阿久悠と松本隆 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.50
  • (1)
  • (2)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
  • 本棚登録 :39
  • レビュー :4
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022737304

作品紹介・あらすじ

沢田研二、ピンク・レディー、山口百恵、松田聖子…歌謡曲が輝いていた時代の記録。日本の大衆がもっともゆたかだった昭和後期。阿久悠の「熱」と、松本隆の「風」がつくりだす"うた"の乱気流が、時代を席捲しつくした。なぜあんなにも、彼らの作品は、私たちをとらえてはなさなかったのか。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 1975年から1981年のオリコンヒットチャートを辿っているだけなのに、そこには日本の社会の変容の物語が投影されている、という本です。なぜ、この時期か?たぶん1960年生まれの著者が人格形成し社会と向き合い始めた時期であろうし、また、歌謡曲というジャンルの終わりの始まりの時期だったから、なのだと思います。時代の歌としての歌謡曲の可能性を切り開こうとし、それに成功した阿久悠と、時代の歌ということを信じずに歌謡曲を個人の歌としてのニューミュージック化していくことに成功した松本隆、ふたりの作詞家の軌跡が補助線となります。それは、山口百恵という存在を強烈に意識し、しかもそれに触れず山口百恵包囲網というシーンを作り出したプロデューサーと、松田聖子を得て自分の個人活動時代の質的挑戦を商業的に大成功させたプロデューサーの対比の物語でもあります。それにしてもこの時代のヒットチャートにおけるふたりの占有率、ハンパないです。わかっていたけど歌謡曲って商品だったんだな、と改めて。つまり、歌謡曲という商品マーケティングの歴史なのでもありました。古い思い出話だけど80年代前半、スキーに行くクルマの中で、洋楽に負けないくらい聴いていたのがユーミン、山達であり、それと同等な存在であったのが聖子ちゃんのカセットだったのに気づいたことがあります。誰のクルマにも積んであったなぁ。そういうシーンに入れたことが松本隆の歌詞の力であり、彼の「はっぴいえんど」時代の仲間の力なのだったのですね。Jポップスが現れ、チャートという意味が最後の輝きを放ち、i Tuneによってアルバムという表現が解体される前夜の歴史についての本でした。

  • 20180415読了
    2017年発行。阿久悠と松本隆の歌がオリコンチャートを席巻していた1975年から1981年を追っていく構成。ヒットの動向を見ていくもので、今後の研究の資料になればと書かれているように、個人を掘り下げる伝記タイプの本ではない。●ちょうどこの期間に生まれておりリアルタイムで曲を聴いてはいないのだけど、知っている歌手も曲もたくさん出てくる。ヒットチャートに名前を連ねていたころを過ぎてもテレビやラジオでよく流れていたから知っているのであって、この時代に生み出された歌謡曲には長く歌い継がれている名曲がほんとうに多いのだなと思った。

  • 日本の歌謡曲シーンを作ってきた二人の作詞家の奇跡。

  • ‪歌謡曲の黄金時代を作り上げた二人の作詞家が最も活躍していた1975年〜1981年を振り返る。各年の代表作と音楽チャート、売り上げ枚数に終始している。もっと二人の作詞家が表現した世界を論じて欲しかった。あくまで資料的な趣きで読み物として面白くない。‬

全4件中 1 - 4件を表示

阿久悠と松本隆 (朝日新書)のその他の作品

中川右介の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
原田 マハ
佐藤 雅彦
リンダ グラット...
最相 葉月
村田 沙耶香
遠藤 周作
又吉 直樹
有効な右矢印 無効な右矢印

阿久悠と松本隆 (朝日新書)はこんな本です

ツイートする