きょうだいリスク 無職の弟、非婚の姉の将来は誰がみる? (朝日新書)

  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 119
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022736536

作品紹介・あらすじ

【社会科学/社会】ニートの弟、未婚の姉、非正規の妹、親の資産を浪費する兄……。未婚化や雇用の不安定化で、自立できず、頼る家族も持たない「きょうだい」が増えている。親亡き後は誰が支えるのか? きょうだいの不安定化が幸せを左右する時代がくる。

感想・レビュー・書評

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  • 「潰してしまってもいい子」の話はショックだった。
    所得の再分配後に貧困率が上がる話(OECD諸国で日本だけ)も数字で見ると強い印象が残る。
    現在の福祉モデルがもうダメになっていることがわかった。戦後の数十年しか対応できないモデル。

  • きょうだい関係は、ほぼ同世代で生じる格差問題であり、世代間格差とは様相の異なる新しい課題である。家族内問題だったきょうだいが、単身急増社会で身内で支えられなくなってきた。親を看取った後に老いた兄弟の支え合いまで手がまわるのか。

    改めて、世帯主+専業主婦+子ども二人というニューファミリーのしくみのひずみがでてきている、と思いました。

  • 「きょうだい」のなかに、独身、無職、孤立等、生活に不安を持つ人たちがいたら。将来、かれらの面倒を見るのは誰なのか。

    最近は「きょうだい」の世話に苦しみ、世話をしている当人まで貧困状態に陥るケースも多いという。これまで確かに存在していたのに、ほとんど無視されていたリスク。

    著者は原因を社会の福祉システムに求める。性別分業的な男性稼ぎ主世帯を想定したシステムが、他の家族が極度に世帯主(稼ぎ主)へ依存することを促進し、個人レベルの社会保障が充実していないためだ。

    配偶者控除の見直しは世帯レベルから個人レベルへ社会保障システムを変革する一歩であり、「きょうだいリスク」を軽減する政策と評価しているが、現在の報道を見る限りは、直接影響を受ける人たちがどうなるのかという内容が中心。社会全体として、どういう社会福祉制度に変えていくかという理念が共有されていないのだと本書を読み終えて感じた。

  • 実に面白かった。兄弟の経済格差は実は社会問題の格差の問題であること。家族の問題は実は社会構造そのものに規定されていること。そもそも、戦前は夫婦でも子供がいない夫婦も多くて養子制度が幅を利かせていたこと。核家族化というのは、いままでの大家族制度を維持したままで、戦後の高度成長期という国家による扶養によって可能となった一時的な社会現象であったこと。現在直面している家族問題が、近現代史の社会構造と社会史経済史と無縁ではないこと。貧困問題、家族問題、家族の在り方、介護問題の在り方はもっと時空間的にひいて見ないと問題の所在を見落とすということであり、きょうだい格差(きょうだいリスク)はそのような背後があって現在直面してきた近現代史と社会構造の一側面であるという問題の見方ができること。

  • 6章は流し読み。

    本書では、親に依存していた困窮しているきょうだいが、弱くて可哀想な感じで書かれていた。
    ところが、現実問題、これが脅迫や攻撃してくるきょうだいだと、こちらの生気までも吸い取られるのだが…

  • 家族だけに留まらず社会全体の仕組みにの中で家族やきょうだいがどのような役割なのか、また求められているのか俯瞰的に見ることができる良書

  • 誰か、税金の使い方を変えてください。

  • 「きょうだいリスク」とは、誰にでも起こる問題なのだと実感した。
    今、ひきこもりでなくても、失業したりする兄弟だっているだろう。
    この本を読んで、親兄弟に頼る現在のシステムでは、みんなが幸せになれないと思った。もっと社会保障が充実した社会になってほしいと思う。

  • AERAっぽい、雰囲気の文章だな、とおもったら、AERAのライターさんだった。

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著者プロフィール

平山 亮(ひらやま りょう)
1979年神奈川県生まれ。2003年東京大学文学部卒業。2005年東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。2011年オレゴン州立大学大学院博士課程修了、Ph.D.(Human Development and Family Studies)。現在:東京都健康長寿医療センター研究所 福祉と生活ケア研究チーム 研究員。著書:『迫りくる「息子介護」の時代』(共著、光文社新書、2014年)、『きょうだいリスク』(共著、朝日新書、2016年)、ほか。

「2017年 『介護する息子たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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