第4の産業革命

著者 : 藤原洋
  • 朝日新聞出版 (2010年7月7日発売)
4.00
  • (3)
  • (6)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
  • 本棚登録 :27
  • レビュー :10
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023304987

作品紹介

50兆円市場(2020年政府目標)をつかめ!これが太陽エネルギーの世界だ。世界はすでに第4次産業革命期に入っている。誰が勝機をつかむのか?最新のエネルギー世界のしくみと技術、世界の動向をわかりやすく解説。

第4の産業革命の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 配架場所【図・1F知の泉】
    請求記号【501.6||FU】
    講師 吉野 彰 (旭化成株式会社 フェロー)氏推薦

  • タイトルと表紙のセンスの良さから、買ってしまいました。

    結論から言うと、余り良い本ではないと思います。取り敢えず、如何に概要を述べます。

    この本で言うところの第四の産業革命とは、ソーラー革命です。産業革命以降の資源、環境的要因から、世界は再生可能エネルギー革命が起き、その主たる要因であるソーラー発電を基軸にしたエネルギー革命はスマートグリッドとEVの爆発的浸透により、数十兆円の市場を作り出すだろう。

    ということを述べている本ですが、気になった点として、①ソーラー発電にばかり触れており、風力、潮力、地熱などのエネルギーの関して殆ど触れていない。②技術革新を盲信し過ぎている感がある。例えば、高温超電導によって赤道地域などの砂漠地帯に設置した超大規模ソーラー発電プラントから世界各地へ電力を移送する世界がすぐにやってくるかのように書かれている。③政治的確執を考慮していない。

    良い点として、スマートグリッドなどについての概要など、恐らく著者の専門とする部分に関して非常に簡潔でまとまっており、また電気自動車の歴史など余り触れられない点にも触れていた点があります。

  • 内容紹介
    第3次産業革命ともいわれるIT革命(デジタル情報革命)を牽引してきた著者が、来る「第4次産業革命」である環境エネルギー革命を説く。世界のエネルギー事情と、地球環境からみたエネルギー問題を検証した上で、太陽エネルギーの世界を解説。スマートグリット、電気自動車などの最新技術にも触れながら、日本が歩むべき道を提示。日本を牽引するビジネスリーダーに向け、最先端技術開発の「知」を収録。
    内容(「BOOK」データベースより)
    50兆円市場(2020年政府目標)をつかめ!これが太陽エネルギーの世界だ。世界はすでに第4次産業革命期に入っている。誰が勝機をつかむのか?最新のエネルギー世界のしくみと技術、世界の動向をわかりやすく解説。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    藤原 洋
    京都大学理学部卒業(宇宙物理学専攻)、東京大学工学博士(電子情報工学)。米国ベル通信研究所訪問研究員を経て、1996年インターネット総合研究所設立。ITインフラを整備し、日本のデジタル情報革命を推し進めた中心人物。株式会社インターネット総合研究所所長。IRIグループ代表。株式会社ナノオプトニクス・エナジー、株式会社ナノオプトメディア代表取締役社長。株式会社大山黒牛TMC代表取締役。ナノオプトグループ代表。慶應義塾大学環境情報学部特別招聘教授(環境エネルギー情報論)。慶應義塾大学大学院SDM研究科研究プロジェクト教授。SBI大学院大学副学長・教授。財団法人インターネット協会副理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 今日ソフトバンクの孫社長が、メガソーラーに関する協議会を立ち上げた話題でもちきりでしたが、そんな日に読んだこの本。
    太陽光発電についてとてもしっかりと書かれている本です。

    まずタイトルについてですが、世界はこれまで動力革命、科学変化、デジタル情報と3つの革命を経験し、その間エネルギー消費を拡大してきた。特にデジタル革命によるITは「増エネ」であり、消費を引き上げている。そこで、太陽光発電を中心とした第4次産業革命=エネルギー革命が必要な時代となっている。

    ショッキングだったのが、IT=「増エネ」という事実。パソコンの高速化や、データセンターの巨大化で、IT消費電力は現状全体電力の5%に対し、2025年には40%を占める予想。ITが進めば移動が少なくなり、交通分野のエネルギーが減るかと思いきや、意外にも現状で乗用車800万台分のCO2排出量に相当するとのこと。
    筆者はこの現状を打破するために、石炭、石油経済から、太陽経済への変換を勧めています。太陽光発電の抱える問題は、安定性の乏しさ。昼間しか充電できませんから。
    それを埋めるテクノロジーとして、スマートグリッドと電気自動車の普及。さらにグリッド間の高効率送電手段として、高温直流超伝導の必要性も論じています。
    そしてそこに絡んでくる日本の存在。日本はこれらの技術でかなりの先行優位を保持している。それを有効なものとするためにも、官のリーダーシップが問われますね。
    特に太陽光発電についての情報は質・量ともにかなり高度で充実したものとなっています。

    著者の藤原さんは先日郵便EV事業で破綻したゼロスポーツの事業引き受けを表明した、京都のナノオプトニクスエナジーの社長で、実際に本著で論じている内容を実現しようと一線で活躍されている方です。
    学術的なバックグラウンドもしっかりしており、これからのエネルギーを考える上で是非読んでおいて間違えのない本でしょう。

  • 本書より。
    最新の研究によれば、地球上で人類が、利用可能な太陽エネルギーの総量は、現在消費しているエネルギーの約50倍にのぼる。

    ふーむ。ただ、太陽エネルギーは有限。人類の消費エネルギーがムーアの法則のように加速度的に増えていくのだとしたら、またすぐに足りなくなると思うのだけど。

    あと、太陽エネルギーは平等に降り注いでいる、と書いてあるけど…、、
    地軸が傾いているから、地域によって平等とは言えないのでは?また争いが起こりそう。

    ゴビ砂漠の7パーセントに太陽電池を作るだけでいい、と書いてあるけど…そのエネルギーをどこがどれくらい回収するかで絶対揉める。

  • 次世代の中核を担うであろうエネルギー産業の全体像をこの一冊で概観できる。

    日本にはせっかく世界に誇れる技術力があるのに、それを活かせないのはなぜか、そしてどうすればよいのかという提言の書でもある。

    読書感想の詳細を以下リンク先のブログ記事に掲載。
    http://takatakataka1210.blog71.fc2.com/blog-entry-10.html

  • 超伝導や送電の仕組みなど技術的なところから法的な問題まで、とても分かりやすく説明している好著です。タイトルや帯の記述(50兆円とか太陽エネルギーの世界など)が妙に山師っぽいですが、スマートグリッドの勉強には好適な一冊かと思います。それにしても、砂漠で太陽光発電を行い国際的な送電するプランは人類の希望ですね☆

  • 藤原洋著「第四の産業革命」朝日新聞出版(2010)

    * 第一次産業革命(イギリスで起こった動力革命)、第二次産業革命(ドイツとアメリカで起こった重化学工業革命)、第三次産業革命(アメリカでおこったデジタル情報革命)がもたらした環境エネグリー問題が取り上げられています。第一次産業革命は同旅行革命、つまり「パワー」の革命です。第二次産業革命は「化学変化」の革命です。第三次産業革命は、「デジタル情報」革命です。
    * 全体を見渡して社会システムにまでどうもって行くのか考える発想は日本人には少しかけているのかもしれません。これからの日本企業には、全体をみて、全体の方向性を決める人が必要だと思います。個々のメーカーや企業の技術はすごいですが、それを大々的に生かせるシステムがまだ整っていない。そこがもったいないと思います。
    * 石油40年、石炭150年、天然ガス60年、これは現在の消費ベースを前提として、化石資源があとどのくらいの期間採取可能かを試算したものです。
    * アメリカは化石エネルギーから太陽エネルギーに舵を切っています。すでに太陽エネルギー関連を含めた環境エネルギー分野全体に対しては、2009年から2010年で約15兆円の投資を予定しています。それによって500万人の雇用創出を目指すとしています。
    * 日本でも鳩山首相が二酸化炭素削減25%を宣言して以降、急速に環境エネルギー事業の拡大を行いました。2010年にまとめられた新成長戦略においては、環境・エネルギーの分野で2020年までに50兆円の市場開拓を行い、140万人の新しい雇用を生み出すとしています。
    * デジタル情報通信が普及してもエネルギー消費は一向に減少に転じる気配はありません。実はITは省エネでもなく増エネだからです。皮肉なことにその原因は、コンピューター機能・性能の向上です。中心部にあるマイクロチップの集積密度があがると処理能力をあげるために高速化します。それにより消費電力が増加してしまうのです。問題提起としてIT機器による電力消費が2025年に全電力消費の40%に、2050年に50%になるとの予想があります。
    * フィードインタリフ制度がEU内に導入されていこう、日本は太陽光発電でこれらの国々に後れを取っています。この制度は、電力会社が家庭や工場やオフィスの太陽光発電によって生出された電力を全て買い取る制度です。電力会社の負担がそれだけだと重くなるため、買い取った電力のコストを電力価格に上乗せすることができます。一方で、日本の制度は、ネットメータリングという制度で、フィードインタリフのように買取料金に強制力はありません。世界規模でもトップクラスの電力会社がひしめく日本の良心として、自主的に電気料金に近い価格で余剰電力を買い上げているのが現状です。各家庭はせっかく高い太陽光発電を設置してもコストをなかなか吸収できません。日本の制度では、平均して20年の初期投資回収期間が必要です。フィードインタリフによれば10年程度です。
    * エンジン自動車の主要な技術は機械工学でしたが、電気自動車においては電気技術が主流になります。
    * NEDOのロードマップにおいては2015年ごろになると4人乗りの120~150キロの航続距離のEVの量産が始まります。
    * 充電設備がないからEVが普及しないのか、EVが普及しないから充電設備が設置されないのかは卵と鶏の関係です。

  • 目新しいことはそれほど書いてないが、地球環境問題と解決のための環境技術(電気自動車、太陽エネルギー、スマートグリッド)について簡潔にまとまっている。

  • これから世界が向かう方向性を指し示している。太陽エネルギーが世界を変えることがよく理解できる。地球上の砂漠のほんの数パーセントに太陽光発電が敷き詰められるだけで地球上に必要な全てのエネルギーはまかなうことができ、そこから世界中に超伝導ネットワークで、電力が供給される社会がここ数十年で訪れる期待感を持てる。太陽エネルギーは世界中どこにでも降り注ぐ平等なエネルギーであり、分散された世界中の太陽エネルギー源がつながることで世界は変わる。自分もこの第4の産業革命のいちパートを担いたいと思った。

全10件中 1 - 10件を表示

第4の産業革命のその他の作品

第4の産業革命 Kindle版 第4の産業革命 藤原洋

藤原洋の作品

ツイートする