キマイラ青龍変 〈キマイラ〉別巻 (ソノラマノベルス)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022738479

作品紹介・あらすじ

その名は龍王院弘。この男は、俊敏だが卑屈な身の少年時代に、宇名月典善に見出された。流浪の格闘家である典善には、突出した技だけでなく、銃弾とすら対決する覚悟があった。少年は、「強くなる」ために典善を師と仰ぎ、体験を積み、やがて異能の格闘家に成長する。技や肉体だけでなく、闘う者のみが得られる、目には見えない何かが、龍王院の中に醸成されていく。「キマイラ」という豊かな物語が生んだ、読み切り別巻、登場。

感想・レビュー・書評

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  • 本作はキマイラシリーズの外伝にあたる作品で、シリーズ本編では敵として登場していた龍王院弘と宇名月典善を主軸としており、彼らの出会いから龍王院弘の裡に眠る『龍』が吼えるまでの一連の出来事を描いている。

    『キマイラ』と銘打ってはいるが、この作品には『異形』の一切が現れない。キマイラのその部分が好きでこのシリーズを読んでいる方にはそういった意味では物足りなく感じるかも知れない。
    ただ、読者をいつの間にか引き込む纏わり付くような雰囲気は健在であるので、作品に関係なく夢枕獏という作家の紡ぐ文章が好きだという方ならば間違いなく楽しめるだろう。

    人の裡に潜む荒々しい獣性。血腥く泥臭く、しかし美しい闘争。そういったものが見たければ、この本を読んで損は無い。

  • 夢枕獏著「キマイラ青龍変」を読みました。

     SF伝奇アクションの大河小説「キマイラシリーズ」の外伝にあたる作品です。

     本作はあの龍王院弘が主人公で、宇名月典善と出会い、自分の真の強さに目覚めていく物語です。

     「キマイラシリーズ」の大鳳吼や九十九三蔵たちと出会う前が描かれているのですが、彼らが出て来ずともぐいぐい引き込まれてしまうのは、さすが作品の魅力だと思います。

     「キマイラシリーズ」には実に多彩な人物が出てきますが、この龍王院弘のような悪役をふくめ、みなとても魅力的です。

     この大河小説はさらに話が大きく展開しており、今後もどのようなストーリーになるのか、とても楽しみです。

     「この物語は、おもしろい」

  • 2011/6/30購入

  • キマイラシリーズ別冊。龍王院弘の過去を廻るスピンアウト作品。予想外に本編の登場人物との関わりもあり。

  • キマイラ読むのは小学生の時以来。キマイラとカムイ伝は本編完結するのかなぁ。

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著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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