新書616 Suicaが世界を制覇する (朝日新書)

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  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022737168

感想・レビュー・書評

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  • 知らなかった…

  • 今や乗車だけでなくエキナカ、エキチカを始め利用範囲が拡大しあたりまえになったSuicaだが、ェリカ(国際規格)との比較や各社での決済方法の採用戦略などの経緯をしることができ大変興味深かった

  • ガラパゴス携帯の象徴とも言えるフェリカを使用したSuicaはスマートフォンの世界で衰退していくかと思いきや今やiPhoneにSuicaが搭載されるという大躍進。

    しかし日本の生活の中で今やSuicaは切っても切れないツールの一つとなっていることを考えればある意味当然の流れのようにも見えます。

    Suicaを中心としてフェリカはおそらくこれから世界標準になる可能性は高いです。

    今後の動向が非常に楽しみですね。

  • 著者のSuica好きがよくわかりました。
    確かに紙媒体のクレジットカードは危機に陥るとは思うけれどそんなに上げる程Suicaがスタンダードになっていくかなぁ・・・。

  • iPhone7にSuicaのICカード規格が搭載されたことで、グローバル化から取り残されつつあったフェリカが世界で通用する可能性が出てきた。

    関東に暮らす人にとってと、それ以外の地域に暮らす人にとってのSuicaへの感覚は全然違うということがわかりました。

  • ちょっとほめ過ぎかな。流れは解る。

  • クレジットカード評論家歴の長い岩田昭男氏の力作である。Suicaがグローバルスタンダードになる希望を持った。

  • 9月15日のNHK「おはよう日本」の「おはBiz」のコーナーで日本発で国際標準を取れたケースとしてデジカメのファイル形式やブルーレイディスク、取れなかった例として携帯電話の「PDC方式」(「GSM方式」に敗北、ガラパゴスのシンボル!)や非接触ICカード「FeliCa」が挙げられていましたが、本書はそんな論調に棹を差す「Suica応援団」を自認するジャーナリストからの熱い熱いプレゼンテーション(?)です。大量の乗降客をさばくために「Suica」が「FeliCa」を選んだ経緯こそがローカル目線だった訳ですが、それが「ApplePay」とジョブズが生きていたらやっていなかった、とも言われるAppleの金融への挑戦によって一気に世界戦略に位置づけられるというお話。どうなるかわかりませんが現在進行形の決済システム三国志としてワクワクしながら読みました。だから主人公は「Suica」というより「ApplePay」という感じです。ただそこには課題先進国のガラパゴス技術が結局、世界モデルに成り得るかもしれないというグル-カルな希望の書だったりします。一見、Apple vs VISAに見えるこの世界決済戦争も結局、Apple vs Googleだったりしていて、Appleがアップルペイに参加したカード会社からは一定の手数料は取るがが顧客データは取らない、一方Googleは手数料は取らない代わりに、「利用者の消費行動に関するデータを収集・分析、一人一人に提供する情報や広告の精度をさらに高めることで、収益の柱である広告事業の拡大を狙う」という企業文化の違いの戦いであることも興味をそそります。さてさて、その戦いの舞台になる2020はどうなるのでしょう?

  • 非接触ICカードの規格をNFC(Near Field Communication)という
    TypeAはフィリップス社が開発したものでCPUを搭載せずメモリだけを持つ。低コストで大量生産に向いており、タスポで使われている。
    TypeBはモトローラ社が開発したものでCPUとメモリを持つ。運転免許証やマイナンバーカードに採用されている。
    フェリカはスピードを重視したためセキュリティが弱いと(根拠のない)批判を受けてNFCの規格には採用されていなかった。
    2014.9のiPhone6に搭載されたアップルペイも当初、NFCの規格に対応していたため、NFCの規格外のフェリカには非対応だった。が、2015にフェリカが国際規格として認められることが確実になったため、2015.12にiPhone でも採用された(その後の2016.7にNFC TypeFとして交通IC系のスマホにTypeA/Bとともに搭載されることが義務付けられた)

    アップルはこれを使ってクレジットカード会社の上前をはねようとしている。
    電子マネーとしてはプリペイド型のSuicaやEdy,ポストペイ型のiQ、Quickpayがあったが、Quickpayなどはほとんど使われていなかった。
    一方、クレジット決済のネットワークとしてVisa.MCは2020の東京オリンピックまでにNFCの端末を行き渡らせるということで動いていた。Appleとしてはクレジットカード会社に手数料を取られるのがいやだったのでQuickPayを決済システムとして採用した。Walletのバーチャルカードの画面でもVisaのロゴマークがQuickPayのマークに置き換えられるようになっている
    消費者がクレジットカードで買い物をすると、カード会社はその金額から手数料を引いた額を立て替え払いする。その後、国際ブランド(VisaやMC。JCBは国際ブランドとカード会社の両方を兼ねている)とカード会社で手数料を分け合う。
    アップルペイを利用する場合、カード会社は国際ブランドに加え、アップルにも手数料(0.15%)を支払うことになる。しかしメリットの方が大きいと判断したカード会社が多く、続々と加入している。

  • iPhone7がフェリカ対応となり、日本ではsuicaが利用できるようになりました。日本でiPhoneのさらなる販売拡大を狙うアップルの打ち手としては当然で、遅すぎるくらいかと思います。世界的にiPhoneの販売にかつてのような勢いがなくなったことも背景にあるのでしょう。
    本書では、iPhoneのフェリカ対応により、suicaの世界展開が可能になると期待を寄せています。勢いのない日本のICTとしては夢のある話ですが、さすがにこれは期待しすぎではないかと思います。
    クレジットカード業界の動向についての解説は、非常にわかりやすかったです。

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著者プロフィール

消費生活ジャーナリスト。NPO法人「消費生活とカード教育を考える会」理事長。
1952年。早稲田大学第一文学部卒業、同大学院修士課程修了。月刊誌記者などを経て独立。流通、情報通信、金融分野を中心に活動する。クレジットカードについては30年にわたり取材を続けている第一人者で、「岩田昭男の上級カード道場」で情報発信を続けるほか、All About(オールアバウト)の「クレジットカード」のガイドを務めるなど、幅広く活躍中。

「2018年 『キャッシュレスで得する!お金の新常識』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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