インテリジェンス都市・江戸 江戸幕府の政治と情報システム (朝日新書863)
- 朝日新聞出版 (2022年5月13日発売)
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感想 : 8件
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Amazon.co.jp ・本 (216ページ) / ISBN・EAN: 9784022951694
作品紹介・あらすじ
インテリジェンスを制する者が国を治める。徳川260年の泰平も崩壊も極秘情報をめぐる暗闘の成れの果て。将軍直属の密偵・御庭番、天皇を見張る横目、実は経済スパイだった同心──近世政治史の泰斗が貴重な「隠密報告書」から幕府情報戦略の実相を解き明かす。
みんなの感想まとめ
情報戦略の重要性をテーマに、江戸幕府がどのように国内外の情報を収集し、政治を運営していたかを探る一冊です。著者は、特に徳川吉宗の時代における情報網の整備や、御庭番や隠密同心といった役職の役割を詳細に解...
感想・レビュー・書評
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江戸幕府のインテリジェンスは実は盤石で、国内はもちろんのこと、対外情報も積極的に収集したことが本書を読むとわかる。なかでも徳川吉宗は御庭番や普請役と、情報収集の重要性を理解していた。幕府は最上徳内や間宮林蔵など、幕臣、民間人を登用してロシアの情報を、また、オランダ風説書の情報を経由して、アヘン戦争などの国際情勢を把握していた。
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「インテリジェンス都市・江戸」という題名はこう申しては何ですが不正確に感じます。
副題の「江戸幕府の政治と情報システム」のほうが内容を的確に表してます。
1,地方の藩における騒動の内情分析や江戸城に新規に登用する御家人たちの身上調査など。
2,街回り隠密同心
3,対ロシア(松前藩)に対する情報収集。
4,長崎オランダ出島
特に3,4に関しては「天文方」が活躍しており。
オランダがイギリス軍に壊滅的に敗北してからは世界中にオランダの旗がひるがえっているのは出島だけになったとか。
そんななかで、当時の出島のオランダ人館長はよくがんばってくれたなあと思います。
オランダ船をチャーターしたイギリス人が、出島を乗っ取って日本と国交を開こうと画策するのですが。館長と通辞たちとで示し合わせてこれを長崎奉行に知らせずに穏便に帰したとか。いろいろ面白いことが書いてありました。
このころ日本の外海に欧米の艦船がおしよせたのは、世界的に鯨油の需要が高まったせいであることも興味深かったです。
この鯨関係のあつれきは、まだ現代の環境保護運動に余波をひいているのかもしれません。
あと、江戸時代によくある(日本だけじゃないかもしれないけど)、政治闘争のあげく、負けた優秀な方が切腹させられる。実にもったいないことだなと思います。 -
【江戸時代、江戸は全国の、また外国の情報も集中する「インテリジェンス都市」だった】(文中より引用)
泰平の世が長く続いた江戸時代。徳川幕府が国内や国外の情報を入手するために張り巡らせたインテリジェンス網に関してまとめた一冊です。著者は、日本近世史を専門とする藤田覚。
いわゆる鎖国下の中、日本がどうやって海外の情報を入手していたかが非常に興味深かったです。また、八代将軍である徳川吉宗の時代に情報網や役職が広く整理されたことから、吉宗に対する見方も重層化されたように感じます。
固有名詞の読みづらさはありますが☆5つ -
序章 幕藩体制の核心はインテリジェンスだった!-情報と江戸時代の政治・交通/第1章 将軍直属の「スパイ」がいた!-御庭番の情報収集と幕府政治/第2章 大名と幕臣を監察する将軍の「目」-小人目付の情報収集と幕政/第3章 「探検家」の真の任務とは?-勘定所普請役の情報収集/第4章 犯罪捜査と経済調査のエキスパートー町奉行所隠密廻り同心の情報収集/第5章 異国船とアヘン戦争、鎖国下の情報戦ーオランダ風説書と対外政策/第6章 「敗戦」という不都合な事実の拡散ー文化露寇事件の情報と政治/終章 インテリジェンスの大失策が幕府の命取りに!-天皇・朝廷情報の収集
著者プロフィール
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