日本史のなぞ なぜこの国で一度だけ革命が成功したのか (朝日新書)

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  • 朝日新聞出版
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レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022736833

感想・レビュー・書評

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  • 承久の乱と現代の対米従属をつなげて語るという、無理がありそうな展開をなるほどと思わせてくれるあたり、たくさん本を出している学者さんだけはあると思う。日本史の謎と言いながら、実は日本史の本ではない。現代社会の病理を考えるために、歴史に手がかりを求めるという本だ。日本では革命はただ一度を除いて成功していないという。ここでいう革命とは、社会の在り方を一変させる事象だ。万世一系という天皇をいただく日本においては、社会を一変させるなんてことはかつてなかった。ただ一度、承久の乱における北条泰時をのぞいては、という話。承久の乱が日本史においてひとつのターニングポイントになった、というのは歴史の本でも書かれていたくらいだ。それだけ大きな出来事ではあったのだろう。

    本書の面白さは歴史を追求するのではなく、日本はなかなか変わりにくい国だけど、一度できたのなら、そこを分析することによって、現在日本が抱えている対米従属という病理も克服できるのではないか、という展開にある。

    知的なアクロバット?という感じでね。刺激的だったし、考えさせられた。

  • 北条泰時が革命家。

  • 中国の革命は反革命の革命。
    中国の革命も西洋の革命も、古代の模範的な革命の反復という体裁をとっている。
    北条泰時の行動は、天皇なき天皇制を体現している。武者の世への移行が完遂した。
    (著作)可能なる革命 け

  • 革命とは。から始まる。

  • タイトルが内容を正しく表わしていないように思う.「革命の条件」とでも言った方がいい.「御成敗式目とは何だったか」とか.
    わが国の権力の中心は空虚だ,と看破したのは猪瀬直樹だったが,その分析をもう一歩進めた感がある.

  • 戦後日本の元老はアメリカ。という説明がイチバン印象的。日本史上唯一の革命家は北条泰時。著者にとっての革命とは「基本的な社会構造の変化を伴うような内発的で意図的な社会変動」との事らしい。
    天皇制の継続を軸に中国(易姓革命)や欧州(キリスト革命)との比較考察を通じて、なぜ日本では革命が起こらないのか?を論証し、統治体制や政治システムにまで言及し社会学的視点を述べている。で、天皇は執政を外注化し続けてきただけだと。
    承久の乱は反天皇で成功した唯一の例ではあるが、天皇制は存続しているし、大きな体制変化とも思えない。色々と興味深い問題提起もあるのだが、どうも説得力が弱い。
    著者が重視ししているのは歴史的事実ではなく、そこを貫く論理のようだが、結局そこは著者の歴史認識・解釈に関係してくる。つまり、事実→認識・解釈→論理化のプロセスが少々雑で散漫でわかり難くなってしまった印象。
    明らかにしようとする試みや観点は評価したいが、歴史社会学の限界のようなものを感じた。が、類書を読んでもうちょっと勉強してみたいと思わせる内容ではある。

  • <目次>
    第1章  革命家はただ一人
    第2章  東の革命/西の革命
    第3章  天皇なき天皇制

    <内容>
    日本唯一の革命家は、北条泰時だという。説の根本は、山本七平の『日本的革命の哲学』。大筋はわかった気がするが、キリスト教との比較や中国の比較などは手に負えなかった。

  • だれかと思ってたら、北条泰時だった。

    院宣など朝廷の下賜なくというか、真っ向から朝廷に楯突いた承久の乱や、御成敗式目の発布とその影響力が理由。

    革命の対比として中国や西欧諸国を引き合いをだしているが、これを蛇足と捉えるかどうかは読者次第。

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著者プロフィール

1958年、長野県生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。専攻は理論社会学。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任。思想誌『THINKING「O」』(左右社)主宰。著書に『ナショナリズムの由来』『〈世界史〉の哲学』(講談社)、『不可能性の時代』(岩波新書)、『〈自由〉の条件』(講談社文芸文庫)、『自由という牢獄』(岩波現代文庫)、『「正義」を考える』(NHK出版新書)、『社会学史』(講談社現代新書)など。共著に『ふしぎなキリスト教』(講談社現代新書)、『資本主義という謎』『憲法の条件』(NHK出版新書)など。

「2019年 『戦後思想の到達点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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