  • レビュー省略

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