超したたか勉強術 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 339
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022736109

作品紹介・あらすじ

【歴史地理/歴史総記】「イスラム国」の脅威など混とんとする世界。そんな中で日本を覆う反知性主義に対抗するには自分のアタマで「したたか」に考え続けるほかない。どんな立場の人とも議論可能な論理に基づいて、歴史を解釈するための知的枠組みを英国中学の歴史教科書から学ぶ。

感想・レビュー・書評

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  • 基礎的教養を身に着ける。
    情報収集。
    内在的論理を探る。
    インテリジェンスの要諦の1つは公開情報の読み解き。オシント(Open Source Intelligence)新聞だけでなくあらゆる情報に目を通す。読解力が要求される。

  • 2015年刊。著者は元外務省主任分析官。◆広義の勉強術、つまり「イギリスの歴史」(英国中等教育用教科書)を素材に、核となる思考方法の内容を明らかにしつつ、これを構築していく過程について、現実問題(イスラミックステート、安倍氏の集団的自衛権関連の議論など)における著者の思考過程を辿りつつ解説する。◇石原千秋氏と著者は思考の「過程」を開陳するので、学習法では読み応えある著作が見受けられるが、本書もその一。◆なお、反知性主義とは実証性と客観性を欠く思考態度で、知識がないばかりか知識・知性を憎む傾向にある。
    ◇安倍氏が「捏造と主張する報道を、毎・朝・産・日経・共同通信各社が行っていたにもかかわらず、捏造批判の対象を朝日に限って『国会』で答弁した」態度も、実証的には矛盾し、行動面で論理的一貫性を欠く不整合さ満載であって、彼の反知性主義的な性格の表れ。このような証拠や事実を無視しても平気な反知性主義に反駁するのは難しい、勿論、これが現実の脅威にならない限り、つまり思想の範囲内で止まっていならば、共存可能(内心の自由は無制限)。
    が、表現行為や、首相言動あるいは権力行使等第三者へ影響や情報が齎される場合は、社会の力で排除するしかない(選挙/ヘイトスピーチに関する民事司法の活用とこれへの行政からの経済的支援(大阪市長橋下徹提言))。こういう著者の論は大いに首肯。◆個人的には、未学習の安易な発言自体は問題視すべきでないと考える。その際、学習不足であることの自覚と、発言後も学習を継続する姿勢と実行さえあれば十分だからだ。問題はそれすらない人だが、それを社会的に忌避するための方法論が先の指摘なのかもしれない。

  • イギリスで用いられている歴史の教科書などを題材に、心情的な反知性主義に陥ることなく、「新・帝国主義」の時代を生き抜くためのインテリジェンスの能力を磨く方法を具体的に語っている本です。

    どういうジャンルになるのか、分類の難しい内容です。いわゆる自己啓発本的な読書術でもないし、国際政治の解説書でもありません。しいて言えば、著者の専門であるインテリジェンスのトレーニング法とその応用がテーマだと言うことになるでしょうか。

    左派の安倍内閣批判とは異なる視点からなされる著者の議論も、興味深く読みました。しばしば保守派が金科玉条とする「リアリティ」が、インテリジェンスの視点から見ると反知性主義的で心情主義的な幻想にすぎないこともあるという指摘はけっして珍しいものではありませんが、そうした幻想を克服してリアリティに目を見開くことを、インテリジェンスの能力を身に着ける努力と一つながりのものとして語っているところに、本書の特色があるように感じます。

  • 佐藤優の本は難しい。内容が濃いともいえる。今回は、事件の真相を見分ける力をつける。そのためにはしたたかさが必要だととく。

  • 一般的な勉強術の本と違って、即効性はない。
    身につけるためにはじっくり訓練が必要で、だからこそ長く役に立ちそう。

  • なんて紛らわしいタイトルのつけ方だ(笑 まず内容よりそこに著者のしたたかさを感じてしまうわけで。論理的思考をつけるために歴史を通して鍛え上げるワークブックのようなもの。この通りに取り組めば本当に頭の働き方が変わってくると思う。本を1章丸ごと暗記すると脳の使える容量が増えるというのは面白い。やってみたいなあ(根性があれば)

    ・自分なりの視座を持つことが大切
    ・『イギリスの歴史/帝国の衝撃』(明石書店)課題図書扱いとする。英国内において新帝国主義時代の今を生き抜く術を記した本。
    ・脳の記憶容量を大きく変える丸暗記の勧め
     前述図書 第9章を日英ver 1か月かけて覚える。ブロックごとに暗記し、キーワードをメモしてその通りでなくても良いので自分の言葉でうまく組み立てられるか確認を都度すれば一生忘れない

  • 真実を理解するためにはこう考えていけばよいという思考法の指南書。
    挙げられた具体例においては良く理解できるが、自分自身で他の事象を分析するのはなかなか難しい。

  • か20150902

  • 考え方のロジックを定型化することで、効率化や比較化、可視化を行う。当たり前のことかもしれないけど、これを日々実践して真実を見極めることはすごく難しい。読んでいてうなずける部分と、それを実践できていない自分を感じる部分がよく分かりました。

  • 勉強術としては「歴史の教科書を丸暗記しろ(で、要約・敷衍・アナロジーしろ)」と言ってるだけで、その他は殆ど思考術の話。オビは「思考法」で宣伝しているので、雑誌連載の題名をそのまま書籍名にしたようだが、当初想定していたモノとは内容的とは違うものになってしまったのだろう。各章にある思考のポイントは役立つものが多いとは思う。で、そのポイントを駆使しながら、「安倍は反知性主義者である」というのが著者が本書で最も主張したい事なのかと。日本史・世界史教科書のABって何が違うんだろうと思っていたが、高校の偏差値で使い分けているとは知らなかった。

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著者プロフィール

作家・元外務省主任分析官。1960年東京都生まれ。85年同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。在ロシア連邦日本国大使館勤務等を経て、本省国際情報局分析第一課主任分析官として、対露外交の最前線で活躍。2002年背任と偽計業務妨害罪容疑で東京地検特捜部に逮捕され、512日間勾留される。09年、最高裁で上告棄却、有罪が確定し外務省を失職。05年発表の『国家の罠』で第59回毎日出版文化賞特別賞を受賞。翌06年には『自壊する帝国』で第5回新潮ドキュメント賞、第38回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。

「2018年 『宗教と生命 シリーズ:激動する世界と宗教』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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