素数はなぜ人を惹きつけるのか (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022736031

作品紹介・あらすじ

【自然科学/数学】素数は多くの数学者たちを魅了してやまない。時に彼らは、人生の全てをリーマン予想などの素数の未解決問題に捧げるほど。本書は、べストセラー『99.9%は仮説』の著者が、文系にもわかりやすく魅惑に満ちた素数の世界を解説する。

感想・レビュー・書評

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  • 素数とは何かはもちろん知っているし、その特殊性とか最大値の発見が競われてることもなんとなくわかる。その上で、(特に理系の人が)わざわざこうした数字にこだわり、萌えるのかという理由はわからない。趣味趣向の偏愛問題といえば、それで終わってしまうが、竹内薫氏はうまいこと文章にまとめてくれた。数学の技術的な記述には、リーマン予想とかゼータ関数というところにページを割いているが、数式アレルギー体質でも、それほど難解ではない。新書タイトルの定番である「なぜ人を惹きつけるのか」という問いへの端的な答えはないものの、最終章で、抽象的な数学の世界で語れていた素数が、宇宙や原子核という実体のある何かに繋がっていることでわかり、萌える理由がありそうな気になった。

  • 京都大学 素数ものさし 4センチなら7-3を使う
    even odd
    100以下の素数 25個

    7の倍数の見分け方 3桁づつ区切る→ひとつおきに足す→2つの差を計算→7で割り切れるか→割り切れれば7の倍数

    prime number素数 prime=主要な、最初の、地震P波=最初の第一波

    ゴールドバッハの予想 偶数は2つの素数の和として表わされる

    素数セミ 13年 17年→221年間に1度しか発生時期が重ならない

    エラトステネスのふるい

    アラン・チューリング コンピューターの黎明期 男色の罪 毒リンゴ アップルのロゴ

    高校の積分→リーマン積分 棒グラフを並べ、幅を無限に小さくしていく

    プリンストン高等研究所 ダイソン モンゴメリー ゼータ関数の素数の情報と宇宙の構造

    1オクターブは振動数が1:2→たくさん振動するほど高い音

  • 数論の読み物は好きで、いろんなものを手にしてきた。
    なるべく数式の少ないものを選んでいる。本書にあっては「数式は見るだけでいいんです」とまで著者が言ってくれている。でもある段階で決定的についていけなくなる。そこが悲しい。
    原子核のエネルギー準位とゼータ関数の零点分布が同じかもってのも凄い発見だけど、まえがきにあった、著者の知人の息子さんのエピソードはそれ以上だ。彼は学校で九九を習った際「なぜ九九の表には、11、13、17みたいな数が抜けているの?」と質問したそうだ。
    素晴らしい気づきだ。こんなこと思いもしなかったもんね。この気づきこそがすべての科学の発見につながるものなんでしょうね。

  • まー面白い。最初の方なんかは特に雑学っぽくて面白かったが、最後の方はなかなか。なんせ結構数学に関する予備知識を必要とする部分が多くあると感じた。得に高校数学はある一定レベルのことがわかってないとなかなかすんなりとはいけないだろうなと感じた。素数というものに対して興味を起こさせるという部分では良い本ではあると思う。

  • ●九九の表には素数が抜けている。ここに出てくる2から9までの数をかけても絶対に素数にはならないと言うこと。
    ●ゴールドバッハ予想。2つの素数を足すと、4以上の偶数を表すことができる。3つの素数を足すと7以上が奇数を表すことができる。と言う予想。あらゆる物は2つの素数の和で表すことができる。という予想。
    ●数字の角位の合計が3で割り切れると3の倍数、9で割り切れると9の倍数。
    ●有理数と無理数の本当の意味は有比数と無比数。分数で表せれるかどうかの違い。
    ●ミレニアム懸賞問題。未解決問題は全部で6つ。ポアンカレ予想は解かれてしまいました。
    ●公開鍵方式の暗号。まず2つの素数を選びますが、その数自体は公表しません。しかしこの素数をかけた結果だけを公開するのです。素因数分解するのに時間がかかるから。なかなか解読出来ない。

  • 竹内薫さんというと物理が専門の方で、”竹内さんが素数?”と思ってしまったが、リーマン予想の話がすごくわかりやすかった。特にゼータ関数の零点と原子核のエネルギー順位のモーメントが一致する辺りは軽く知っていたが本書に書いてあるレベルまで知らなかった。このあたり興味を持ち少し調べてみたが、大栗先生のブログ(https://planck.exblog.jp/12992975/)によると"ダイソンさんの模型自身が原子核を極端に簡単化したものなので、これをもってしてリーマン予想が究極の素粒子理論の鍵を握るというのは大げさすぎるかなと思いました。"といった記載もあり、話としてはおもしろいがダイソンの模型の物理学的な意味を十分理解しないで表面的な話だけを知るのは危険かなと思いました。

  • 数学アレルギーの私には全体的に難しかった。。 序盤に登場した素数ゼミの話は初めて知りとても興味深かった。素数年毎に大量発生するセミだけが交雑を避けられて進化論的に有利、との視点は、文系の私でも素数の原理が世界を知るのに大切なのだという事を知るのに十分な情報だった。後半が難しかったのでまた読み返したい。

  • いや~、「素数」スゴイぞ!スゴすごるっ!
    うまく説明できないが、これは「神秘」でありながら「ミステリー小説」のようだ。
    実はこういう本が好きなんです、私・・・
    (2015/4/3)

  • 13年周期・17年周期の素数ゼミの話が面白かった。

  • ふむ

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著者プロフィール

たけうち・かおる サイエンス作家。1960年生まれ。東京大学教養学部教養学科、同大学理学部物理学科卒業。マギル大学大学院博士課程修了(高エネルギー物理学専攻、理学博士)。フリースクール「YES International School」校長も務める。著書に『99・9%は仮説』(光文社新書)、訳書に『WHAT IS LIFE? 生命とは何か』(ポール・ナース著、ダイヤモンド社)などがある。

「2021年 『人と数学のあいだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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