文化復興 1945年――娯楽から始まる戦後史 (朝日新書)

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  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022950963

作品紹介・あらすじ

明日が分からない不安の日々、多くの人が飢えていた。だからこそ、誰もが「娯楽」を必要としたーー。1945年8月、大都市のほとんどが焦土と化していた。映画、演劇、音楽、出版、スポーツなど、文化の担い手たちは、どう再起し、娯楽産業をいかに復興させていったか?12月31日まで、著名人たちの闘いを克明に描く!黒澤明、木下恵介、長谷川一夫、原節子、杉村春子、古関裕而、双葉山、美空ひばり-―「不安な時代」の挑戦者たちの物語。〈目次〉序章  それぞれの一九四五年八月十五日第一章 八月  動き出す人びと第二章 九月  幕が開く劇場、封印される映画、新しい歌声第三章 十月  檜舞台の役者たち第四章 十一月 禁止された芝居、広がった土俵、放たれたホームラン第五章 十二月 『櫻の園』に集う新劇人

感想・レビュー・書評

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  • 映画、演劇、歌舞伎、大相撲、プロ野球。それぞれの昭和20年8月15日から大晦日。復興に立ち上がる人達を描いた群像劇。

    多くの文化人の戦後復興を描く。終戦を迎え混乱する中、映画を取り続ける人達、戦犯としての告発を恐れる人たち、原爆症で死の淵をさまよう人たち。一人一人の戦後のドラマ。

    相当数の書籍、参考文献を収集した大作。関係者はほぼ鬼籍、矛盾した回想も多く事実は永遠に分からないことも多い。

    私的には「日米会話手帳」の出版と青バットの大下弘のデビューにさらなる関心。

    昭和20年12月31日、紅白歌合戦の前身「紅白音楽試合」。初連載の新聞発売を待つ手塚治虫。昭和の時代の進展を予想させる結末まで、実に興味深く読むことができた。

    戦中は軍部、戦後はGHQの意向に過剰に反応、忖度する自粛警察的な人々の存在も面白い。

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著者プロフィール

中川右介(なかがわ・ゆうすけ)
作家・編集者。1960年生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。出版社勤務の後、アルファベータを設立し、代表取締役編集長として雑誌「クラシックジャーナル」ほか、音楽家や文学者の評伝や写真集の編集・出版を2014年まで手がける。クラシック音楽をはじめ、歌舞伎、映画、歌謡曲、マンガにも精通し、現在は作家として活躍。膨大な資料から埋もれていた史実を掘り起こし、歴史に新しい光を当てる執筆スタイルで人気を博している。主な著書に『アニメ大国 建国紀 1963-1973』『手塚治虫とトキワ荘』『文化復興 1945年』『サブカル勃興史』『読解! 「ドラえもん」講座』『萩尾望都と竹宮惠子』『角川映画1976-1986』などがある。

「2021年 『アニメ大国の神様たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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