結婚不要社会 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022950208

感想・レビュー・書評

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  •  昨今の結婚に対する社会環境を、欧米などとの比較から論じた一冊。

     全体的に、結婚に対する諸要因が丁寧に論じられている、という印象を持つ。

     結婚することの困難さが深まりながらも、一人でも生きていける環境整備が進み、なんとか結婚せずに生きていけるようになった事は一概に悪いとは言えない。

     さらに見渡した時に、よく結婚できたな、と思うような者が周りを見渡せばゴロゴロいる。

     ただ、そうした人々が総数としては多数を占めるし、そうした人々が結婚できない社会環境が問題なのであろう。

     結婚できないことを前提とした社会環境を整備し、人々の意識を変えていく事の方が時流には合っているのとは思う。

     ただし、中々変わらないであろう事は、平成史を見ればわかる。

  • 結婚という制度が不要になったら、私もうれしい。名前変えるとか「家に入る」とか、ばからしいやん!

  • 「結婚」の根源にさかのぼった考察は「文化人類学」の様にも見え、新たな知見を教えてくれる。思わず40年以上以前の、わが身の結婚生活の端緒を思い起こしてしまった。
    結婚は属人的なものだと思いがちだが、歴史を振り返ってその変遷を辿るとその社会的位置付けの変化があらわに見えてくる。「家族社会学」とはこういうものだと教えてくれる本である。
    本書の「結婚は男性には『イベント』女性には『生まれ変わり』」との指摘はまさに身も蓋も無い赤裸々な真実だろう。
    表題は平凡だが中身は濃い本である。

  • 日本おわってんなあ

  • 結婚は必要か不必要か。
    今の日本では事実婚のように結婚しないことが税制面でも不利に働く。戦後は自由恋愛が当たり前になり全員が正社員の時代にはそれほどの格差はなかった。バブル崩壊後に非正規社員が現れて経済的格差が開いて結婚ができない層が現れる。結婚と言う固定概念や世間体などから解放されて結婚に変わるコミュニティを築く必要があるように思われました。

    当たり前のことが当たり前でなくなっていく。昨日よりも今日が少しでも良い日であれと願うことは贅沢なことなんだと思わずにはいられません。

  • しない自由、って言葉が台頭してきた感じを的確にとらえた一冊。婚活市場を社会論として取材しつづけてきただけのことはある。ただし、すっごくそれっぽい言説がつらつら続くが、中身は薄い。

  • 日本の結婚を取り巻く社会環境の変遷と欧米との結婚観との違い。

    結婚しなくても一人の稼ぎで大した経済的不自由もなく生きていける。かつ今は一人分の家事をするだけで良いのに、結婚したら家事割合は女性に多い現状(もちろん一概には言えないけど)の中で、結婚するとこれまでと同じ会社での業務量プラス二人分の家事をしなければならなくなるのであれば、結婚=シンプルに負担増加というイメージが強く、結婚にメリットを感じられない。
    ただいつまでも結婚せずにいると性格に難があると思われる、かつ年を重ねるごとに子どもが生める女性を求める男性から選ばれなくなるという恐怖から逃れられない。
    経済的には欧米のように女性社会進出が促進されているのに、社会的結婚観の中では日本の近代的家族観とが残っていて、両者がいまいち相容れていないように思える。

    平成を終えて令和になった今後、日本の結婚を取り巻く環境はどのような変遷を遂げるのか、正直全然希望は持っていないけど、とにかくあらゆる価値観が認められる、どんな価値観の人も肩身の狭い思いをしない社会になれば、結婚してもしなくてもどちらでもいい。

  • 人生はやり直しがききません。20-30年前に良いと思って選択したことが20-30年後に正しいとは限らず、かつ修正しにくいわけです

    結婚 男性のとってはイベント、女性のとっては生まれ変わり

    いつでも結婚できる、から、なかなか結婚できないへ、人々の認識は変化した

    想定外の社会現象が、恋愛の衰退

    今は恋愛感情はいつか冷める。お金は裏切らない

    結婚困難社会 実質賃金が上がらない

    事実婚をしている理由
     名前を変えたくない
     周りの人に説明するのがめんどくさい

    近代的結婚に固執する理由
     社会システムが近代的結婚を必要としている
     永続性の保証
     世間体社会 若い人 多数派にならないと、仲間はずれにされるかもと思う

    平成という時代は、まさに格差拡大と希望が失われる年間だった

    日本ではパートナーでそれなりに楽しく生活するしくみー産業や習慣ーが、逆に生まれてしまいました。つまり、欧米の結婚不要社会はパートナー必要社会であるのに対して、日本は結婚が困難になりはじめているのに、パートナー不要社会になっている

    日本では、結婚は必要だと思われているけれど結婚するのは困難であって、それゆえにパートナー不要社会になっているという言い方もできます。

    パートナー圧力のない日本(パートナーがいないとみっともないという意識、パートナー形成圧力)

    日本の結婚の未来形 経済と世間体がどう変化するかによる

    世間体にこだわらず、楽しく暮らせそうな人と一緒にクラスという新しい結婚の形が増えて、結婚する人が増えていくという兆候は確かにある

    過去は過去。過去を取り戻そうとすれば、未来を失う

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著者プロフィール

山田 昌弘(ヤマダ マサヒロ)

1957年、東京生まれ。1981年、東京大学文学部卒。
1986年、東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。
現在、中央大学文学部教授。専門は家族社会学。コピーライターとしても定評がある。
NPO全国地域結婚支援センター理事

【著書】
『パラサイト・シングルの時代』『希望格差社会』(ともに筑摩書房)、『新平等社会』『ここがおかしい日本の社会保障』(ともに文藝春秋)、『迷走する家族』(有斐閣)、『「家族」難民』(朝日新聞出版)などがある。

【公職】
•内閣府 男女共同参画会議・民間議員
•文部科学省 子どもの徳育に関する懇談会・委員
•社会生産性本部 ワーク・ライフ・バランス推進会議・委員
•厚生省 人口問題審議会・専門委員
•経済企画庁 国民生活審議会・特別委員
•参議院 調査室・客員研究員
•東京都 青少年協議会・委員
•同 児童福祉審議会・委員
•内閣府 国民生活審議会・委員
などを歴任。

「2016年 『結婚クライシス 中流転落不安』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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