私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る (2) (朝日新書)
- 朝日新聞出版 (2021年8月12日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022951359
作品紹介・あらすじ
新型コロナで世界は大変容した。経済格差は拡大し社会の分断は深まり、暮らしや文化のありようも大きく転換した。これから日本人はどのように生き、どのような未来を描けばよいのか。多分野で活躍する賢人たちの思考と言葉で導く論考集。
感想・レビュー・書評
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コロナ後の日本社会はどのように変化してゆくのか。変化した社会にどう生きるか。桐野夏生さんの「不寛容な時代、自由な小説から力を得て欲しい」の言葉に、不安の塊がふうっと軽くなりました。
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一つ一つは短いけど、いろんな専門家の方が今の社会を語っていて、専門書の導入に良いかも。
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●民主的にも正当化されていない1部のテクノロジー企業が、社会経済の大部分を左右する。しかも市民自らが自発的に従うことに慣れてしまっている。私たちが言う「全体主義」はこうした状況です。
●「個体の生」と「個体の生を超える生」の2つの理解があると言うこと。後者を大事に考えれば、社会を次世代に引き継ぐこともまた、命を守ることだと言う考えに至るはずです。
●メディアリテラシーの向上。台湾では小学校1年生に対しても、1つの道だけを覚えさせるのではなく、自分の考えを持つように促し、同級生と討論させる。これを中学卒業まで続ける。
●コロナでインフレの圧力が強まる可能性はある。インフレが怖いのは国家債務を実質的に減らす一方、貧富の格差を広げるマイナス効果がある店です。資産を持つ富裕層はリスクに備えられますが、貧困層は無理です。逆進的な税金と同じ効果をもたらすのです。
●今コロナでどんなに孤独で苦しくてもその苦しみは永遠に続きませんよ。「すべてのものは移り変わる」というのがお釈迦様の教えです。 -
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金原ひとみさんと阿川佐和子さんの箇所が印象に残った。
人との関わりや、孤独や苦しみは永遠には続かない事を改めて考えさせられた。 -
寂聴さんの文が沁みました。
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新型コロナで経済格差は拡大し社会の分断は深まり、暮らしや文化のありようも大きく変わった。歴史の転換期とどう向き合えばよいのか。各界で活躍する精鋭たちが「変化」の本質に迫る。『朝日新聞デジタル』連載を書籍化。
それぞれの話をじっくり読みたい。 -
20人によるエッセイ。
共感できる話が一つや二つはあるのではないでしょうか。
私は瀬戸内寂聴さんでした。 -
全部が◎ではないけれど、示唆に富む意見を読むことができる。
旦那→ロバートキャンベルさん「「見つめ合わない」日本は貧困が見えにくい」が1番腑に落ちた。
私→多和田葉子さん「日本の不思議はダメ政府と良心的な市民かもしれません。」メルケルさんと比べられちゃうとなあ…とトホホな気持ちになる。
パオロジョルダーノさん「複雑な問題には単純な解決策は存在しない」まったくその通りというほかない。その逆をいく多数派の意見に、静かに抵抗する日々。 -
コロナによって浮き彫りにされてきた、日本(人)の弱点や、今まで当たり前だったこと、生死観、人同士の距離感などについての、国内外20人の著名人によるインタビュー・寄稿。
柳田邦夫さんの、コロナによる死は「あいまいな喪失」(生きているのか死んでいるのか分からない別れ)による残されたものたちの葛藤だという見方が印象的でした。
著者プロフィール
瀬戸内寂聴の作品






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