毒婦。 木嶋佳苗100日裁判傍聴記

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  • 朝日新聞出版
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レビュー : 152
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023310810

感想・レビュー・書評

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  • 裁判員裁判の結果は、検察側の主張をそのままなぞるものであった。

  • とどのつまり男は入らねどお金は欲しいってことか?
    「援交世代から思想が生まれると思っていた。生んだのは木嶋佳苗だったのね」
    これは本書で紹介されている上野千鶴子の言葉です。著者の北原みのりは世代的にフェミズムの洗礼を受け、セックス・トイ・ショップ「ラブピースクラブ」を主宰しているコラムニストである。彼女は未だ男目線の日本の社会にあって、それに寄り添うことも内面化することもなく女性が自立していくには?という問いに物書きかつ組織のリーダーとして運営に関わりながら常に向き合ってきたと思います。
    幼い子供を殺したりDV夫をバラバラにした女性に対しても北原は「もし私があなただったら」とシンパシーを禁じ得ないと書いています。そんな彼女をして、今回の事件の容疑者木嶋佳苗には共感や同情を一切持てなかったそうです。

    飽くなき目的意識、佳苗の場合、それは美味しい物を食べ、ブランド品で身を着飾り、温泉などで体を労わること、女というセックスをむき出しのままに、「私は、セックスにおいて長時間快感を持続させながら、トランス状態でオーガズムを感じトリップすることを求めていました…」などと法廷でのたまり、「整形よりもベンツ、ダイエットよりも料理教室」にお金をかける、婚活サイトで標的の男性を見つける際には、物理的に扱いやすい自分より体重の低い、背丈が小さいという特徴を重視したのではないかということ、結婚を前提にお付き合いを始める男に対して、まず体の相性を確かめたいと避妊具なしでセックスを誘い、すぐさま援助と称して入学金や学費等を要求すること。
    筆者は計画的と言うよりそうやって男を唆し、お金を貰い、いよいよ行き詰れば排除するといった一連の行動が佳苗の人生、処世術そのものだったのではないか気づいたのでしょう。そこにはセックスとジェンダーの間で未だ揺れ動く女性特有のためらい、生き難さとは無縁の一人の人間。社会が生み出しや怪物というより、お金が欲しかったら何より女として男から貰うという回路が今の社会にはより多く用意され、木嶋香苗はそれに乗ることにいささかも躊躇なく、徹底していたということなんでしょう。

  • なんとも言えない後味だなー・・・っと。

    木嶋佳苗自体の性格がどうこう、というより、
    バブル時代のおかしなお金と売春の関係が、
    こんなにも若い人の人生観や男性観や金銭感覚を狂わせるほど影響をさせていた、という事に、驚き。
    だって、フツー、そういう売春の事とか、スルーするでしょ。
    なのに、まともに影響を受けて、すごく田舎でも実践していた、という事の、自意識の発芽にびっくり。
    きっと、のんびりできない性質なんだろうーなーと思った。
    とりあえず、読み終わって、後味はよくありません。

  • いつかこの事件をモデルにした映画やりそう。そう遠くない日に。

    あー、私も傍聴行こうかな。

  • あまりこの手のニュースを見ていなかったせいか
    知らなかったことがたくさんあり、興味深かったです。
    子供時代から、すでに人格が形成されていることに
    改めて人間の不思議さのようなものを感じました。

  • 佐野眞一の本よりはずっとまとも。あの事件と佳苗を女性の視点から理解しようと努めている。まぁ結局それは叶わないのだが。
    彼女が書いてたというブログを読み込み,法廷に足を運び,彼女の故郷で関係者から話を聞いて,『週刊朝日』に連載した文章。あまり報道は追っかけてなかったのでいろいろと知らない事実もあった。佐野本のようにことさら佳苗を貶めるような書きぶりではなく,著者はただただ舌を巻いている。それでも大衆の平均的な感想と同じようなものを読まされているという感じはしなかった。男女の違いなのかも。

  • もっと木嶋佳苗を知りたくなる。

  • ○○なのだろうか。みたいな感傷的で断定しない書き方が最後まで続いて、結局のところ北原さんから見えた木嶋佳苗は何だったのかが書かれていなくて消化不良。残念。
    100日も裁判を傍聴し、地元にまで行ったのだから、もっと切り込んでも良かった。
    ・・・これ、自らのesに対する反省でもあります。読んでる方がすっきりする書き方、自分の意見をきちんと事実と共に提示しなくては!!頑張ろう。

  • 重たい内容の本です。木嶋佳苗が殺人と詐欺で起訴され裁判で死刑判決を受ける話しです。被告は無罪を主張したので、動機は分かりません。真相も分かりません。不審死した男性が植毛手術を受けていたこと、ファッションヘルスに通っていたこと、被告とのメールの内容が法廷で明かされてしまいます。死んだあとは忘れられたくないと思いますが、このように思い出されたくありません。被告は自分のセックスに自信があり、自分の言葉でセックスを赤裸々に語ります。被告の非常識さが面白いです。誤字 40頁 ×信頼をみせているようだ ○信頼をよせているようだ

  • 読み進めていくうちに「木嶋佳苗」がなぜ注目をあびて嫌われてしまうのかがわかります。
    個人的には「はっきりものをいう人は敬遠されてしまう」こととおなじような感じ・・・?に思えました。

    フェミの視点から見てもいいかと。

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。作家。津田塾大学卒。96年フェミニズムの視点で女性のためのセックストーイショップ「ラブピースクラブ」設立。著書に『毒婦。』、『奥さまは愛国』『性と国家』(共著)など多数。

「2017年 『日本のフェミニズム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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