世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史

制作 : 大田直子 
  • 朝日新聞出版 (2016年8月5日発売)
4.19
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  • レビュー :35
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023315303

世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史の感想・レビュー・書評

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  • 2017ベスト本候補。

  • ユニークな切り口からの発明の歴史。
    風が吹くと桶屋が儲かる式に、思わぬ方向に発展するという話。
    次の発展には周辺の技術が整っている必要がある。

    読書メモ

    1章 ガラス
    グーテンベルクが印刷を発明→書物が普及→メガネの需要
    電子基板や光ファイバー

    2章 冷たさ
    寒いところから暑いところへ氷を船で運んで莫大な利益
    冷やす技術の発明→肉を運べるようになり流通革命
    エアコンの誕生→小型化で家庭にも→暑い地域への人口流入→アメリカ北部から南部への人口移動→保守派が南部へ→大統領選に影響

    3章 音
    音を記録発明、再生する発明→蓄音機
    電話
    国家機密→電気信号のコード化→デジタル化
    ラジオ送信→ジャズの全国流行→アフリカ系アメリカ人の文化が茶の間へ→公民権運動
    真空管→音の増幅→大規模集会→政治集会、音楽会
    タイタニック事故→ソナーの発明→胎児の検診

    4章 清潔
    シカゴの建物を持ち上げて下水道
    清潔の観念、入浴の習慣
    上水道の塩素消毒
    クリーンルームの超純水はきれいすぎて飲めない。

    5章 時間
    ガリレオが振り子から時計を発明。
    高価な懐中時計→デニソンのWmエラリー時計
    ばらばらの時間→標準時間
    より正確なクオーツ時計→CPUのクロック
    原子時計
    過去の時間を測る放射性元素による年代測定

    6章 光
    マッコウクジラの脳油
    電球はエジソンの数十年前から発明されていた。エジソンの電球の発明はスティーブ・ジョブズによるMP3プレーヤーの発明のようなもので、マーケティングと宣伝の達人だった。
    エジソンは学際的な研究開発ラボの先駆けを作る。発明のためのシステム全体を発明した。
    フラッシュライトの発明→スラムの実態の撮影→貧困撲滅運動
    レーザー→バーコード→大規模小売店

    終章 タイムトラベラー
    ほとんどのイノベーションは現在時制の隣接可能領域で起こるが、ときにタイムトラベルのような飛躍をする

  • 科学と人類の進化を端的に示す良書。
    非常に説得力のある考察だ。
    我々が今取り組んでいることも、全て過去と未来に繋がっていると感じたことは、嬉しい感覚であり、科学との接点に知的な刺激となった。

  • <目次>
    序章   ロボット歴史学者とハチドリの羽
    第1章  ガラス
    第2章  冷たさ
    第3章  音
    第4章  清潔
    第5章  時間
    第6章  光
    終章   タイムトラベラー

    <内容>
    6つの概念から人類の発明、その結果ドミノ的に広がった多彩な発明をひも解いていく。
    ガラスからメガネ、顕微鏡、望遠鏡、さらには光ファイバーへと広がる世界。五大湖の氷を南に運ぶ話から冷蔵庫、エアコン、エアコンは赤道直下を住みやすい街に変える。音は、ネアンデルタール人の洞窟の共鳴から蓄音機、レコード、それはジャズやロックなどの音楽を発達させ、ソナー技術は潜水艦の探索から胎児の診断まで。清潔は、上水道から風呂に入る習慣、下水の整備は飲み水の供給を変え、IC部品の洗浄をする純水まで。時間は、振り子から共通の時間を生み、時計が生まれ、労働を金に換えることとなり。クォーツや原子時計を生み、GPS技術につながる。光は、蜜蝋(高価で多くの人は使えない)と獣油の灯油(こちらは臭くて黒い煙が出る)と、夜をただ寝るだけの世界だったところからスタートし、鯨油(なんとマッコウクジラの頭の中の油らしい。こいつは匂いと煙が出ないもので、そのためクジラが絶滅の危機に)からエジソンのランプ、ネオン、レザー技術がバーコードからエネルギー源(近い将来有望らしい)へと広がっていった。気づきの続く内容だった。

  • 20171123読了

  • ガラス、冷たさ、音、清潔、時間、光など、世界を変えた6つの発明について解説しているもの。もちろんこれら6つが何かの商品やサービスとして発明されたわけではないが、これに基づく多くの発明、認識、利用、開発などが、文化を作ったり、進化に影響を与えたりと我々の人生や社会に大きな影響を与えている。例えば「冷たさ」の発明により、食料・飲料品の保存や輸送が可能になったり、気候の悪いところに住めるようになったりして大移住時代が訪れる。人口分布が変わると文化が混ざったり政治活動にも影響が出てくる。この本から学べることは、大きなインパクトを与えるような出来事やプロダクトは、いろいろな要素を含んでいるということであり、何事も単独・単一ではないということ。また、世の中の仕組みを考える際にはこのような時間の流れや巨視観が必要ということ。

  • ガラス、冷たさ、音、清潔、時間、光

  • 「革命」というと、「政治」寄りな印象を与えるので、「発明」や「発見」、「進歩」といった、「科学」寄りな印象を与えるタイトルの方がふさわしい気がします。
    が、もしかしたら、そのような微妙な違和感を抱かせることが翻訳者の意図であるならば、それはそれでアリだと思います。

    この本では、人間の生活に大きなインパクトを与えた科学・技術的な発見・進歩を6つ取り上げているわけですが、その切り口もさることながら、各々のストーリーも巧みで、非常によい本だと思います。

    エジソンについては、「いろんな人の特許を横取りした悪い奴」と思っていたのですが、経営者としてのエジソンの姿を知ることで、エジソンの真の素晴らしさに、少し触れることができたように思います。

    ものすごくたくさんの人物、出来事、歴史・経緯、発見を紹介しているにも関わらず、流れを見失うことなく読めるようになっているのは、著者の知見の広さ、考察の深さ、文章力のなせる業なのでしょうね。
    「素晴らしい」の一言です。

    ちなみに、少し気になったのが、科学的な点での誤植が、若干、目立ったこと。
    せっかくの本の良さが損なわれる可能性があるので、慎重にチェックしてほしかったです。

  • 科学道100冊フェアで出会う。 http://kagakudo100.jp/

    とにかく面白かった。
    知的好奇心が存分に満たされ、まだこの他にもいろんなエピソードがあるに違いない想像で、ニヤニヤワクワクしてしまう。

    冒頭からさっそく掴まれた。
    バタフライ効果とはまったく異なる「ハチドリ効果」の話。
    「冷たさ」や「清潔」といった、科学テーマの本ではあまり見ない切り口。
    “スローな予感”は言いえて妙だ。
    そして、端的で明快な、絶妙な翻訳。
    どれをとっても、これぞ読書体験だ!と、ぐいぐい読んでしまった。
    ここ何年か読んだ中でも、突出して印象的な面白い本。

    なにがどう面白いのか、人に勧めたいけど、言葉では無理。
    壮大で繊細で、思いもよらない展開で。
    あー、面白かった!!

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