ぐっちーさん 日本経済ここだけの話

著者 : 山口正洋
  • 朝日新聞出版 (2013年7月5日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023312098

作品紹介

C0033【社会科学/経済】アエラの人気連載待望の書籍化。連載を厳選・大幅加筆したうえ、「円高悪玉論」や財政破綻論のウソ、消費増税の是非を論ずるほか、「アベノミクス相場」を読むコツ、日本再生の処方箋など。池上彰、押切もえ、榊原英資各氏との特別対談を新たに収録。

ぐっちーさん 日本経済ここだけの話の感想・レビュー・書評

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  • 同じ内容(円高推奨と政策批判)を何度も繰り返し、本の厚みほどの濃さはない。前作「本当は凄い・・・」とも概ね内容がかぶっている。対談形式は面白かったが、再読するほどではないと感じた。

  • マスコミが報道しない経済の裏話。
    消費税増税しても財政再建できない。うすうす気づいている人多いのでは。

    安倍政権発足して1年と経たない2013年7月の上梓だが、ここで懸念されたことがいま現実となりつつある。円高によって輸出の大企業は潤うが、中小企業や個人に恩恵はない。そもそも日本で輸出売上で利益を得る企業はわずか。景気回復は内需次第なのに、消費税増税で景気を冷え込ませてどうする。

    自分の時間とお金をつかって投資も金融商品も買ったことがない経済学者が経済を語って経済を駄目にしているには大いに同意。学者の言い分は、経営者や市井の商人の感覚からずれている。

    すべての論に賛成できないが、一読の価値はある。軽い感じで書かれているが、指摘は鋭い。

  • ぐっちーさんがAERAで連載していた著作を加筆して書籍化した本です。
    非常に読みやすい口語体で書かれており、わかりやすい文章ですので経済に興味を持つきっかけになると思います。
    この本は私が読んだ3冊目のぐっちーさんの著作となります。
    メディアで報道されている記事の間違いや嘘、ずるい部分にもバンバン指摘していくので痛快です。
    この本の唯一の難点は連載記事の書籍化なので、同じような文章が繰り返し出てくることです。
    ただ、それはぐっちーさんが悪いわけではなく、連載作品の宿命ですので目をつぶりましょうw

  • ぐっちーさん、こと山口正洋さんの3冊目の著作。ぐっちーさんの本を最初に読んだのは、カミさんのお父さんから借りたからだった。偶然読んだんだけど、それから気になる人になった。2冊目、3冊目は自分で購入。しかも、最近はメルマガも購読している。

    話しが逸れるが、今後は有料メルマガというビジネスモデルは大きく成長すると思う。ぐっちーさんのメルマガは840円/月。週1回月曜日に配信。なんだかお得感があるし、このくらいだったら払ってもいいかな、なんて思うけど、1年間に直すと10,080円/人・年。仮に1000人の定期購読者がいたら、1千万円の売り上げになる。当然、元手も掛かっているだろうが、それは、ぐっちーさんの仕事そのものであり、その情報をメルマガを通して発信しているのだから、ほぼ、売り上げ=収入になるだろう。ちなみに、ホリエモンのメルマガも840円/月(このあたりは業界の標準見たいのがあるのだろうか・・・)。読者は15,000人というから、これだけで1.5億円の売り上げ。やはり、お金儲けに精通している人は、こういうビジネスモデルを上手に作り上げるんだなと思う。

    さて、本題に戻って、ぐっちーさんの『日本経済 ここだけの話』。
    ボクがぐっちーさんが気になるのは、巷で流れているニュースや記事の違和感を取り上げ、「おかしい!」といってくれるところだ。

    もちろん、それだけでぐっちーさんを信用していたら、ぐっちーさん自身が実は悪意を持つひとだったら、結局、だまされるだけだ。

    たとえば、ぐっちーさんは、たまたまかもしれないが岩手県紫波町の町おこしプロジェクトに携わっている。そんなぐっちーさんの考える地方債生とは何かといえば、「地方再生=お金儲け」。「えっ!」と思ったりするし、実際、こういうことを言うと、まじめに地方再生に携わっている人ほど拒絶反応を示すらしい。彼らはたいてい、「地方文化が大切だ」、「伝統を守るんだ」と反論するらしいが、金を稼がずにどうやって地方再生をするのだとぐっちーさんは言う。人口減少と高齢化が進む中、単純に補助金=他人の稼いだ金をあてにして再生しようという発想を持っているかぎり、持続可能性がなくなることは自明であり、自分たちの金は自分たちで稼ぐという、ごくごく当たり前のところからスタートすることが大切だと断言する。う~ん、ごもっとも。

    あとは、日経新聞をはじめとするメディア批判も手厳しい。そういう意味では、池上彰さんとの対談は面白い。池上さんのメディア出身者としての意見は、陰謀論などはない。メディアにいる人たちは、そこまでの見識をもってやっている訳ではない。たとえば、アベノミクスといったり書いたりしたら大きく取り上げられる。だから、単純にそれを取り上げるのだということ。だから、「メディアは手のひらを返したように」といわれると、池上さんはどこか片腹痛いと感じるらしい。そこまでのことは何も考えていないのだから。。。

    次の箇所も、ぐっちーさんの基本的な部分をあらわしていると思って興味深い。ボク自身も、この部分は共感。

    現代経済学が抱えている最大の矛盾。それは、GDPを維持し成長させれば、個人所得や個人消費、そして企業業績も必ずよくなるという究極・最強の天動説。ベン・バーナンキも、ポール・クルーグマンもこの矛盾を認めていて、いろいろな講演で話しをしているらしい。

    ぐっちーさん(そして、ボクもそう思うけど)がいうのは、経済成長の目標とはGDPの拡大ではなく、「明日への希望」そのものだと。だから、それに必要な政策は、おのずと明らかになるはずだと。

    一方で、大企業の時代的使命はすでに終わっており、大規模生産の代名詞である自動車にいたるまで、個人のニーズを満たすブティック的なメーカーの必要性に迫られている。こういう現象が消費の現場でおき始めているのが先進国の実情で、均質に大量消費するマーケットは中国や東南アジアなど新興国にしかない。ヒントは新幹線の車内販売の売り子さん、東京ドームのビールの売り子さん、そういうところに大きなヒントが隠れている。なるほどと思う。

  • 円高が良いと力説してるが、納得した。消費税アップを訴えてる輸出メイン企業はたっぷり消費税の還付を受けてるという話もその通り。

  • 情報リテラシーとはどういうことであるかを考えさせられる一冊。

    著者は円高正義論を主張する少数派。物事を一面から見るだけでなく、こういう見方もあるのかと参考になる。

    物事を多角的に見ようという意味でおススメ。

  • 長らく欧米金融機関で投資業務をされてきた、この本の著者の山口氏による三冊目の本です。一冊目からずっと読んでいます、この本では金融関係の視点から日本経済の強みを解説しています。

    日本の強みを明言している人に、私が読む方では、日下公人・増田悦佐・三橋貴明氏がいますが、この本の著者の山口氏もその中に入ると思います。特に、メディアや評論家がウソつきだらけ、という第一章は「やはり」という印象を持ってしまいました。

    今後は、日本経済が破綻するという極端な意見の本も読みつつ、日本の実力を自分なりに把握していきたいです。

    以下は気になったポイントです。

    ・遠回りだけれど、結局最も手っ取り早い方法は、ある程度の知識をもった上で、「これはウソだな」とか「ちょっとおかしいな」という鑑識眼・選球眼を身につけることが大事(p7)

    ・約束はした、しかしその約束を実行することは約束していない、とうのはナチスドイツがドイツ国民に発したメッセージ、消費税についてこれと同様なのが民主党政権であった(p20)

    ・アメリカ全体の自動車保有台数が2.5億台なので、アメリカにおける 1000万台とは、自動車保有者が25年間に一度乗り換えることで達成可能、1000万台を切ることの深刻さが理解できる情報が合わせて必要(p23)

    ・国の債務はGDP比で見ること自体無意味、対外借り入れの比率がキーポイント、過去に破綻した国はその比率が50%以上、日本は95%が国内調達(p24)

    ・経済の専門家からみた新聞の3大嘘は、1)円高悪玉、2)財政破綻(通過最強、金利最低なのに)、3)格差拡大(格差よりもやる気が問題)である(p27)

    ・2010年の貿易黒字は 6.7兆円で、輸出額は67兆円、バブル景気の40兆円より大きい(p36)

    ・東北の巨大漁業基地である、八戸・気仙沼・石巻・塩釜は、重要な港と指定されていて、日本全国の漁船が集積していた、気仙沼で被害にあった大型漁船の37隻のうち30隻が東北圏外船籍であった(p39)

    ・製造業53万社に対して、サービス業等の非製造業は530万社ある、売上も120:500兆である、産業の90%を占める中小企業にとって円高は海外の商品を安く手に入れられる(P41)

    ・日本の政府債務985兆円には、短期債も含めている、普通は外す、また政府保有財産の現在価値を差し引くが、日本はしていない、政府資産はラフに600兆円とすると、GDP比債務比率はせいぜい80%(p42)

    ・インフレ率を上げれば、値上がりリスクを恐れて、慌てて物を買うというのが、リフレ派の人々の考えだが、通常の感覚では、生活防衛のために預金を増やすだろう(p55)

    ・G20の中で放っておいても立ち直れる唯一の国はアメリカ、生産人口が向こう20年間増え続けるので(p97)

    ・欧州銀行はストレステストは済ませたとしているが、ギリシア国債ですら安全資産としている(p111)

    ・円高がどうのこのと言っている企業(パナソニック、ソニー等)は、自分のところのマネジメントが悪いのを円高のせいにしているだけ(p125)

    ・ヘッジファンドが国債の空売りで失敗したのは、日本ではちょっとした信用金庫が1兆円くらい預金量を持っているので、誰かが空売りすると一気に買われてしまう(p131)

    ・子供手当は所得に関係なく支給される、夫婦別姓、配偶者控除の廃止、高速道路の無料化、おなじことやった国は、ソ連である、民主党政権は社会主義政権であった(p147)

    ・MV=PT=GDP、M:貨幣供給量、V:貨幣流通速度、P:物価水準、T:取引量、物価上昇率2%(pの上昇)をしても、T(どれだけ買い物するか)、V(預金を固持:Vの低下)は国民が決定する要素(P165)

    ・2011.10に突然法律を変えて、中国で就業する外国人に対して、将来貰うはずもない社会保険について総収入の40%の保険料を課してきた、外貨歓迎の方針は霧散霧消した(P179)

    ・個人的には、絶対に貯金は取り崩さない方がよい(P207)

    ・中国語のすごいのは、ベトナム行っても、シンガポール、マレーシア、インドネシアでも中国語を話す人が多い、東南アジアのマーケットを見ても、中国語ができて損なことはない(P217)

    ・20か国を対象に、それぞれが持つ富を物的資産、人的資産、天然資産に分けて計算すると、日本はアメリカに次いで2位、中国の2.8倍の富がある、人口一人当たりでは世界一(P259)

    2013年8月18日作成

  • 金融ブロガー「ぐっちー」さんの著書の第三弾。

    今回は、池上彰さん、榊原英資さん、押切もえさんとの対談付き。
    押切もえさんは会話が成り立つかなと思いましたが、新聞の電子版を購読したりとなかなかどうして、自分を磨くしっかりした人だと感心しました。

    日本の輸出依存度はGDPの20%であり、円高悪玉論は80%の内需型企業を挫くものである。タイや韓国は、通貨安とGDPの20,30%の政府債務で破たんし、GDPの債務比率は国家の財政破たんに結びつかないなど。
    基本的には、AERAに掲載中の記事と大差はありませんが、再度読み直すことが出来て良かったです。話していることは本当に分かりやすいです。

    やはり、メディアを直接信用する事は危険ですね。常識は疑えと言うことでしょうか。

  • •株価とは、その企業の将来の価値である。
    •日本の外需依存度はかなり低い

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