ねこはすごい (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 211
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022736529

作品紹介・あらすじ

【自然科学/生物学】熊より強い、3メートル以上跳ぶ、人の死を予知、家電も使えるetc.知られざるねこの「強さ」「五感」「観察力」「治癒力」などに迫る。ねこ研究の第一人者が、「猫島」での長年のフィールドワークで得た、ねこの"すごい"生態や行動などの最新情報を紹介。

感想・レビュー・書評

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  • 現在、私たちの近くで暮らしている猫たちは、彼らの祖先であるリビアヤマネコの身体能力をほぼそのままの形で受け継いでいる、ということにまずびっくり。
    私たちは爪を隠した野生動物と一緒に暮らしているということか!

    本書を読みながら、百閒先生の「猫は我我の身辺にゐる小さな運命の塊まりの様なものである」という一文をふと思い出しました。
    鋭い感覚や高い身体能力もさることながら、"ただそこにいる"だけで人に元気や笑いをもたらしてくれる存在であるということも、猫のすごさなのだなぁ。
    我が家のにゃんこをますます愛でたくなりました。

  • 筆者のネコへの思いが強い分、思想というか考えが前面に押し出されているが、新書という読み物の性格上、有りと思う。ネコの研究はまだ犬に比べてだいぶ少ないんだな。殺処分を無くして存分に愛で、ネコ先進国たれ、と。

  • ネコの身体能力・癒しの力・日本の猫文化・殺処分なののネコを巡る日本の状況について、動物学者が真摯に執筆。
    科学的な叙述の合間に「その大きな瞳に魅入られると思わず寄って抱き上げたくなりますが」みたいに、猫好きモード全開なのが微笑ましい!
    そんな著者もネコアレルギーを発症していたことがあるそうで、研究が続けられないかもしれない…という苦悩の時を克服しての研究の成果。猫好きは大いに頷いて読み進めるわけです。
    結論は「ねこはすごい」というより、「ねこは偉い」。
    そうなんです。あの体で必死に生き抜く姿が感動的なのです。
    3年前に20歳で召されたうちの子も、最後の日まで自分で立って歩いてトイレに行って、全力で生き抜こうとしている様子で、ただただ感銘を受けたものでした。

    日本の猫文化、確かに素晴らしいと思う。
    けれど、「世界一」かというと、どうだろうなあ?
    もっと当たり前に猫がうろついている光景(屋外だけではなくて)がないと、世界一の猫文化の国とは言えないように思う。

  • ふむ

  • 動物学者である著者が、ねこの優れた身体能力や感覚器の鋭さ、人間の健康増進の効果、日本のねこ文化など、ねこの生態や行動などを解説。人とねことの共存社会に向けての提言的な内容も含まれる。
    個人的にねこは特に好きでも嫌いでもないが、身近な人が大のねこ好きなので、話のタネになればと読んでみた。動物としてのねこの卓越したスペックなど、ねこについて多面的に理解が深まり、もともと猫に対して興味がなかった自分にとってもなかなか面白かった。

  • ( ..)φメモメモ
    猫のヒゲは通常の体毛よりも3倍ほど皮膚の深いところから生えている。「触毛」と呼ばれ、口と鼻の間の両側と目の上から上方に伸びている。
    毛根のまわりには多数の受容器と神経細胞が存在し、嗅覚や視覚と同様、顔のまわりに張りめぐらせたアンテナのように外界の情報を集める。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/729585

  • ■本書を手に取った理由
    実家で飼っている猫のことを少しでも知れたらという思いから。
    また、身近な猫の何がすごいのかタイトルを拝見し気になった。

    ■本書を読み終え感じたこと
    可愛いだけの猫ではなく、本来の猫の生き方や生命力に関して強い力を感じた。
    これから猫と共存する社会に向けての課題解決は、少しずつですが、良くなるよう自分も出来ることから始めようと思えた。

  • 猫は、身近な存在だけど、知らないことが多い…
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    猫は、身近な存在だけど、知らないことが多い…
    研究の成果…
    これまでにも、ペットシッターである南里秀子さんが執筆された『猫、ただいま留守番中』など、ねこの関連本を読んできました。この『ねこはすごい』は、動物学者である山根明弘さんが書かれた本ということで敷居が高いのかな(?_?)と心配しましたが、決して博士論文(_;のような内容ではなく、研究の成果を噛み砕き、易しい言葉で綴った文章で読みやすいものでした。しかし、一方で、もう少し突っ込んだ話が聞きたかったと無い物ねだりをしてしまいがちなのが読者というものではないでしょうか(・・?是非、続編を期待したいと思います。

    著者が一番伝えたかったこと…
    「ねこたちの必死に生きる姿」とのことです。我が家でのんびり昼寝している縞子とBelleを見ていると感じにくいことですが、野良猫たちは(本能とは言え)、夫々の処世術を駆使して、寒さをしのぎ、エサを得て暮らしているんですよね。私たちも頑張らなくちゃ。

    愛猫の殺処分
    驚くことに、殺処分されるねこのうち、およそ4分の1が飼い主などによって行政施設に持ち込まれたものだそうです。突然の転勤による引っ越しや、予期せぬ家庭の事情によって飼うことできなくなったとき、どのような選択肢があるのかについて、あらかじめ調べておくことも飼い主の責任なのだと思います。

    ねこはセラピスト
    「ねこと暮らすことによって、心の病が改善したという例は、いろいろな文献のなかに見つけることができる。」とのことです。著者は「不幸なねこをなくし、人とねこのよりよい共存関係を築くには、まず寂しい思いをしている人や、社会から孤立した人を、地域社会のなかにつくらないようにすることだ」と書いています。

    メスはえらい
    地球ドラマチック・選「野生ヒョウのマナナ~絆を深めた17年間~」というドキュメンタリーを観た時に、野生ヒョウのメスの生涯がいかに過酷か知りました。でも、今、我が家で寝転んでいる縞子の母親も野良猫のメスとして、負けず劣らず過酷な生涯を遂げたのだろうな…と思うと、複雑な気持ちになります。

    猫を愛するということ…
    我が家は、相変わらず、3人の人間と2匹の猫による珍道中ならぬ、珍生活が繰り広げられています。最近は(彼ららも衣替えの季節なので)休みの度に自転車でホームセンターへ猫草を買いに行くのが日課(週課?)になっているのですが、私は道中で出逢う(よその)猫たちが、どうしても他人(他猫?)だと思えないのです^^;

  • 猫はすごい、可愛い最高
    なんだけど、猫好きの気持ちが溢れて溺れそうになるので要注意。
    ヒトの目とネコの目を比較し細長くなる理由が面白い。夜目がきくようになるためには必要な進化を。
    可愛い

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著者プロフィール

山根 明弘(やまね あきひろ):監修1966 年、兵庫県出身。九州大学理学部卒業。理学博士。国立環境研究所、京都大学霊長類研究所、北九州市立自然史・歴史博物館(いのちのたび博物館)などを経て、現在は西南学院大学 人間科学部 教授。猫の島として知られる福岡県の相島で、7年間に渡って猫のフィールドワークを行い、その生態を研究する。おもな著書に『ねこの秘密』(文春新書)、『ねこはすごい』(朝日新聞出版)など。NHK「ダーウィンが来た!」「美の壷」などにねこ博士として出演。

「2023年 『猫柄図鑑 にゃんこの柄のすべてがわかる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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