希望の資本論 ― 私たちは資本主義の限界にどう向き合うか

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  • 朝日新聞出版
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レビュー : 40
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023313941

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学評論随筆その他】私たちは資本主義の矛盾や限界にどう向きあっていけばいいのか? 現代日本の知の巨人、池上彰と佐藤優がマルクスの『資本論』を読み解き、資本主義を相対化、過酷な社会のなかで生き延びるためのエッセンスを導き出す。ピケティとの対話、「イスラム国」の分析も。

感想・レビュー・書評

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  • 社会主義という、資本主義の対抗勢力のなくなった今こそ、資本論を読むべきと主張している本。
    資本主義の限界、特性について知っておくべきだろう。

  •  ラスプーチンこと佐藤優と池上彰の資本論を肴にした対談本。
    相変わらず佐藤さんは知識量がすごい、1日2時間の読書を欠かさない結果がこの知識量。
    でもそれより、佐藤優の知識水準に合わせられる池上さんのバックボーンに驚いた。ただのアナウンサー、ジャーナリストではなかった。

     資本論でマルクスが書いている資本主義社会の行き着く先は、まさに今の世界経済となる。
    マルクスによると、もうすぐ私たち労働者は革命を起こすことになるんだけれど、どうも労働者の革命は当分おこりそうにない。
     知識労働者は、どちら側の人間なのかといえば明らかに労働者なんだけど、上場企業のエリサーとかは団結する必要なんてないほどに資本主義を謳歌している。
     知識労働者の繁栄と資本市場の流動性の向上により、マルクスが想定していた「労働者」の姿が変わった今の社会では。プロレタリアート/ブルジョアジーがきれいに区別できなくなっている。

     ブルジョアジーは、プロレタリアートにもごく少量の資本を持つことを可能に、もしくは持てるという幻想を与えることで、「革命を起こしそうな他者」を無くしたのではないかと思う。

  • 資本はゾンビみたいに不死身で癌細胞みたいに増殖するから、人間は身が持たない。なので、呑み込まれないように資本主義システムをお勉強して理解を深めてうまく立ち回りましょう、という本。

  • 日露戦争のときは、日本の片山潜とロシアのプレハーノフが握手をして、両国は、戦争中だが、労働者は戦わない、と握手をした、というようなことも知ることができる。 いわば 佐藤優と池上彰の左翼全般と資本主義への洞察こぼれ話。
    そして、実は、最大の主題は「ピケティ」。
    巻末にピケティと佐藤優の対談付き。

  • 池上さんも佐藤さんもマルクス理論が、自身の思想であったり人生観の始まりだったのは驚きました。
    この対談型の要約でさえ、半分も理解できてないため、もう少し入門書を読んでみよう。いずれは原書を… 何年後かしら。

  • 対談だが、資本論の読み方、意識すべき資本論の背骨の部分は 理解できた


    資本論は 資本主義経済により 資本家と労働者の格差が広がり、労働者が革命を起こすことを見越して、資本主義経済を分析したものらしい


    資本論を読むことで、資本主義経済の限界を知ることができるとのこと。宇野弘蔵さんの本、資本論を読んでみる

  • 高校の政治経済の授業で経済の仕組みは面白いと思ったのが資本論に興味を持つようになった原点。同時に経済学は金儲けのためのものではなくて、なんでこんなに貧富の差があるのだろう、なぜ世の中にこんな問題があるんだろうというのを解明する学問なんだというのがわかった。数学が苦手だったので、数式が出てくる近代経済学よりも、マルクス経済学がいいと思った。でもソ連が崩壊していたので、マルクス経済やってもしょうがない、やるところもないので、経済学部への進学は諦めた。

  • 池上彰と佐藤優がカール・マルクスの『資本論』をめぐる対談

    相変わらず2人の対談は頭にガンガン響く難しさですが、『資本論』を読んでみたいなという気になりました。
    ただ『資本論』をいきなり読むのは無理なので、池上さんの『高校生からわかる「資本論」』から始めました(笑)

    社会主義がいいわけではないが、社会主義に勝ったと思っている資本主義も違うと思う。
    この資本主義の世界は限界にきていると思う。
    どう考えていけばいいのか…。

    この本で一番安心したのは、池上さんが自分も高校時代難しい本を読んで挫折したことがある。でもわけのわからない難しい本を必死になって、脳みそが汗をかくとはこういうことかと思いながら読んだ。結局何にもわからなかった。でもそういう訓練は必要だったかなと思う。
    と言っていたこと。
    難しい本を読んで、分からなくてもいいんだと思えた。(笑)
    必死になって読むことが大事なのかなって。
    そうやっていればほんの一握りでも大事なことが分かるようになるかもしれないと勇気をもらった。

  • カールマルクスが書いた「資本論」の理論を佐藤優、池上彰両氏が経済や資本論について語った一冊。

    本書を読んで、おふたりの教養の深さに感嘆するとともに「資本論」が社会主義の考え方のもとになっているという考えを大きく改められるとともに「資本論」にあるマルクス経済学の賃金の三要素などの
    考えや社会主義と資本主義についても深く知ることができ、大変勉強になりました。
    日本の共産主義が二分化していることなどは本書で知ることができ、また昨今行動経済学ができましたが、まだまだ経済学にはモノとして捉える考えが強くあり、ヒューマニズムの回復というところは「資本論」のイメージと離れたところもあり、凄く印象に残りました。

    「資本論」を 視座を変えることによって、その物事の本質がわかるという生きていくうえで非常に重要となる知識が身につくとともにこれから生きて行くうえにおいても一段上の考えができるものであるとも考えさせられた一冊でした。

  • 「資本主義のこの国で、考え方を見誤らないように、マルクスの『資本論』を読むと良い」という『資本論』の宣伝のような一冊です。『資本論』は、難解なので一般の人が読んで3巻を読破するのに三か月は掛かるでしょうとのこと。それ以上時間がかかる様だと、かえってってわからなくなるそうです。ハードルが高いです。

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著者プロフィール

池上 彰(いけがみ あきら)
1950年、長野県生まれのジャーナリスト。東京工業大学特命教授、京都造形芸術大学客員教授、名城大学教授、信州大学・愛知学院大学特任教授、特定非営利活動法人日本ニュース時事能力検定協会理事を兼任する。
慶應義塾大学経済学部卒業後、1973年から2005年までNHKで記者として勤める。以降、フリーランスのジャーナリストとして活動。ニュース番組で人気になった。2012年から2016年までは東京工業大学リベラルアーツセンター専任教授を勤め、定年退職後も学生教育に関わっている。

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