東京湾岸畸人伝

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 72
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023314672

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学評論随筆その他】馬堀海岸の能面師。久里浜のアルコール依存症病棟にいる男。義理と人情と最後の沖仲仕。木更津、證誠寺の「悪人」。築地のヒール。東京湾、最後の漁師。昨年の新潮ドキュメント賞候補の山田清機が、湾岸に生きる男の生き様を描ききる。

感想・レビュー・書評

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  •  真面目にコツコツと途轍もないことをやり遂げてしまう製鉄工場のロールに挟まれ人差し指の爪を失った作業長に学卒さんと呼ばれた日ほど自分が胡散臭い人間に思えたことはなかった。證誠寺の前住に踊躍歓喜する狸囃子伝説を聞く。業縁あらばいかなるふるまいもする。煩悩にまみれているとわかっている人こそ救いの目当と。私の命も引き受けられているだろうか。

    『頼りない電灯の光の下、二〇人ばかりの大人が集まって「深夜の準備体操」をする姿は、私の目には異様なものに映った。私がろくに勉強もせず、レジャーランドと呼ばれたバブル前夜のキャンパスに浮かれて通っていた時も、この人たちは、ここでこうして、黙々と体操をしていたに違いなかった。』173頁

  • 仲卸、沖仲仕、漁師、能面師など東京湾岸で働く六人の男たちのストーリー。

    明治時代から今日に至るまで、それぞれの男たちが時代の波に翻弄されつつ頑張って生きていく。

    決して歴史の表面に現れることのない人たちが、今の日本を作っている。

  • 極右藤木幸夫がヤクザの組長の息子。

  • 編集子のS君を入れると7人(内1人は著者)の伝記。ノンフィクションの体裁をとりながら、物語が浸食するユニークスタイル。第四話は自らのこと。土地勘がないものとしては、地図が一枚ほしいところです。

  •  通勤途上で聞いているPodcast(http://www.tbsradio.jp/ss954/2015/12/20151222session.html)で昨年末に紹介されて、ちょっと気になったので手にとってみました。
     東京湾に面する土地で暮らす6人の人々を取り上げたライト・ノンフィクション?です。紹介されているそれぞれの主人公はひと捻りある方々でとても魅力的なのですが、みなさんの生きた軌跡を表すには、文章よりも粗い粒子の“モノクロ写真”の方がより相応しいような気がします。

  • 東京湾岸に棲む、6人の男たちの物語。
    仲卸業者、沖仲仕、能面師、漁師等々。
    今の時代、明治から戦争を経て、高度経済成長の時代。
    その時代の中で、首都東京を支える港湾地帯として機能してきた、東京湾岸地帯。

    その歴史を負う人たちから直接話を伺える最期の機会になるかもしれないこのギリギリの時に、練達のノンフィクションライターが動いた。

    激動の時代、東京湾岸を支えたレジェンド達の、最期の記録になるかもしれない。

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