戦国武将はなぜ その「地名」をつけたのか? (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022736437

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学評論随筆その他】福岡、仙台、浜松など現代の都市名の多くが戦国武将によってつけられていたことは案外知られていない。そこには、繁栄や平和を夢見た彼らの願いが込められていた。全国をくまなく歩き、地名の由来によって解き明かされた男達のドラマ。

感想・レビュー・書評

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  • 地名はおもしろい

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  • 日本各地の地名の由来を辿った内容ですが、戦国時代の武将の経緯とその土地の由来が書かれている所は、読んで発見する事が多いです。あまり、土地の名の由来を気にする方は少ないかと思いますが、この書籍は分かりやすく書かれています。戦国時代と土地の関係。これだけでも読んで楽しめる一冊かと思います。

  • 古くからの地名の中には、命名した人達の「強い想い」が込められている。そういう史実に、各地の人々はもっと矜持を持って、それを胸に「より元気な地方を…」というのが本書を著した筆者の想いでもあるようだ。

    “精神論”のようなモノは「片腹痛い」という話しになってしまうのかもしれないが、何か最近は「遠い時代の人達が抱いた夢や理想」に想いを巡らせてみることのような、「気持ちの豊かさ」や、そうしたモノを「受継いでみたい」と一寸だけ思うような「ささやかな矜持」というようなものが、然程大切にされていないような傾向が強まっているような気がしないでもない…だから、本書で取上げられているような話題は尊いように思う。こうした話題を知り、各地を巡ってみるのも非常に善いであろうし、各地を巡るに至らなくても、そういう各地のことに想いを巡らせてみるだけでも愉しいであろうし、心豊かになれるのではないだろうか?

    方々の地方に関して、地方の側からすれば「来訪者がもたらす経済効果」が重要であろうし、来訪者の側でも“消費者”としての各地での「サービスの充実度」を訪問先を選ぶ尺度とするのかもしれないが…かなり方々を訪ねてみた経過が在る身として思うことは、各地方の「何処にも“絶対!!”に真似が出来ない、オリジナルなモノ」というのは、「各地域の物語=歴史」に「尽きてしまう」ということだ。本書で取上げられているような、「遠い時代の人達が抱いた夢や理想」が反映された、「地名の由来の物語」のようなモノは、非常に大切だと思う…

    本書はためになる。そして、筆者と共に各地を訪ねているような気分にさえなる本だ。しかし…強烈な“副作用”も在る…本書で取上げられた地域等に出掛けてみたいという気分が沸き起こる…

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著者プロフィール

1945年、長野県松本市生まれ。地名作家。筑波大学名誉教授(元副学長)。千葉大学助教授を経て筑波大学教授。柳田国男研究で博士(教育学)の学位を取得。筑波大学退職後は自由な地名作家として全国各地を歩き、多数の地名本を出版。主な著書に『京都 地名の由来を歩く』(ベスト新書、2002年)に始まる「地名の由来を歩く」シリーズ全7冊などがある。NHKの「日本人のおなまえ」をはじめ、各種テレビ番組にも出演していたが、2018年2月に体調を崩し、翌19年5月に難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断された。しかしそれに負けじと執筆を継続。苦境の中で書き上げた『日本列島 地名の謎を解く』(東京書籍、2021年)は「奇跡の一冊」ともいわれた。

「2023年 『重ね地図でたどる京都1000年の歴史散歩』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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