オーバードーズ くるしい日々を生きのびて (朝日新書995)
- 朝日新聞出版 (2025年3月13日発売)
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感想 : 14件
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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784022952936
作品紹介・あらすじ
風邪薬など市販薬を過剰摂取するケースが、若年層を中心に増加している。どうせ誰も助けてくれない――オーバードーズに至った「生きづらさ」の背後に何があるのか。親からの虐待やネグレクト、学校での孤立感……社会に何が足りないのか、どのようなつながりや支援が求められているのかを追う。
感想・レビュー・書評
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重いタイトルだが目を背けてはいけないと思う。
子供を持つ身としては知っておかなければいけない現実だ。
高知県の薬剤師の方がゲートキーパーとして相談に乗るという取り組みをしていると知った。
処方内容を管理している薬剤師だからこそできることだなと感心した。 -
なんでそんなことしちゃうの?
この言葉が、さらにその人を苦しめる
しなくていいなら、最初からオーバードーズなんてしない
良くないことだなんて、そんなことわかってる
でも
今、一時だけでも、この現実を忘れたい
死にたいって言っている人ほど、生きたいって言ってるんだよなっていつも思う
この本に登場する人たちに私は何も言うことができないけれど
思いきり、ただ抱きしめてあげたい
そう思ってしまった -
凄惨な環境の中で、苦しみから一時的に逃れるために行うODを、薬物乱用として断罪するのではなく、その苦しみに寄り添い、支援に繋げることの大切さを訴えていて、説得力がある。ぜひ多くの人に読んでもらいたい。
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大学時代の知っている方が書かれたということで手に取って読ませていただいた。
オーバードーズが止まったとしても、本人が抱える「生きづらさ」が依然としてあるという指摘を踏まえると、単なる「ダメ、ゼッタイ。」の旗印ひとつで済む話ではないなという気持ちになる。そもそもの「ダメ、ゼッタイ。」の由来が、国連の提唱する「Yes to Life, No to Drugs」から来ていて、後者だけが強調されてきたという話が興味深い。
ダメなものはダメなのだろうけども、その後をどうするべきかという視点から薬物依存の話に日本全体が触れて来なかったがために、「そもそもなぜオーバードーズの状態にあるのか」の根本問題に焦点が当てられにくい世の中だったのだなと思わされた。どことなく去年のドラマの「新宿夜戦病院」の描写が頭によぎる。
「オーバードーズの状態から回復したい」という言質はよく聞くが、これもそもそも「回復とは何か」とインタビューの中で提起されていた問いの重要性が響いた。10代にとっての「回復」とは、"短期的な回復としては「死なないこと」「生き延びること」"であるとする話になるほどとなった。「回復したい」ということの定義や意味を今一度考えるということでは、やはりよく使う言葉ほどしっかり確認する必要があるのだなと改めて実感した。
オーバードーズについて使用している薬物の割合が、経年比較と年代別比較のグラフも興味深い。イメージとして、大麻や危険ドラッグによるものが多いのかなと思っていたが、10年前と比べるとそれらの割合が減少して「市販薬」「睡眠薬・抗不安薬」の割合が年々増加し、年代別でも10代・20代で「市販薬」の割合が最多となっていることに驚いた。啓蒙や普及啓発によって大麻や覚醒剤の使用割合が下がったとしても、根本にある「生きづらさ」が残り続ける限り、薬物症状の事象は生じ続けるのだなと考えてしまう。 -
オーバードーズに関する本。「やめろ!」というのは簡単ですが、ODをしている当人たちは自己治癒的な行為をしているという視点は忘れてはなりません。支援するにも、安全に自己治癒できるように、少しずつ別の方法で大丈夫なように。勉強になりました。
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市販薬オーバードーズ(OD)問題の現状と背景
ODの現状と深刻さ
子どもや若者の間で市販薬のODが増加傾向
咳止め薬など様々な市販薬が乱用されている
意識消失、呼吸停止、臓器障害、死亡リスクも
全国の高校生の約1.6%が過去1年以内にOD経験(東京都小平市調査)
販売規制の効果は限定的で、年齢確認なしで購入可能なケースも
ODの背景にある「生きづらさ」
家庭の問題(虐待、ネグレクト、親の精神疾患)
学校での困難(いじめ、孤立感、不登校)
友人関係や将来への不安
大人への不信感や絶望、怒り
居場所のなさや頼れる人の不在
ODをする子どもや若者の心理
「つらい気持ちを一時的に和らげたい」
「目の前の時間を消したい」「楽になりたい」
自己治療(セルフメディケーション)の一環
苦痛からの逃避、現実逃避、孤独感の解消
希死念慮を伴うケースもある
社会的なつながりと支援の必要性
安易な批判や否定ではなく痛みに寄り添う姿勢が重要
周囲の大人たちがSOSに気づき適切な支援を提供する体制の構築
行政や民間支援団体の連携による多角的支援
居場所の提供、相談窓口、専門的カウンセリング
OD経験者同士のピアサポートの場の重要性
アウトリーチなど積極的な支援活動の必要性
販売規制の限界と根本的対策
市販薬の販売規制だけでは根本解決にはならない
「生きづらさ」そのものへの対策が必要
医療費削減のための市販薬利用促進策がOD問題を助長する可能性
依存性の高い成分を含む市販薬の取り扱いに関する慎重な対応の必要性 -
ニュースなどでよく聞くが、その深刻さを理解できた。麻薬や覚醒剤などに比べてライトと思いきや、心身への影響は大きく、使用者の背景も理解しなければならないと感じた。
麻薬や覚醒剤に比べると、市販されている分、敷居が低いと思われる。また、使用したら終わりと警告するだけでは理解や快復に繋がらず、海外の取り組み、薬剤師の関わりなど、考えさせられる。 -
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2025.06.25 図書館
