漂流女子 ――にんしんSOS東京の相談現場からー― (朝日新書)

著者 : 中島かおり
  • 朝日新聞出版 (2017年10月13日発売)
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  • レビュー :7
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022737373

作品紹介

【文学/日本文学評論随筆その他】誰にも言えない妊娠を相談する窓口にんしんSOS東京。そこに寄せられるSOSは、ほとんどが若年妊婦からだ。虐待を受けた者、風俗から抜け出せない者、SNSで出会いを求める者。孤独な若者が抱える現代社会の闇を浮き彫りにする。

漂流女子 ――にんしんSOS東京の相談現場からー― (朝日新書)の感想・レビュー・書評

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  • 女の悲しいことの一つ。

  • 想像できない人生を垣間見た。

  • 小学校の同級生による著書、ということで買って読んでみました。

    まえがき(はじめに)に書かれた
       私たちは、すべての命に付き添います。
       産む、産まない。
       育てる、育てない。
       すべてに、付き添います。
    が、この本のすべてを表しているように思います。

    この本全体を通じて、著者であるかおりさんの(そしておそらくは、にんしんSOS東京のメンバーのみなさんの)、「ひとのいのちに対する思い」をひしひしと感じました。
     ※「ひと」も「いのち」も、あえてひらがなにしました。

    一つでも多くの命が、より幸せになれるように、かおりさんたちの活動を応援しています。

  • 思いがけず妊娠をし、相談先を探しながら孤立している「漂流女子」。
    どのような背景があるにしろ、彼女たちの戸惑いを受け止め、その人自身が納得して道を選択できるように、様々な関係機関と連携しサポートをする相談支援窓口、にんしんSOS東京さんの活動がわかる本。

    助産師として働いていて、身近におられる方々の背景が慮れるとても興味深い内容だった。
    前の職場で、飛び込み分娩でポロンと出産した女性が、「妊娠していることに気づかなかった」と主張し続け、子どもは乳児院へ入るという出来事があった。衝撃だった。親の身勝手に憤りを感じたが、それでも病院へ来ただけましだったのかもしれない、と今でこそ思う。

    気になるのは、妊娠はひとりではできない。必ず相手がいるはずなのに、漂流するのは女子だけだという事実。中絶も、たった一人で痛みに耐えて帰っていく女性も多い。

    ニュースで目にする、ひとりで陣痛に耐えて赤ちゃんを産んで、遺棄する少女の気持ちを考えると、涙が出てくる。それでも、幸せの象徴のように世間ではもてはやされている妊娠・出産だからこそ、そこに反する自分の状態に対して、誰にも言えない、と思ってしまう彼女たちの気持ちもわからなくもないのが悔しい。

    そして、この本にも何度も出て来た「狭間」ということば。
    19歳という年齢は制度の狭間に取り残される。18歳未満適用の児童福祉法からは漏れるが、未成年であるため親権者の同意なしには動けない。
    また、警察も児童相談所も動けない、制度の「狭間」を担うにんしんSOSさんの活動には頭が下がる思いがした。

    お役所仕事では支えきれない、狭間をぽろぽろとこぼれ落ちている少女たちがいる。誰にも相談できずに、匿名性だからこそようやく吐き出せる思い。「一緒に死にましょう」ではなく、「生きていく」ためのSOS。本当に気が遠くなるほど重みがあるけれど、素晴らしい活動。

  • 著:中島かおり

    これは“妊娠SOS東京”というNPOの記録です。
    交代で一定時間電話番をし、相手の話に耳を傾ける……。
    ネットと電話、という見えない頼りない糸で、いろんな女の人たちが、ときには男性までもがかろうじて繋がっていく……。
    あくまでも主体は当事者……。
    必要な情報は提供し、当事者がどうしたいのか、に耳を傾け、当事者が決めたことに従い、必要なことはヘルプする……というここのやりかたはスウェーデン方式そのものです。
    こんなとこにあったよ、スウェーデン……。
    でも
    一見豊かに見える東京で、誰にとっても、
    子どもを生んで育てることがいかに難しいか、よくわかるよ。
    少子化が大変?
    “生まない”のではなく、生める環境にないから
    “生めない”
    んだよ、ってわかっていってんのかな。
    文章がわかりやすくあたたかく読みやすく、
    中学生でも読める内容だと思います。
    女子だけでなくこれは男子の問題でもあるでしょう。
    ぜひ 中学、高校には入れてください。

    2017/11/15 更新

  • <目次>
    はじめに
    第1章  居場所を探し続けて~10代で2回妊娠した少女
    第2章  相手は「SNSで出会った大人」
    第3章  生風俗業の女性たちの決断~父親は誰でも「私の子」
    第4章  「誰にも言わず、1人で赤ちゃんを産みました」
    第5章  既婚者の子を産むということ
    第6章  結婚したい女性、したくない男性~「産まないあ選択」にある背景
    第7章  中絶、心はどうなるか?
    第8章  産んでも育てられない社会
    第9章  浮かび上がる日本の課題

    <内容>
    日本はつくづく人間にやさしくない社会だ。男も女も(特に男が)形を気にする。体面や従来の慣習を引っ張りすぎる。現実のはざまに嵌まってしまった女性を救おうとしない。読んでいてとても哀しくなった…

  • 読了。サブタイトルに、にんしんSOS 東京の相談現場からとあった。これまであれば、自分に関係ないと素通りしていたが、娘がだんだん成長すると関係ないとは言えないと思った。いろいろな人がいるなと思う。奥さんも漂流していたのかなと思った。きっちり助けれたかなと思った。

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