ずーっといっしょ。

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 136
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (147ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023303317

感想・レビュー・書評

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  • 伊集院静のエッセイと堂本剛のイラストによる共著。
    伊集院さんのうちの亜以須くん(ミニチュアダックス)がかわいすぎる!!
    さいごの写真集がほんとにほんとにかわいい。
    表には犬というテーマがあるけど、エッセイは命がキーワードとして書かれてる。
    伊集院静は昔から生死を考えるきっかけが多く、すこし特殊な人生をおくってきたんだとわかる。
    すこしの勇気を出してあやまってみなさい、というメッセージが、1番ひびいてきた。

    剛君との対談が面白い。そして伊集院家は外国のおうちみたいで、すてきだ。

  • 犬を愛する二人の交流をエッセイ(伊集院静)、イラスト(堂本剛)で楽しめます。「何の宗教であれ、人間には依るべき思想や存在が必要なことは事実である。それほど一人の人間が生きていくことは大変なのだろう。」(P33)、「私たちは、己だけのために行き続けるのなら、さして人生というものは楽しいものではないだろうし、むしろ淋しいのではと思う。」(P62)、「生きる上の悔やみはどんな人もひとつやふたつ持つようになるのが、私たちの暮らしである。」(P77)が印象に残りました。

  • 母が図書館で借りてきた『きみとあるけば』の続編。つづきが気になって、借りてきてしまいました^^
    伊集院静の文章に、堂本剛のイラスト。

    にしてもこの2人が一緒にいるのは奇跡だと思った!一度出会ったら、ずーっといっしょ!というのを信じられる。



    混沌とした世の中について、美しい文章を紡ぎだすことができることはすごいことなんだろうと思う。
    最近の世の中が、少し前よりも言葉で語りにくくなっているから余計に思う。
    混乱した世界には、常に言葉がたりない。だから、人を平気で陥れるような下劣なことを非難する言葉さえも紡ぐことが困難である。荒れた世界では、非難の言葉は「偽善だ」とか「狂っている」と言われる。
    それを超える力が、芸術家とかアーティストの才能のひとつの側面なんだと思う。



    ◆以下気になった箇所引用。

    世の中ではまさかが平気で起こるものだ。そこに生きていかねばならない事情があれば、人間は急に大人にもなるし、狂いもするのだ。難しい話になるが、そこに人間の持つ怖さ、狂気がある。現実、今、テレビで戦争を映しているのもその証拠だ。
    (P34)


    星が映りこんだ犬の瞳ってハッとするほど美しいんだな。
    (P37)


    「そうですか。喧嘩はいかんですが、男の子はどうしても戦わなきゃならんときがあります。強い相手と喧嘩して負けると、いろんな人が、できます。一度逃げるとずっと逃げなきゃなりません。次は相手の家来になる人です。でも一度家来になったら何でも相手の言うことをきかなくてはなりません。どっちも辛いですね」
    「どうしたらいいの?」
    「逃げるのも、家来になるのも嫌なら、向かっていくしかありません」
    「でもまた殴られて負けたら?」
    「起き上がって何度でも向かって行くんです」
    「勝てなくても?」
    「むかって行くうちは負けたことになりません。逃げるより、家来になるよりいいでしょう。男の子にはそういう時が誰にでもあるんです」
    (P.113)


    剛「犬は絶対何かを考えていると思います。言葉がないだけで、人間と同じな気がします。だから彼の心を一滴もこぼすことのないよう、瞳を一日に何回も合わせるようにしてます。鼻と鼻をくっつけて(笑)。」
    (P140、往復書簡)

  • 『person』での連載「きみとあるけば」をまとめたもの。

    イラク戦争さなかに行なわれた、戦争についてのふたりの対談が収録されています。
    この対談の前に、ふたりは戦争についての本をいくつか読んでいます。この本を読むのなら、それらの本もあわせて読んでみるといいと思います。

  • やっぱり犬が飼いたくなる本。
    結局イラスト目当てで買ったけど、伊集院さんの文体につられてすらすら読破。
    他の小説も読んでみよう、と思いました。

  •  『きみとあるけば』と同じ形式で出版された2人のエッセイ集です。前作は犬中心の話でしたが、今回はあまり犬たちは出てきません。でも、最後の数ページが伊集院先生の愛犬の写真集状態!!です。
     また前作にも少々内容が、かぶっていましたが、今回の内容に多かったと思われるのは、伊集院先生の周りの人々の"死"です。そのことが、色濃く記されていたように思いました。また、堂本さんはイラストに、詩のように、文章がついていました。これも前作にはあまりなかったことです

  • 2007/2/27

    雲が変わったぞ が好きです。

    去年亡くなった猫のことを思い出さずにはいられませんでした。

    優しい文章がすごくよかった。

  • 伊集院さんの文と剛さんの絵があっていて、素敵な一冊です

  • つよしくんの絵がすっごくかわいい!!なんかあったかい。
    あたしのクソみたいな絵とは大違いだよーう(・∀・)

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著者プロフィール

1950年山口県生まれ。’81年短編小説「皐月」でデビュー。’91年『乳房』で吉川英治文学新人賞、’92年『受け月』で直木賞、’94年『機関車先生』で柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で吉川英治文学賞、’14年『ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石』で司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞する。’16年紫綬褒章を受章。著書に『三年坂』『白秋』『海峡』『春雷』『岬へ』『駅までの道をおしえて』『ぼくのボールが君に届けば』『いねむり先生』、『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎』『いとまの雪 新説忠臣蔵・ひとりの家老の生涯』、エッセイ集『大人のカタチを語ろう』「大人の流儀」シリーズなどがある。

「2023年 『ミチクサ先生(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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