コトラーのマーケティング3.0

  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023308398

作品紹介・あらすじ

「消費者志向」はもう古い!マーケティングは「2.0」から「3.0」にバージョンアップした。モノを売り込むだけの「製品中心」が「1.0」。顧客満足をめざす「消費者志向」が「2.0」。では、「3.0」とは何なのか。ツイッター、ブログ、ソーシャル・ネットワーキング・サイト、ウィキペディアなどソーシャル・メディア上の評判が決定的な影響力を持つ時代に、マーケティングは何をめざすべきか。新興国市場やグリーン市場にはどう取り組むべきか。"マーケティングの神様"による新時代のマーケティング原論。

感想・レビュー・書評

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  • ”キーワードは、社会全体への影響、変化、ストーリー、参加。
    シントピック・リーディングで読んだ6冊の戦略本・マーケ本の1冊。

    コトラー氏の原典をちゃんと読んでから読む方がよかったかも…。


    <読書メモ>
    ・マーケティング3.0を実行している企業は、より大きなミッションやビジョンや価値を持ち、世界に貢献することをめざしている。(p.18)

    ・幸いなことに、人々の関心という概念は、アメリカ・マーケティング協会(AMA)が2008年に策定したマーケティングの新しい定義にその輪郭が示されている。この定義は次のとおりである。「マーケティングとは、消費者、顧客、パートナー、および社会全体にとって価値のある提供物を創造、伝達、流通、交換するための活動、一連の制度、およびプロセスをいう」。(p.37)
     #社会が加わった。

    ・マーケティング3.0(p.44)
     ・協働(内容):参加の時代(刺激)
     ・文化(背景):グローバル化のパラドックスの時代(問題)
     ・精神(どのように提示):創造性の時代(ソリューション)
     #ん?、わかるようなわからんような。

    ・図2-2:3i のモデル(p.65)
     ・brand integrity
     ・brand image
     ・brand identity

    ★消費者に企業や製品のミッションをマーケティングするためには、企業は変化というミッションを掲げ、それを軸に感動的なストーリーを築き、ミッションの達成に消費者を参加させる必要がある。(p.104)
     #変化を約束し、ビジョン達成へのストーリーがあり、そのムーブメントに参加させる!

    ・企業文化を築くとは、共有価値と共通の行動を一致させるということだ。(p.112)

    ・成熟に向かっている市場は、マーケターに必ず挑戦を突きつける。(略)マーケターは一段上に進んで、変化を生み出す必要がある。変化は人びとの生活に強いインパクト(影響)を与えるので、より持続しやすい。(p.178)
     #成熟市場でコモディティ化の流れをたちきるには…。

    ・マーケティング3.0の10原則(p.242-)
     原則1 顧客を愛し、競争相手を敬う
     原則4 製品から最も便益を得られる顧客を狙う
         ★購入する可能性が最も高く、その購入から最も便益を得ると思われる人びとには確実に届けよう。

    ・人間中心の企業でありながら、それでもなお利益をあげることは可能なのか。本書はこの問いに対して「可能である」という答えを提供する。(p.257)

    ・私は、過去に多くのコトラー教授の著書を翻訳、監修してきた。それだけに彼のマーケティング観やマーケティング発想は十分に理解しているつもりである。だが本書では、これまでに取り上げられたことのない精神性や人間中心の考え方が色濃く打ち出されており、コトラー教授の新しい面に触れることができたと感じている。(p.264:監訳者 恩藏直人氏の解説)

    <きっかけ>
     「ミッション、ビジョン、価値観による経営」が、TFに活用できそうだったので。”

  • マーケティングの新しい潮流について書いた本。「顧客の自己実現を支援する」という視点はその通りだと感じた。

  • マーケティング3.0の10原則
    ・顧客を愛し、競争相手を敬う
    ・変化を敏感にとらえ、積極的な変化を
    ・評判を守り、何者であるかを明確に
    ・製品から最も便益を得られる顧客を狙う
    ・手頃なパッケージの製品を公正価格で提供する
    ・自社製品をいつでも入手できるように
    ・顧客を獲得し、つなぎとめ、成長させる
    ・事業はすべてサービス業である
    ・品質、コスト、納期のビジネスプロセス改善を
    ・情報を集め、知恵を使って最終決定を

    競争相手をけなすのは簡単だけれど、敬うことがなかなかできていない人が多いと思う。

  • 製品中心のマーケティング1.0から、消費者思考の2.0へ、そしてその先の3.0のマーケティングとはという本。

    ソーシャルメディアが発達する中で、消費者はますます情報を簡単に取得できるようになった。
    そんな中でずるをして金儲けをしようとしても、簡単に見抜かれてしまう。
    われわれができることは、自分たちが自信をもって伝えられるビジョンをしっかりとつくり、それにそって行動することである。

    マーケティング3.0の10原則
    - 顧客を愛し、競争相手を敬う
    - 変化を敏感にとらえ、積極的な変化を
    - 評判を守り、何者であるかを明確に
    - 製品から最も便益を得られる顧客を狙う
    - 手ごろなパッケージの製品を公正価格で提供する
    - 自社製品をいつでも入手できるように
    - 顧客を獲得し、つなぎとめ、成長させる
    - 事業はすべて”サービス業”である
    - QCDのビジネス・プロセス改善
    - 情報を集め、知恵を使って最終決定を

  • 価値に基づくマーケティング。これまでの企業本位から顧客本位そして環境本位へ。地球に良いことをすることが結果企業の利益を導く。リーマンショックをへてマーケティングのコンセプトも変化を見せている。フクシマを眺めると、東京電力の経営が間違っていたことは明白だ。環境に悪いことはこれから破壊的な負債を生み続けることだろう。

  • 3iモデル(第二章)は、よく分かりません。

  • マーケティングに変化の波が押し寄せる。
    これまで、STPを顧客志向でしていくことがマーケティングだった。
    生産主導のマーケティング1.0、顧客中心のマーケティング2.0、、
    各社高水準の製品やサービスを提供できるようになった中で、コモディティ化が進む世界。

    そこでネクストステージのマーケティング3.0により、精神性や社会課題も取り入れる人間中心のマーケティングに移行することが求められている。
    それは、顧客を単なる購入者ではなく、スピリットを備えた全人的な存在として捉えるべきだから。
    これは『PURPOSE』においても語られている視点だ。

    印象的なのは、サステナビリティを実践する企業の事例だ。
    デュポン(イノベーター):製品を生み出す。
    ウォルマート(投資家):環境配慮のプロジェクトに資金を出す。
    ティンバーランド(普及者):環境配慮のビジネスモデルを通じ、環境意識を生み出す。
    上記のように企業にも役割が当てはめられ、サステナブルを意識するモチベーションも異なると言うこと。
    SDGsや脱炭素が叫ばれる中、この違いを意識し、
    マーケティングに取り入れることで、より明確なSTP分析につなげられそうだ。

    そう語るのは、「近代マーケティングの父」として知られ、ウォールストリート・ジャーナル紙の最も影響力のある経営思想家のランキングで上位6人の一角を占めているフィリップ・コトラー氏。

  • 2023.03.18 『ビジネス名著100見るだけノート』からの選書

  • 内容自体は概念的な話も多いが、今流行りのSDGsなどの原型になっている本。この手の話はやはりどうしてもご都合主義的な感じがしてしまいどうしても好きになれないが、マーケターとして一度は読んだ方が良い本なのかなという。

  • マーケティング3.0の時代のマーケティングの考え方について学べる。物を作れば売れる物主体の1.0の時代から、顧客主体の2.0の時代、と時代の流れを踏まえて、2000年以降求められている価値主導のマーケティングの時代の中身について学べる。
    ソーシャルメディアの発展や環境、所得格差、グローバル化などの社会的背景から、顧客自身がマーケティング、ブランドを作っていくこと、顧客の精神的な価値を踏まえたマーケティングが求められている、など時代の変化に合わせたその時代のマーケティングに必要な考え方について学べる。

    学びメモ
    ・マーケティング3.0では人を消費者としてではなくマインドとハートを持った全人的存在と捉えること。
    ・機能的、感情的充足だけではなく、精神の充足も求められている。
    ・消費者はより協働的、文化的、精神的なマーケティング手法を求める、洗練された形の消費者中心の段階である。

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著者プロフィール

2022年11月現在
米国・ノースウェスタン大学経営大学院(ケロッグスク-ル)S.C. Johnson & Sons 特別栄誉教授

「2022年 『「公共の利益」のための思想と実践』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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