さらば、民主主義 憲法と日本社会を問いなおす (朝日新書)

著者 : 佐伯啓思
  • 朝日新聞出版 (2017年5月12日発売)
3.70
  • (3)
  • (2)
  • (4)
  • (1)
  • (0)
  • 47人登録
  • 4レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022737175

作品紹介

ポピュリズムや戦前復古の嵐が吹いているという。民主主義と自由、平和があぶないという。しかし「守れ」と言っているだけでは、守れない。かりに民主主義や平和を大切に思うならばこそ、いま私たちに必要なことは、もういちど諸価値の根源を掘り下げ、一人ひとりが自分なりに考え抜くことではないだろうか。稀代の思想家が現代日本の欺瞞を撃つ!

さらば、民主主義 憲法と日本社会を問いなおす (朝日新書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 民主主義は、意思決定のルールの一つに過ぎない(手段)

  • そもそも民主主義って何なの、ホントにそれでいいの?とは思うが、じゃあどうあるべきなのかという答えを持つ人は少ない。日本国憲法も然り、戦争は反対だけど、どの部分がどう問題なのか、一筋縄ではいくまい。色んな人の色んな意見を聞いて、色々考える他あるまい。

  • 「民主主義の危機」「民主主義を守れ」…。こうしたことを声高に叫ぶ人にこそ読んでほしい1冊。民主主義とは何か。日本人は何を捨て、何を守るべきか。京都大学名誉教授が、現代日本の欺瞞を撃つ。


    序章 日本の戦後はいつ終わるか
    第1章 「よい民主主義」なんてない
    第2章 憲法は反・民主主義的――不都合な真実
    第3章 社会をよくするという罠――民主主義と哲学
    第4章 「みんなのために」を疑う――「公共性」とは何か
    第5章 日本国憲法は「違憲」である――主権をめぐる考察

  • 憲法・民主主義・自由・平等・基本的人権・博愛などなど、結局、すべて西洋発の「観念」を日本社会が受け入れ、借り物として運用しているか、という自覚が必要だろうと筆者は言う。
    このようなことは、一貫して述べられている。
    一神教であるユダヤ・キリスト教が育んできた価値観、その前のギリシャ・ローマの価値観からなる、西洋社会の価値観と、日本人が歴史的に育んできた価値観とは、根源的に異なるものであり、彼らが構築した、憲法・民主主義・主権なる観念をきちんと分析し、もうそろそろ日本人の歴史観・自然観・死生観にあった政治制度を作るべきだろうということだ。
    しかしながら、ギリシャの民主制度でソフィストが行ってきた政治論争の手法は、あくまで、空虚の議論に陥ってしまう。論争の手段であるロゴスとは、構造的にそうなってしまうという。特に、開かれた「場」における論争は大いなる嘘の積み重ねとなってしまう。
    結局、ソクラテス・プラトンが守ろうとした政治の対極にある哲学的思考・論争が重要となってくる。
    最後に、究極の主権者たる一個人が歴史観・死生観・自然観を共有しながら、ユーモアや皮肉にまぎれて、なかなか公然とはいいにくい本心を伝える会話空間をその社会がきちんと持っているのかがもっとも大切なことだと締めくくっている。
    蛇足で申し訳ないのですが、現代におけるあまりにも皮相的で・刹那的で・享楽的な情報流通空間に身を置けば置くほど、人生つまらなくなるので・・・(涙・笑・・・)

全4件中 1 - 4件を表示

さらば、民主主義 憲法と日本社会を問いなおす (朝日新書)のその他の作品

佐伯啓思の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
恩田 陸
有効な右矢印 無効な右矢印

さらば、民主主義 憲法と日本社会を問いなおす (朝日新書)はこんな本です

さらば、民主主義 憲法と日本社会を問いなおす (朝日新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする