新書600 書く力 (朝日新書)

  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022737007

感想・レビュー・書評

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  • 文章の上達には、文を書くしかないと思ってたけど、違った。

    たくさん本を読むこと。
    そして好きな本を見つけて、「どうしてその文章がいいと思うのか」「どんな工夫がされているのか」を分析することが大事。
    確かにこれが言語化できると自分の文章にも活かせそうだ。。

    あと、良い文章を繰り返し書き写すこと。
    どうして書き写すのがいいのかというと、書くことで一字一句と向き合うことになるから。
    そうすると書き手がどんな工夫をしているかがわかったり、自分の癖に気付いたりできる。
    あとは、文章のリズムを身につけることができる(音読でも良い!)。
    池上さんも、直された原稿や、ベテラン記者が書いた原稿、ニュースを聞いて書き起こした原稿を何度も何度も書き写したらしい。
    書き写していくと「こういう場合には、こういう表現がいいのか」っていうのがわかってくるって書いてあった。
    習字の例えがわかりやすかったな。
    最初はお手本を繰り返し書き写す。繰り返すうちに自分のスタイルができてくる。

    読む前は、自分にとって名文を書く方法はあまり役に立たないかなと思っていた。
    名文よりも説明文とかビジネス文書を書けるようになりたいから。
    でもそうではないなと。。
    どの表現が1番しっくりくるかこだわったり、2度読まなくても理解できるように書いたり、説明文でも読みたくなる工夫が必要。
    書き写す練習方法がどうして良いのかをしっかり理解できてよかった。

  • 自分にはそれほど参考にならなかったかな。おそらく、どんな文章を書くかによっては参考になると思います。

  • 夫の本棚から借りてきました。
    池上彰さんと、読売新聞の一面コラム「編集手帳」の執筆をする竹内政明さんが、文章の書き方について対談形式で語った本です。

    私自身は普段仕事でコラム等を書くことはないし、執筆作業?といえば数行のインスタと読書レビューくらいなのですが、文章を読むこと自体が好きなのでとても面白かったです。
    書き手のプロが考える秘訣や心構え、テクニックなんかも余すことなく披露されており感心しきり。
    1つの表現に対して何通りもの言い換えを考えたり、たくさんの引き出しを持つために日頃から地道な努力をされていたり、全く感動ものでした。
    私なんてすぐに類義語検索しちゃうし、「・・・」を多用しちゃうし、本当は使いたくないのに「スゴイ」「本当に」という表現に逃げることも多い。。
    あ、「。。」とか「絵文字」もすぐ使うね。

    レビューを書く時にも使えると思ったのが「自分の中でしっくりくる表現」を探すことを意識して読書をすること、「要素を書きだす」こと、それを全部は使わず「大胆に削る」こと(私のレビューはムダに長いことが多い)です。

    そうそう、天声人語は時事的報道を伝えるジャーナリズムに重きを置き、編集手帳はコラムとしての読み応え(文章職人)、みたいなものに重きを置いた全く別部門なんだとおっしゃっていたのが印象的でした。
    各社の色がそんなところにも出ていたんですね。面白い!

  • どうやって著者たちは書く力を磨いてきたのか。
    ふたりの対談を読み終え、三つのことに気付かされました。
    ①ラクをしていては書く力は身につかない。
    ②言葉に関心を持ち、言い換える言葉をストックしておく。
    ③プロでも、常に「よりよい表現はないか」頭を絞ったり、工夫したりしていること。

    つまり、たくさんの本を読んで言葉に触れ、書く努力をしなさいということです。

    池上さんは読者に、プロではないのだから気負う必要はないと言う。

    限られた字数の中で、自分は何が書けるのかをしっかり考え、分かっていることを自分の言葉で表現していきたい。

  • 文章の書き方本

    池上彰さんと読売新聞社の「編集手帳」を担当する竹内政明さんとの対談本

    正直あまり期待していなかったけど、めちゃくちゃ面白かった(笑)
    お二人が褒める文章について「上手さ」はよく分からないところもあるけど、お二人が楽しくてしょうがないのは伝わった(笑)

    あと池上さんが自分の書いた文章は時間が許せば、書き終わったらしばらく時間をおいてプリントアウトしてから読み直すって話してたけど、すごくよく分かる。
    私も、まったく同じ。パソコンの画面のままではどうにもピンとこない。誤字脱字も気づきにくい。
    どうしてか分からないけど、紙じゃないとダメなんだよね(笑)


  • 第二章より、心に留めておきたい内容

    自分でもよくわかっていないことは人に伝わらない。
    自分自身が深く理解している物事についてのみ、分かりやすい文章が書ける。
    背伸びせずに、自分がわかっていることを、自分の言葉で書く。ありのままで書く。ベタに書くことを恐れなくてもよい。一番大切なのは伝わるということである。

  • まずはテーマを決める。自分の身近な話には魅力がある。自分の経験なので詳しく書ける。テーマの次は、結論よりもまず「書き出し」。パソコンのワープロで書くべき要素をまず書き出す。そのあと切り貼りすれば良い。そして冒頭から結論への橋渡しを。向田邦子。中島敦「山月記」。島崎藤村「千曲川旅情の歌」。上田敏。李白。井上靖。短文の効用。とにかく削る。誰に読んでもらうかを意識する。書いたら音読してみる。硬派な「だ・である」と、軟派な「です・ます」。

  • 自分の中では4.3点。
    「文章力とはなにか」をプロ中のプロの経験から非常に分かりやすく解説されている。
    ただし、理解できることと身につけることはまったく別。この本に書いてあることをマスターしようと思うならば、本気で勉強しなければならないはず。しかも、文章力にゴールはないので、一生かかっても極めることはできないことも本書でよく理解できた。
    また、私は客観的事実を私見を入れずに分かりやすく書くことを求められることが多い。本書は素敵な文章を書くことを目的にしているので、実はあまり参考にならなかった。

  • 結構手の内を明かしてくれている印象

    文章が上手くなるためには読むこと、声に出すこと、書き写すことも大事
    名文のリズムを知る、身につける
    楽しんで読む
    好きな言葉を集める
    人によって受け取り方が違う。だから、保険をかける書き方も大事
    書く力を養うには落語がいい、語彙力を増やすには類語辞典が役に立つ、など、参考になる話がたくさん
    でも、キーワードばかりでエピソードが少ない
    竹内さんの自慢話と、数ページに渡り紹介し合っていた漢詩の例題を割愛し、エピソードに当てて欲しい

  • 2016.05.11読了
    後半は漢詩を参考にした文章術についても書かれていたけど、漢詩が全く理解できないので参考にならなかった。

    この世代の人だから漢詩に慣れているのか、私が無学なだけなのか。

    井上靖とか、例として出てくる作家の文章が苦手で共感できない部分も多々あった。これは年代の違いによるものなのだろうか。昔の作家さんの文章は読み難いから、竹内氏がどこに感心しているのかスンナリとは理解できなかった。

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