幸せになる資本主義

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著者 : 田端博邦
  • 朝日新聞出版 (2010年6月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023308237

幸せになる資本主義の感想・レビュー・書評

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  • 是非みなさん読んでみて下さい

  •  本書は「幸せになる資本主義は可能か」をテーマとしてアメリカ型資本主義とヨーロッパ型資本主義を取り上げて考察したものであるが、ヨーロッパが経済危機にあえいでいる現在となっては、この内容では不満が残ると感じた。
     本書での「80年代から続いたネオ・リベラリズム(新自由主義)の時代は終わった」との認識は正しいと思う。しかし、だからといってヨーロッパ型資本主義が正しいとはならないことが、今回の経済危機で実証されているのではないだろうか。おそらく別の視点が必要なのではないかと思われる。
     本書では、二つの資本主義として「ネオ・アメリカ型資本主義」と「ライン型資本主義」を紹介している。「ライン型資本主義」のヨーロッパにおける教育制度や労働市場のあり方、雇用制度や失業保険等々の紹介は、それなりに興味深くは読めたが、現在のヨーロッパの経済危機をみると、「ヨーロッパのライン型資本主義」が歴史的に持続可能なものかは、まだ結論が出せないと思った。
     また本書では「社会」についても深い考察をしている。ジョン・ロックやアダムスミスを引用しての考察は興味深く読めた。本書の「市場が世界的に拡大したとすれば、世界的な規模の所得再配分と環境規制をおこなうことが人間的な資本主義のためには必要となる」との主張には賛同したい。現実的には実現性が困難でも、やはりこの視点は必要なのではないかと思ったし、「グローバル市場は制御されなければならない」との本書の結論にも、やはり賛同したいと思ったが、いかに理想を掲げても、持続可能性がない制度では意味がない。その意味で本書は現在の世界経済の危機を読み込んでいないものであり、物足りないと感じた。

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