たのしい知識――ぼくらの天皇(憲法)・汝の隣人・コロナの時代 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022950925

作品紹介・あらすじ

◯本書は『ぼくらの民主主義なんだぜ』(2015年)『丘の上のバカ ぼくらの民主主義なんだぜ2』(2016年)につづく、高橋源一郎さんの朝日新書での3冊目になります。天皇、憲法、韓国、戦争、そして、コロナをほんとうに「知る」ための本です。◯ずっと待っていたぼくらを自由にしてくれる世界でいちばん素敵な知の「教科書」◯内容紹介☆ぼくらの天皇(憲法)なんだぜ「天皇」ってなんだ?/「憲法」ってなんだ?/わからないから世界の「憲法」をまとめて読んでみた/9条の「秘密」/ぼくたちには新しい「憲法」が必要なんだ☆汝の隣人ぼくたちの知らない隣人たち/「韓国・朝鮮」への長い旅、の始まり/ふたつの国の「あいだ」で書かれたことば/「宗主国」の作家の哀しみ、「植民地」の人たちの苦しみ/微かな声、見たことのない風景☆コロナの時代を生きるには「コロナの時代」について考えるためには/ぼくらが「それ」をほんとうに知るためにはどうしたらいいんだろう/歴史を遡る/「地に足を着けたままで」考える/死の影の下で/終焉、忘却、記憶、ことば/「死の都」に一人で留まる

感想・レビュー・書評

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  • 憲法、韓国、新型コロナの3本柱で小説などの文献にあたりつつ思索を深めていく一冊。ゆっくり、ゆっくり、答えを急いで探そうとせずに進む。というかこの3つのことに"答え"なんてないんだものな。問題になってしまったことをいくつか内包しているけれど、一朝一夕に解決できることはない。
    提言というのでもなく、視点の提供、高橋さんの思索の披露による提供。
    汝の隣人、の章が良かった。「あいだ」の存在について。茨木のり子の「ハングルへの旅」。宗主国と植民地の「ことば」の役割について。

    「いや、自分の理解というものは、いつも中途半端なのだ、と思った。そのことをいつも思い浮かべたい、とも。」

  • こんな薄い新書にいっぱい教えてもらいました。
    盛りだくさんで消化しきれていませんが

    天皇(憲法)・韓国朝鮮・コロナ
    とても具体的で実際に生きた人の著作も引用して
    読んでみたい!と思わせてくれました。
    文句を言って嘆くより知らなければ!と強く思いました。
    知らないことばかりだと改めて思わせてくれました。
    生き延びるために、自由になるために知らなけれぼ!

    ≪ この時代 書き留めるんだ その言葉 ≫

  • 気になる課題があれば自分で調べて自分のことばで語ることの訓練が必要なことをあらためて認識しました。憲法9条戦争放棄は今の国体の解釈が面白かったです。茨木のり子さんがハングルを学び始めたきっかけが韓国女流詩人ホンユンスクさんが流暢な日本語を話し、自分の祖国がその目の前の詩人から母国語を奪ったことを認識したから。ほかにも複雑に理由があって説明が難しく隣の国のことばですものと語るところが、印象に残りました。

  • 論壇時評を重ねてきた元大学教授の作家先生が、世の中の出来事から疑問に思った事柄をとりあげ、「自学」して蓄えた基礎知識をもとに筆者の解釈を語った三つの論説集です。1.天皇とは?憲法とは? 2.汝の隣人の韓国・朝鮮とは? 3.スペイン風邪・ペストの記憶から学ぶコロナの時代の生き方とは? 平易な入門書とは次元の違う格調高い論調に眩暈を覚える、文学の香りに包まれた自己啓発書でもあります。

  • 自分がよくわからないことを「知ること」、そのために「読むこと」、そして、「考えること」と、さらにはそれによって触発されたことを「書くこと」。それらがわたしたちにとってどんな意味を持っているのかということをあらためて考えさせれられる。

  • 【ブレイディみかこさん推薦】「待っていた!」の声続々!高橋源一郎さん新刊『たのしい知識』がついに発売|株式会社朝日新聞出版のプレスリリース
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001056.000004702.html

    朝日新聞出版 最新刊行物:新書:たのしい知識
    https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=22179

  • ーー「ことば」は、もちろんいいところがある。たくさん。その一方で悪いところもある。それはただ「浴びている」だけなのに、それを知ってしまったかのように感じてしまうところだ。あるいは、よく知ってもいないのに「もう飽きた」と思ってしまうところだ。ーー
    『たのしい知識 ぼくらの天皇(憲法)・汝の隣人・コロナの時代』p238より

    どこか、今さら、とか、関係ない、とか、誰か偉い人が考えてくれる、とか、なんとなくそんなことがあることを知っていればいいかね、とか思ってしまいがちな事柄を、高橋さんが一緒に考えてくれる。こういう考えはどう?と導いてくれる。考えなくちゃ、じっくり。知らなくちゃ、もっと。そう思わせてくれる。

  • 高橋さんの教科書、次もお願いします。こんな教科書なら読みたい、そう思いました。「文学」って、これまでなんとなくボワッとしたもののイメージでしたが、もしかしたらとんでもない凄いもの、アプローチの仕方がこれまでの私の次元より数段上の次元かもしれないと思いました。「汝の隣人」については自分の勉強の足りなさを痛感させて頂きました。第3章のコロナについては、人間は「忘れる」ということ、これについて考えされられました。


  • 何かについて意見するならば、まずはそれについてよく知らなければならない。

  • 「知識が必要だ」に共感する。
    日本国憲法の前文から天皇、9条の戦争放棄までが国の基本的な考え方、思想を書いた「前文」にあたるという指摘にはなるほどと頷いた。そうだよね。
    茨木のり子さんと尹東柱さんの詩を読みたいし、「金子文子と朴烈」のDVDも探したい。
    コロナについては「すべてが終わった時、本当に僕たちは以前とまったく同じ世界を再現したいのだろうか」「今からもう、よく考えておくべきだ。いったい何に元どおりになってほしくないのかを」という言葉にクラクラした。

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著者プロフィール

作家、明治学院大学教授。『優雅で感傷的な日本野球』で三島由紀夫賞、『日本文学盛衰史』で伊藤整文学賞、『さよならクリストファー・ロビン』で谷崎潤一郎賞を受賞。近著に『ゆっくりおやすみ、樹の下で』(朝日新聞出版)、『今夜はひとりぼっちかい? 日本文学盛衰史 戦後文学篇』(講談社)。

「2021年 『「あいだ」の思想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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