妻に言えない夫の本音 仕事と子育てをめぐる葛藤の正体 (朝日新書)

  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 82
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022950970

作品紹介・あらすじ

男性の育児参加が推進される陰で、男性の育休取得率はたったの6%。なぜか? 今まで通りの仕事を担いつつ、いざ育児にかかわれば、奇異の目や過剰な称賛にさらされる。そんな父親の実像を明らかにし、奇麗事では済まされない社会の深層に迫る。

感想・レビュー・書評

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  •  仕事と子育ての両立にあたって、そもそも悩みを相談しにくい、悩みであると自認しづらい、という抑圧状況を上手く描写した良書。すごく共感した。
     こういった類の本はえてして、妻が理不尽なことばかり言う、とか、夫は育児や家事を何ひとつ理解していない、とか、悪口大会になりやすい印象だが、この本は違う。まず、男性としてこんな風に悩んでいることを表出していいのか、という戸惑いから始まっており、男性の内省的な視点をきちんと描いているのが好印象であった。また、女性の視点も随所で取り上げられており、バランスが良い。「こういう辛さ、わかるわあ」と思わせてくれる一方で、男社会が女性を抑圧してきた事実も提示するのを忘れない、という構成は、耳が痛い面もあるが納得はいく。読んでよかった。

  • 「イクメン」ブームから10年が経ち、父親が抱える子育てに関わる「モヤモヤ」を見える化した点で、この本には大きな価値があります。そこにはその「モヤモヤ」を解決してくれるような、スッキリとした話は出てきません。さまざまな立場の父親の「モヤモヤ」=子育ての本音が素直に綴られており、それらに対して識者の見解や提言がまとめられています。それらを読んで心から共感する人もいれば、逆に「モヤモヤ」する人もいるでしょう。どのような感想を持つにしても、今の社会、特に仕事の在り方やジェンダーと子育ての現実とが不調和であり、それを何とかしないと子育てがしやすい理想的な社会はやってこないことは明白でしょう。「モヤモヤ」を抱える父親だけでなく、母親や祖父母世代、そして企業等の管理職にも読んでもらいたい本だと思います。

  • 「自分だって、これまで家族を崩壊させるような長時間労働や急な転勤に耐えてきた」

    パタハラ上司の思いがこう表現されていました。
    自分の過去を正当化したい、という「そちら側」の気持ちをまず理解することも必要なのかと開眼しました。

  • 1章2章、父親のモヤモヤの分析までは興味深く読めたが、3章と4章に他著者の引用が多く、結局、分析に対する解析結果がどこにあるのか、本書の主張がイマイチわからなかった。

  • 子育てに関わる父親のモヤモヤに関する本です。
    子育てに関わるお父さん方は、まじめな人ほど、苦労しているのだろうな、と思いました。
    たとえば、育休の取得を検討する際には、仕事も育児もとても大切に考えているようですし。

    自分自身は、下の子が産まれたときに育休を取りました。
    勤めている会社に制度として存在していたことも、取得した理由として大きいのですが、何より育休に興味があったのが最大の理由で、そういう意味では、まったくもってダメリーマンです。

    ちなみに、育休を取得するタイミングと、昇格試験を受けるタイミングがかなり近かったこともあってか、当時の担当者には、「育休の取得は、昇格に不利になる可能性がある」と言われましたが、「それでもいいです」と伝えました。
    今だったら、その担当者の発言は、おそらく問題になることでしょう。

    それはさておき、まだまだ子育て真っ最中の自分の感想としては、子育てを重視するか、仕事を重視するかは、要は、優先順位の問題なのだろうな、と思っています。
    ただし、その優先順位は、短期的な視点と、中長期的な視点では変わりますし、自分の考えだけでなく、家族の考えも考慮することで変わるので、それらのバランスを取りながら、決めていくしかないように思います。

  • 夫のモヤモヤの理解の一助になるかと読んでみたが、女性のモヤモヤをゆるくなぞったような、スッキリしない読後感。
    自発的に、もしくは外的要因(妻が他界等)により家事・育児に携わる男性の声を編集した本。
    様々な背景を貫通するメッセージが見えづらかった。
    あえて言うなら、経済生活のみが優先されている日本社会の歪み…だろうか。会社または自営など経済活動に足を踏み入れたなら、家族はその犠牲にならねばならない。
    仕事か家庭か!?と極端な二者択一を迫る日本社会は男女問わず生きづらい社会である事は間違いない。

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