クロノスの少女たち (朝日ノベルズ)

著者 :
制作 : こいで たく 
  • 朝日新聞出版
3.53
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本棚登録 : 60
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022739735

作品紹介・あらすじ

平凡な中学生、山中彩芽は重大な事故に遭った。だが、少女はすでに誓っている。「私は死なない。たとえ、時の流れを変えてでも」。まさに命がけの、スリリングな挑戦を描く「彩芽を救え!」と、大好きな伯父さんを苦境から救う冒険「水紀がジャンプ!」を併録。はたして、時の神は、不屈の少女たちにどのような審判を下すのか。斬新な着想に満ちた"クロノス"最新作。

感想・レビュー・書評

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  • 小説

  • 梶尾さんお得意のタイムトラベルもの。
    二作とも少女が主人公で可愛らしい。

  • あとがき読んでわかった。
    中学生向けだったんだ(^^;;

  • 梶尾真治がタイムトラベルものを書くとハズレ無しですね。今回は特に少年少女向けに書かれたものなので若い世代に読んでもらってファン層拡大を図ってもらいたいけど、ノベルズではその年代に買って読んでもらうのは難しすぎるだろうと思う

  • タイムトラベルを扱った中学生向けのSF小説が2編。いずれも「かわいくて、いい子」な少女が主人公。
    交通事故にあい死んでしまうが、その途端近くにいる人物に意識が飛ばされる彩芽は、とりついた人物を動かしてなんとか事故を防ごうとする(『彩芽がジャンプ!』)。
    タイムトラベルの繰り返しはとにかく状況がぐちゃぐちゃになっていくので、苦手である。
    中高生向けのタイムトラベルものは、今のところ藤子不二雄作品を超えるものはない、と思っている次第。

  • 著者お得意のタイムトラベルもの。中学生向け新聞に連載していた作品だけあって、いろいろ教育的配慮がたくさん(笑)。2話目の終盤のドタバタが慌ただしかったけど、こういうSFが書ける人は貴重だと思います。子供の頃にたくさん読んだ、眉村卓etcのジュブナイルを思い出しました。

  •  引っ込み思案な彩芽は、友人の告白に付き合わされて重大な交通事故に遭ってしまった。
     事故にあった瞬間、自身の心がジャンプして他人の体に入り込んでしまう。
     事件を目撃したコンビニの店員、自分と気が合わない弟、最近話をしなくなった父親……時の流れに逆らって、交通事故を防ごうと彩芽は跳ぶ!

     "時"をテーマにした秀作SFを連発する梶尾真治さんの新作。
     週刊朝日中学生ウイークリーに連載された「彩芽(わたし)を救え!」「水紀がジャンプ!」の2作品をまとめたもの。
     読者が中学生ということもあって、込み入った内容はなくストーリーも直線的。そのあたり結構物足りなかったりするんやけど、読み進めていくと、グンッと引き込まれる魅力があります。

     「彩芽を救え!」は自身に起こる交通事故を防ぐために、自身に関わる人に次々にジャンプして、歴史を変えようとするのですが、巧くいかないという時間ものにありがちなもどかしさが軽く描かれています。
     「水紀がジャンプ!」はタイムマシンもの。大昔に跳んでしまった叔父を救うために、中学生がタイムマシンで跳ぶのですが、アラジンと会うことに。こちらは、タイムマシンものとしては平凡かなぁ。

     読みやすく、小学生の娘にも薦められそうなSFの入門編としては良い作品だと思います。
     ……が、朝日新聞出版さん、これを「《クロノス》シリーズの最新作!!」として売るのはどうかと思いますよ。

  • 表紙絵に騙されてはいけません。
    侮ってはいけない。
    これは、少女向けのメルヘンな物語じゃありません。
    しっかりとSF。
    見事なまでの時間SF。

    『彩芽を救え!』は、もう、そのまま芝居にしてもいいくらいの構成であり仕掛け。
    一見ファンタジーとかに分類されそうな設定なのに、ちゃんとSF。
    ちゃんとクロノス。
    まるで『ラン、ローラ、ラン!』のように、先が読めなくてどうなるのか、興味津々。
    読みながら、演出方法が頭に浮かんできて、たぶん今すぐにでも脚本にして稽古できる。
    一時間~一時間半の短中編の芝居にドンピシャ。

    『水紀がジャンプ!』は、『彩芽~』が静なら、まさしく動。
    テイストがまるで真逆で、アラジンの世界から太古の恐竜の世界まで、まさしく冒険、時を跳びます。
    これはもう、はっきり、映画向き。
    タイムマシンに乗っていろいろな時代に飛んでいくなんて、まさしくタイムマシンならではの、そして、タイムマシンだからこその、夢物語じゃないですか。

    両編ともに、主人公彩芽と水紀の「悩み事」は中学生だからこそで、中学生向けに描かれていながら、大人が読んでも十分に楽しめる。
    SFは楽しい物語だと、再確認させてくれる作品。

    おすすめです。

  • カジシンさんの描く少女は「正統派のジュブナイル少女」である。
    だから、この小説も正統派ジュブナイルです。ジュブナイル自体は死語に近いようだけど、これはジュブナイルです。

    1話目の意識がぽんぽん移動する話はいまだと「シュタインズ・ゲート」を思い出す人がいるかも。まぁ、シュタゲ自体が『クロノス・ジョウンター』みたいな話なんですが。

    悪意ある人が一人も出てきません。
    ほのぼのぽわぽわ下気持ちになりたいときに読むといいのではないでしょうか。

  • 中学生向けということで大人が読んだら物足りないかな。
    中学生に「アナタが知らないだけで
    両親も、兄妹も、友達も、みんなアナタが思っている以上に
    アナタのことを考えている」とか「社会にでたら役に立たない
    と思っているような学校の勉強もやっとくべき」だとか
    そういうことがサラッと描かれている。
    クロノスとついているがクロノスジョウンターとは別モンの
    クロノスもので時の隔たりや時を越える代償に伴う
    切なさや疼きは殆ど無く、軽めで爽やかに。

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著者プロフィール

梶尾 真治(かじお しんじ)
1947年熊本県生まれ。中学2年の時『宇宙塵』最年少会員に。熊本県在住のSFファンを中心とした同人グループ「てんたくるず」結成。福岡大学経済学部卒業後、家業であるカジオ貝印石油に就職し、作家との兼業を続けてきた。2004年、作家専業に。
1991年『サラマンダー殲滅』で第12回日本SF大賞をはじめ、星雲賞で多くの受賞作がある。
代表作に『おもいでエマノン』などのエマノンシリーズ、映画化され大ヒットとなった『黄泉がえり』、同じく「この胸いっぱいの愛を」として映画化された作品を収録した、『クロノス・ジョウンターの伝説』などがある。

梶尾真治の作品

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