- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022950208
感想・レビュー・書評
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この手の本は面白いのだけど著者によって結構話が違うので⭐️4つで。
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昨今の結婚に対する社会環境を、欧米などとの比較から論じた一冊。
全体的に、結婚に対する諸要因が丁寧に論じられている、という印象を持つ。
結婚することの困難さが深まりながらも、一人でも生きていける環境整備が進み、なんとか結婚せずに生きていけるようになった事は一概に悪いとは言えない。
さらに見渡した時に、よく結婚できたな、と思うような者が周りを見渡せばゴロゴロいる。
ただ、そうした人々が総数としては多数を占めるし、そうした人々が結婚できない社会環境が問題なのであろう。
結婚できないことを前提とした社会環境を整備し、人々の意識を変えていく事の方が時流には合っているのとは思う。
ただし、中々変わらないであろう事は、平成史を見ればわかる。 -
p3「結婚は、幸福を保証しない。」
p.48「結婚はいわば、社会を構成する枠組みの一つです。
その結婚をミニマムに--人類社会に共通する最低限の部分を取り出して--定義すると、「性関係のペアリングに基づく恒常的関係」と表現することができます。」
p.49「文化人類学では、通文化的な--いつの時代、どこの地域でも見られるような--婚姻関係について、おおよそ「排他的性関係」(結婚した二人の性関係の特権的な正当化)と「嫡出原理」(結婚した二人の子どもの社会的位置づけの正当化)という二つの概念に集約されています。」
p.57「結婚する個人にとって「経済的」と「心理的」な効果をもたらすのが結婚という行為です。」
p.68「近代社会の最大の特徴は、「個人化」と言うことができます。(中略)では、個人化によって社会はどのように変わるのでしょうか。
結婚に関わる変化では、大きな二つの点にまとめることができます。
まず社会経済的に言えば、近代社会では、将来にわたる生活が自動的には保証されない社会が出現します。」 -
しない自由、って言葉が台頭してきた感じを的確にとらえた一冊。婚活市場を社会論として取材しつづけてきただけのことはある。ただし、すっごくそれっぽい言説がつらつら続くが、中身は薄い。
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【本学OPACへのリンク☟】
https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/667137 -
結婚について、歴史と国の観点で語られている。
知っている内容だが、改めて歴史的背景をもとに語られると気づきがある。
特に、皆婚時代はお見合い等で同等婚がなされていた。
途中で、年収に差がなかった時代は、容姿で結婚相手を選んでいた。
現代は、階級格差があるので、男は稼げる方がよく、女性はまず年齢があってその後に容姿が重要と言う話だった。
人によっての好みはあるが、格差社会によって経済面で選ぶ時代の傾向があるのが1番である。
また、現代はとにかく大学まで行かせるのが第一で、子供を下流にしたくないという風潮があるが、この流れをやめることで子供を持つことのハードルを下げることが少子化解消の第一歩と語る。
概ね同意である。 -
日本人の未婚率は急激に上昇しており、いまや男性の4人に1人は、生涯を未婚で過ごす。著者は「パラサイト・シングル」や「婚活」という言葉を流行らせた名うての社会学者。なぜ現代の日本で結婚が困難になっているのかを、家族社会学の観点から分かりやすく説明している。
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こちらを読んで女性はもっと経済的に自立をしなければならないと感じました。
シングルマザーへの支援も同時に必要です。
昔の古い結婚観はどんどん新しいものになりつつあります。
昔の結婚観がおかしいと気づいた人たちは、自由で新しい結婚を始めています。
おかしいと思ったら古い価値観にNOを突きつけなければなりません。
女性を取り巻く環境が、北欧みたいになったら、夫婦関係はもっと素晴らしいものになることでしょう。 -
結婚観・家族観について、社会学的な視点で切り込んできた筆者による作品。正直内容は、以前の作品とほとんど変わり映えしない。
「日本は欧米と違った意味での結婚不要社会」になる