日本のエリート リーダー不在の淵源を探る (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 32
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022736116

作品紹介・あらすじ

【社会科学/社会】日本のエリートは、いつ、どのような仕組みで誕生し、国家を動かしてきたのか? 今なぜ、劣化してしまったのか? 学校秀才は本当に有能か? 軍人、官僚、政治家、経営者、科学者など明治以降の変遷をたどり、諸外国と比較しつつ新しいエリート像に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 読み物としては悪くないが、社会科学的な方法論には依拠しておらずいわゆる「評論」の域にとどまっている。
    筆者の研究実績を比較すると、評価は低くなってしまう。

    それにリーダー不在の淵源を探るとの副題とミスマッチな感じはあった。

  • 明治維新から始まる高級軍人・官僚登用の仕組みや実績、日本の政治家や経営者、ガリレオやニュートン、マルクスなど世界の知的エリート達の生涯など、エリートに関する論。
    特に日本での学業重視傾向は、昔からの特徴であるが、幼年学校からの囲い込みによる、視野の狭い人材育成・登用をしたが故に、破滅の道を歩んだ日本陸軍や、海外留学など世界を見据えての人材育成により、アメリカとの戦争回避に傾いていた海軍の良心など、読みどころが抜群でした。
    官僚においても、明治維新以降の富国強兵政策のもと、身分にとらわれず優秀な人材を登用するために、地方の貧しい秀才を有力地主が婿養子にとり、帝国大学の学費の面倒をみて立身出世するなど。また帝国大学と慶應など私学との競争もあり。
    エリートというより、近代の日本建設のための人材育成の歴史を知ることができました。
    そういう意味で、知的エリートとして登場した諸外国の偉人達は、本書の構成上、余分だったかも知れません。

  • 面白くなくて途中で挫折。

  • 「日本のエリート」
    はじめに「エリートとは、社会の先頭に立って社会や組織の指導者として、人々を牽引していく人のことである。」と定義している。
    軍人、官僚、政治家、経営者、そして社会に大きな影響を与えた知識人をエリートとして考え、明治以降のそれぞれの時代に必要とされたエリートとその功罪について議論している。特に陸・海軍士官学校から軍人、帝国大学(東大)から官僚に関してはかなり詳しく議論している。そして、身分を問わず実力で栄達できたと言うことは評価すべき点だといえる。中でも明治から脈々と続く東大の強さがよくわかる。
    しかし、本書では特に議論していないがエリートが人格高潔で社会正義に敏感であるということとはまったく関係がないわけで、エリートとして社会を牛耳るならば、それ相応の責任を負う必要性も議論しても良いように思う。
    著者は最後にエリート不在と言われる現代でエリートは育てられるか、学校教育でエリートが輩出できるかを議論しているが、最後にはエリートからリーダーという言い方に微妙に変わっているところが気になる。既にエリートという言葉は死語になりつつあるのかも知れない。

  • 戦前は首相の半分が軍人出身。明治の経済成長期は帝国大学を中心に有能な官僚を高給で優遇。人々の生活や考え方を変革する、知的エリート。政治家と経営者、女性が少なく、世襲制で小粒になる傾向。

    カバーに曰く−日本の指導者の問題点を明らかにする。古今東西の人物とも比較して探る、新時代のリーダー像!−もっとクリアな回答が欲しい。

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著者プロフィール

2016年8月現在 京都女子大学客員教授、京都大学名誉教授。

「2018年 『福祉財政』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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