- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022951007
作品紹介・あらすじ
新型インフルエンザ、SARS、MERS、今回のコロナウイルス……近年加速度的に出現する感染症は、人類に何を問うているのか。そして、過去の感染症は社会にどのような変化をもたらしたのか。人類と感染症の関係を文明論的見地から考える。
感想・レビュー・書評
-
新型コロナウイルスが世界中に広がった当初、政治のリーダーたちは「戦争だ」「戦いだ」という言葉をさかんに使い、感染症を「撲滅すべき悪」だといった。しかし私は、その言葉に違和感を抱いていた。
戦争ならば倒すべき相手がいる。勝利に向けた目標がなくてはならない。が、今回のパンデミックに倒すべき相手はいない。感染した人たちや感染対策によって経済的、社会的に影響を受けた「守るべき人たち」がいるだけだった。にもかかわらず、「守るべき人たち」に伝えるメッセージを「戦争」に置き換え、勝つまで「我慢」を強いるものとなった。 (中略)
人間が自然のなかの一部である限り、感染症と共生し、付き合っていかざるを得ない。ウイルスが広がるか、それとも収束するか。流行を決めているのも、私たち人間自身なのだから。
従来の感染症は、人類が望むと望まざるとにかかわらず社会に変化を促した。そして、人類は過去にパンデミックを起こした感染症をうまく取り込み、免疫を獲得し、「種」としての強靭さを養ってきた。
人命を守りつつ被害を最小限にし、柔軟性あるしなやかな社会をどう構築していくべきか。感染症と人類の歴史的事実をたよりに、考えていきたい/「プロローグ」より
■目次<: br> 第一部 ポストコロナの見取り図
第1章 共存か、あるいは戦いか
第2章 新たなウイルスの出現と生態系の破壊
第二部 感染症の歴史
第3章 世界史のなかの感染症
第4章 日本史のなかの感染症
第三部 記憶の切り絵
第5章 アフリカへ、そしてハイチへ
第四部 コロナ時代の羅針儀
第6章 選択可能な未来へ
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
推薦できるコロナ本。研究ノート及びエッセイといった体裁ながら、著者の実体験に基づく多くの示唆がある。アフターコロナにおいても寛容な社会が維持されることを願う。
-
世界と日本の感染症の歴史を解説し、現在流行しているコロナウイルスを過去の教訓からどう活かしていくのかを著者なりの視点で著してくれた本です。
人間も地球という星に生きる生命体である以上、病原体と戦っていくのではなく、共生を目指すべきであり。
その共生の意味は、決して人間にとって快適なものではなく、妥協点を見つけながら人間も適応していくことが大切だと説いています。
大変勉強になりました。 -
マーケットアナライズプラス +2020.12.26.岡崎良介オススメ
マスクして外出しない事が疫病
ワクチン95%で何故株価暴騰したのか理由が判る本。