学校ハラスメント 暴力・セクハラ・部活動ーなぜ教育は「行き過ぎる」か (朝日新書)

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  • 朝日新聞出版
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022950123

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  • <目次>
    はじめに  加害者/被害者を解体する
    第1章   殴っても教育~暴力を容認する指導の論理
    第2章   巨大組み体操の教育的意義~「痛い」を禁句とする学校の暴走
    第3章   スクール・ハラスメントの過去と現在~「教育」との連続性がありえた時代
    第4章   部活動顧問の嘆き~「やって当たり前」の悲劇
    第5章   教師の暴力被害~殴られるのは指導力不足のせい⁈
    第6章   「問題行動」を読解するためのリテラシー~いじめの件数は少ない方がよい⁈

    <内容>
    組み体操や柔道の事故、部活顧問問題などを世の中に提起してきた名大准教授。今回は、「ブラックボックス」であり、「ブラック企業」である、学校現場のさまざまな問題を提起した。もとは朝日新聞出版の月刊誌「一冊の本」連載の記事をまとめたもの。
    学校現場にいるものからすると、すべて「教員思考」として、あてはまるものばかり。自分の頭も侵されていることに気づく。こういう指摘を、しっかりと感じることができれば、生徒のさまざまな問題にも対応できるかもしれない。かつて「聖職」と言われ、時代の流れの中、おそらく相当急展開で変わってきた職場が、学校なのだと思う。したがって、旧態然とした考えの教師が、「ベテラン」としてまだ存在している。若手の問題意識を摘んでいるのだろう。もっと世の中に広がるべき本だと思う。

  • good

  • 学校内では語られないこと

    自身の振る舞いを考える上でもかなり勉強になった。信じられないかもしれないが、教員のリアル。

  • 今度、著者の講演会を聴きに行く。その予習として本書を読んだ。こういうものだと電車の中でも眠ってしまわずに一気に読める。教員は立派な仕事だけれど、教員をしている人が皆立派であるとは限らない。過ちを犯すこともある。しかしそれが学校内の密室で行われていると、そして相手が幼いほど、問題が発覚しづらくなってくる。それにしても、小学生に好きだと言われて、それが恋愛感情に変わっていくなどということがあるのだろうか。まあ、恋愛というのはすべて勘違いから始まっているようだから、そういうことも起こりうるのかもしれない。部活の問題は悩ましい。長男は中学の教員になってサッカー部の顧問をしたいと言っている。だから部活がなくなったりしたら困ると言う。まあ、なくなりはしないだろう。しかし、生徒も先生も強制的にやらされるものでもない。選択制でいいだろう。そうは言っても、不公平感が出てくるのも事実だろう。やりたい人間がやればいい、と言い切れるのか。PTAの役員などもしかり。それにしても、学校というのはいろんな問題を抱えている。これは社会の縮図だと言っていいのだろうか。そうであるならば、子どもたちにとって社会に出るための予行演習と考えられなくもない。いろんな先生がいてもいい。ただ、やはり犯罪行為は困る。自制心のない人間が多くなっているのだろうか。「お天道様に見られている」という感覚がなくなってきたからだろうか。

  • なぜ教育では、問題が見えにくいのか。そして、問題の加害者は「教師」だけなのか―。巨大組み体操、体罰、スクール・セクハラ、ブラック部活動、教師への暴力、いじめ件数の格差…「教育・指導の一環」「指導力の欠如」を理由にかき消されていく、学校を舞台とした「リスク」に、気鋭の教育社会学者が切り込む。

    組体操、なくなりませんね。

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著者プロフィール

名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授。専門は教育社会学。スポーツ事故、組み体操事故、「体罰」、教員の部活動負担や長時間労働などの「学校リスク」について広く情報発信している。ヤフーオーサーアワード2015受賞。著書に『ブラック部活動』(東洋館出版社)、『教育という病』(光文社新書)、『柔道事故』(河出書房新社)、『「児童虐待」へのまなざし』(世界思想社、日本教育社会学会奨励賞受賞)、編著に『教師のブラック残業』(学陽書房)ほか多数。

「2018年 『ブラック校則 理不尽な苦しみの現実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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