うさんくさい「啓発」の言葉 人”財”って誰のことですか? (朝日新書953)

  • 朝日新聞出版 (2024年4月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784022952639

作品紹介・あらすじ

「人材→人財」など、ポジティブな響きを伴いつつ、時に働き手を過酷な競争へと駆り立てる言い換えの言葉。こうした啓発の言葉を最前線で活躍する識者は、どのように捉えているのか。そして、何がうさんくさいのか。堤未果、本田由紀、辻田真佐憲、三木那由他、今野晴貴の各氏が斬る。

みんなの感想まとめ

啓発的な言葉の裏に潜む真実を鋭く分析し、ビジネス界で使われる「人財」や「輝業」などの言い換えが、実際にはどのような意図で使われているのかを明らかにします。著者たちは、これらの言葉が従業員を大切に思って...

感想・レビュー・書評

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  • #うさんくさい「啓発」の言葉
    #神戸郁人
    24/4/12出版
    https://amzn.to/3vON74L

    ●なぜ気になったか
    本来とは別字で置き換えて、「どう、この言葉いいでしょう!」ってな言い換え、感心するものもあるけどシラケるものもある。うさんくさい言葉の分析、面白そう

    ●読了感想
    うさんくさい言葉への考察がおもしろければ楽しめたのだがそうでなかった。おもしろくない上に、うさんくさい言葉を頻繁に目にすることに嫌気がさし流し見で終了

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き

  • ●人財、人材とは違う。いったい誰にとっての、何のための「財」なんだろう。
    ●顔晴る、頑張るとは違う。アスリートも多用する。
    ●仕事を「志事」にしよう。
    ●輝業。新たな事業を興したり、挑戦する組織、個人をたたえる文脈で。企業や起業の代わりに。
    ●最高ですではなく、最幸です。
    ●人材の材。人は丸太ではない。
    ●豆腐、腐ったものを作ってるわけではない。豆富。
    ●当て字文化は、日本語話者の特権。
    ●日本では、昇進などを判断をする上で「査定」と言う手法がよく使われますよね。あれば、業績ではなく、人格の評価です。サービス残業をどれくらいしているか、といった点が「頑張り」とみなされる。ブラック企業同様、非常にスピリチュアルな世界です。
    ●アルバイトスタッフを「クルー」「メイト」と表現。ワタミは業務委託の弁当配達員を「まごころさん」。待遇が比較的厳しいにもかかわらず、仕事のやりがいや仲間意識を殊更に強調するような字面に違和感を抱いてきました。

  • 数ヶ月前に社内資料で「人財」という言葉が使われていて具合が悪くなった。制度や実態を良くするためのコストはかけるつもりやいけどおっしゃ良いふうに言ったろ!という意思が透けて見えて気持ち悪い。政治家の言葉を聞いてても言葉遊びを聞きたいんちゃうねん(遊べてすらもいないけど)と思うことばっかり。ある意味言葉の影響力の大きさをわかってるんやろうけど、言葉を軽んじられ続けてて腹が立つ。自己責任的に何でもかんでも個人の資質に還元させようとするな。

  • 2024年4月読了。

    「啓発言葉」は使い勝手が良く「何かを力強く言った気になる」ので研修界隈や採用など「強い印象を残さないと仕事が進んでいかない時」に使いがちだけど、その実中身はスッカラカンなことが間々あるので是非とも注意したい。
    この本の射程ではないと思うが「何か一説打った感じ」のある言葉も要注意だと思う(「意識を変えないとダメだよね」って言われた人はどのくらい「意識を変える」ことができているのだろう?)。

    32ページ
    「人財」…「必ずしも労働者本位で使われてきた言葉ではない」
    →確かにそうだな。「人材」、「人在」、「人罪」、「人剤」、あまり賢くない上役とか採用部門が好んで使い分けをしてそう。

  • 最近よく目にする漢字を変えた「言い換え言葉」。

    たとえば「人材」を「人財」に、「企業」を「輝業」
    など、ビジネスの世界で散見されます。

    発信しているのは当然企業であって、発信者側
    からは「我が社は従業員を大切にしてますよ」
    「未来に向けて明るく進んでいますよ」という
    メッセージを込めたつもりかと思います。

    いえ、きっとそうなのでしょう。

    確かに材料の「材」より、財産の「財」の方が
    ランクは上のような気がします。

    しかし従業員当事者からすると「私たちって
    宝物なんでしょ。だから大切に扱ってよ」とは
    言いづらい。

    いや、むしろ「人財」なって言っている会社に
    限って働き手をぞんざいに扱っているケース
    もあります。

    つまり雇用側からの一方的なメッセージでしか
    ない場合が多いのです。

    そんな受け手側=従業員側のモヤモヤ感を言語化した一冊です。

  • 一度は感じたことのある人が多いであろう、造語の数々の違和感を問うというテーマはとても興味深かった。
    それだけに、言語学や歴史の視点が中心の前半はよかったが、後半体制批判や左派的な内容が中心になってくると、「あれ、これ何の本だっけな」という気がしてきた。(マイナンバー批判とか読みたいわけではなかった)
    連載記事の書籍化ということでいろいろな立場の人達のインタビューがあるのは悪くないが、書籍化にあたっては筆者自身の仮説と論点をもっと打ち出したものにしてもよかったんじゃないかなと思った。

  • 人材→人財は知っていたが、それ以外にも色々あるものだ。

     第1章 「人材」じゃなくて「人財」?―働き手を選り分ける言葉の起源
     第2章 「頑張る」が「顔晴る」に―現代人をむしばむ“努力至上主義”
     第3章 仕事を「志事」と呼ぶ理由は?―働く厳しさマヒさせる“言葉の麻薬”
     第4章 「企業」から「輝業」へ―平成期の“成功神話ブーム”
     第5章 「最高」を「最幸」と書く心理―行政も用いる“お仕着せの感動”

    著者が過去に経験した社会(国や企業)からの疎外感(疎外の原因は、社会側が大きいという思い、社会は本来的に公平・平等であるべきという思い?主語が大きい?)が、言い換え語(啓発ことば)に対する違和感(うさんくささ)につながっているように思う。

    自分はそれほど言い換え語に違和感を覚えない。著者ほどに社会に公平も、平等も期待していないせいだろう。社会なんてどうせそんなものと思っているからだろう。

    言葉の持つ二面性
    →”うまい話には裏がある。”、”気を付けよう甘い言葉と暗い道”

  • ・テーマに魅力を感じて購入したが、読み進めると「朝日」であることを強く意識させられる内容であった。

    ・著者の主張の根拠は非常に浅く、著者の主張に合う方へのインタビューを行うのみで、「感じました」「考えなければなりません」程度の感想にとどまっている。感想中心で調査・分析の程度が低いため、テーマが良かっただけに非常にガッカリさせられた。「テーマを論じた書籍」というよりは「ワイドショーにおけるコメンテーターの意見集」程度と捉えるのが妥当。

    ・著者(および朝日)の矛先は大企業を中心とした企業全般、政治に対して向かっている。ただ、先述のように感想中心の構成であるため、攻撃対象者からは「妄言の域を出ない」意見として軽くあしらわれるだろう。着眼点が良いだけに、読み進めるうちに展開されていく陰謀論めいた批判にガッカリし、辟易してきた。

    ・「おわりに」に引用された言葉は良い視点で若い力強さを感じた。本書のようにルポ?の体裁を取るよりも小説で伝えるほうが多くの人々に響くのではないだろうか。

  • タイトルが気になったので読んでみた。当て字など日本語ならではの要素もあり、言葉遊びだったり、マーケティングの一環の啓発言葉なので、腹が立ってもそんなに目くじらを立てない方がいいと思われた。

    思い返すと、使っていることもあるなと振り返れたし、気軽に読みたい一冊だと思う。

  • 第1章 「人材」じゃなくて「人財」?-働き手を選り分ける言葉の起源/第2章 「頑張る」が「顔晴る」にー現代人をむしばむ“努力至上主義”/第3章 仕事を「志事」と呼ぶ理由は?-働く厳しさマヒさせる“言葉の麻薬”/第4章 「企業」から「輝業」へー平成期の“成功神話ブーム”/第5章 「最高」を「最幸」と書く心理ー行政も用いる“お仕着せの感動”/第6章 「人財」はうさんくさい?-飯間浩明さんが語る意外な見解/第7章 職場を覆う「搾取ワード」-今野晴貴さんが分析する企業の狡知/第8章 「総動員」のための“物語”-辻田真佐憲さんが説く言葉の怖さ/第9章 互いに求めすぎる企業と労働者ー赤木智弘さんが解く「人財」流行の謎/第10章 “リスキリング”首相発言への疑問ー「心に手を突っ込まれる」気味悪さ/第11章 権力者がうたう「利便性」の罠ー堤末果さんが見抜く“煽り”の罪/第12章 「コミュ力」と大人の支配欲ー本田由紀さんが斬る「望ましい人間性」/第13章 「社員は宝と言うけど…」-三木那由他さんが思う造語の危うさと希望

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