日本の官能小説 性表現はどう深化したか (朝日新書)

著者 : 永田守弘
  • 朝日新聞出版 (2015年3月13日発売)
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  • 7レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022736093

作品紹介

【文学/日本文学評論随筆その他】日本の官能小説に焦点を当て、戦後の表現のなかで官能・エロスがどう描かれてきたかを歴史的・具体的に見ていく。エロスをめぐる官憲とのせめぎ合い、そのなかで時代風潮を背景にエロス表現がいかにして深化していったかなど「性」から見た戦後史!

日本の官能小説 性表現はどう深化したか (朝日新書)の感想・レビュー・書評

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  • 1945年から2014年にかけて、その時々の世相とともに、官能小説の世界で刊行された注目するべき著作などを取り上げ、その変遷を論じた本です。

    まず、不満に感じた点について言及しておきます。著者のようにくまなく官能小説を読んでいるわけではないので、個人的な印象にすぎないのですが、とくに現代の官能小説を扱っている部分ではちょっとピンボケのように感じるところもいくつかありました。

    一つだけ例をあげると、本書では橘真児を尻フェチの項で扱っていますが、彼の作品の一番の特徴は、何とも表現しがたい味わいのあるユーモアではないかと個人的には思っています。小説家は、新しい表現やシチュエーションを生み出そうと日々努力していますが、そうして生み出された作品には笑ったり呆れたりするものも多く、たとえば『この文庫がすごい!』などの官能小説レビューで揶揄の対象になったりもします。橘という作家は、そうした状況をいわば逆手にとって、官能小説のシュールさをパロディ化しながら、どこかほのぼのとした味わいのある作品をいくつも手がけており、そこには彼が「フランス書院文庫」のような官能小説だけでなくジュブナイルポルノの作品も数多く執筆していることが影響しているように思うのですが、いかがなものでしょうか。

    とはいえ、そうした読者一人ひとりの個人的な見解の相違は、本書の価値を少しも減じるものではありません。確かに、作品の扱い方が恣意的なため、書誌的な意味はありませんが、そもそも官能小説という分野においては、そうした緻密な研究に乗り出すための大まかな方向性さえ容易につかみがたい状況にあるのではないかと思います。今後、巷の愛好家によってそのような取り組みがなされることを期待していますが、本書はそうした本格的な調査を開始するための羅針盤となるような仕事であり、長年に渡って官能小説のレビューをおこなってきた著者にして初めて書き得た本だと思います。

  • 2015年刊行。
     
     ザッピングで済ませられる書。官能小説の戦後史における変遷を、時代相と絡めつつ解説する。


     猥褻表現の取締と表現との関連性の萌芽、時代のキーフレーズと小説との関連性の萌芽は見えないわけではないが、何れにしても踏み込み不足。

     ところで、「失神派」小説家と命名された某作家さんの隠された苦労に涙。創作はかくも厳しいことを白日に晒すエピだ。

  • 読了。

  • うーん、ちょっと興味があって読んでみたが、結局ナニ?ほぼ知らん分野やし、時代背景毎に作品や傾向を紹介されているが、本としてのまとまりがよく判らんかった。

    電車の中で立ち読みしにくいことはよく判った。

  • なんというか
    駆け足で色々
    読んだけど・・・。

    あんまり官能小説を
    知らなかったので
    「ふーん」
    としか思わず・・・。

    SMが人気あるのが意外。。
    まあ、実際にはなかなか
    やれないから?なのかな?

  • 同時代を過ごしたなと実感。
    今、エロにかぎらず、様々な思考統制が始まっている。そんなことを、思い起こさせられた。

  • 20150524朝日新聞、読書紹介

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