日本中世への招待 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022950574

感想・レビュー・書評

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  • 中世、戦国時代の日本人の生活を描いた本書。
    面白かったです。
    こうした日常生活に関してはあまりないので。
    戦国時代とはいえ、生活は変わらないんだなぁとしみじみ。

  • 【目次】(「BOOK」データベースより)
    第1部 人生の歴史学(中世の家族/中世の教育/中世の生老病死)/第2部 交流の歴史学(中世の宴会/中世の寺社めぐり/中世の誕生日会/中世のお正月/中世の外国人 ほか)/付録 さらに中世を知りたい人のためのブックガイド

  • 中世の家族、中世の教育、中世の宴会、中世の旅行、といった具合に、政治史の視点からでは見落としがちな中世社会の人々の思想や習慣などの「当たり前」をわかりやすい文章で綴っています。また、付録のブックガイドは一般向けかつレベルの高い書籍を紹介しており、まさに「日本中世への招待」だと感じました。個人的には、これの日本古代版が欲しいところです。

  • この国の人たちの90%以上はほんの150年ほど前に武士階級にさんざん嫌がらせをされてきた階層出資者でその先祖は武士階級ではないのに、武士道思想や幕末志士活動を自分事のように無批判に受け入れていることの矛盾にキチンと気付くことを促すきっかけとなる、すごくいいスタンスからの視点に基づいていると思います。司馬遼太郎人気やNHK大河人気にみられるように英雄史観論的立場で無批判に歴史を楽しむことが好きな人はそれはそれで勝手だと思いますが、この本は英雄史観論に決して批判的にではなく、民衆にもきちんと焦点を当てて地に足をつけて歴史を楽しもうと目論んでいるところに好感が持てます。

  • あまり知らない中世の日本社会について、様々なテーマごとにかたられている。知らないことだらけだ。

  • 最新の研究成果のもと、中世の生活ぶりを紹介する。政治史よりでないところがいい。
    著者が言う、「文献による歴史の探求では、当たり前のことが抜け落ちる可能性がある」には目からウロコだった。確かにそうで、人がわざわざ記録に残すのは特別なことが中心になる。記録者にとって当然すぎることは、わざわざ書きとめないよね。

  • 近年の研究成果もふんだんに紹介しながら、日本中世社会における家族、教育、葬送、宴会、旅行などの社会史的なテーマを軽妙洒脱に解説。付録のブックガイドも有益。

  • 第1部の中世の「家」のイメージに関する議論と顕密寺院や禅院など中世の教育について扱った部分が面白かった。また巻末のブックガイドは、日本中世をイメージするための最新の手引きとして有用だと感じた。

  • 中世日本人の生活や価値観を様々なテーマで取り上げ、その実像を浮き彫りにする一冊。残存史料の都合上、武家・公家・寺社についての記述が中心だが庶民の話も結構有り、時代の理解を深めるにはもってこい。巻末の関連書籍紹介もありがたい。

  •  中世社会の人たちの思考の仕方について論じた一冊として受け止めたい。

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著者プロフィール

国際日本文化研究センター助教
著書・論文:『応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱』(中央公論新社、2016年)、「永享九年の『大乱』 関東永享の乱の始期をめぐって」(植田真平編『足利持氏』シリーズ・中世関東武士の研究第二〇巻、戎光祥出版、2016年、初出2013年)、「足利安王・春王の日光山逃避伝説の生成過程」(倉本一宏編『説話研究を拓く 説話文学と歴史史料の間に』思文閣出版、2019年)など。

「2019年 『平和の世は来るか 太平記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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