脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 168
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023317895

作品紹介・あらすじ

ついつい美男美女を目で追ってしまう。いけないと分かっていても浮気をしてしまった……。それ、もしかしたら脳のクセかもしれません。本書は、毎日100~200報読む論文の中から、人気脳研究者が選りすぐった科学知見を集めた1冊になります。その他にも、「偽物を身に着けると嘘をつきやすくなる」「数学の苦手意識は遺伝子によるもの」など、読めば明日話したくなる話が満載。ちなみに、「生後3カ月でモラルは生まれる」ので、脳を浮気の言い訳にはできませんので、ご注意ください……。【目次】Ⅰだから人はおもしろい似た者が集うワケ美人なヒトだからがんになる理由は「不運」だから?!馬鹿正直な不正直ヒトは生まれながらの科学者偽ブランドの品格友とは何か気が合うと子孫繁栄捕食者を超えたヒトオトナは団子よりカネヒトが調理するワケ忘れることは止められないⅡ計り知れない脳ヒトの五感のしくみ脳が「同時」に処理できるわけ数学が好きな人と嫌いな人偏見がなくならない理由失敗は成功のもとクセはボーッとした脳に宿るピンチの恍惚チアリーダー効果はなぜ起こるヒトの脳は協調し合う苦労して手に入れるからありがたい百貨店での不思議時間が逆転すると記憶はどうなるかⅢ感性を刺激する諸刃の知識聖夜に甘い刺激を音楽を習う別の目的「私は幸せ!」は本当に幸福なのかヒトの「好み」を変える「書こう」という意志の正体色と脳の不思議な作用読書はなぜ大切なのか?現実と夢と幻覚のちがいⅣ愛の不思議愛情ホルモンの秘密生後3カ月でモラルは生まれる子どもの〝やる気〟は親で決まる?!親から虐待された子は、もっと親を愛する禁断の果実はなぜ甘い浮気と一途近親婚が禁止される理由Ⅴ未知なる力人工知能は使いよう悩みも聞く人工知能棋士vs. コンピューターヒトの遺伝子は優れている?知能とは察して対処する力温度のチカラアメンボの能力は驚異的進化する微生物テクノロジー未来繁栄のために何をすべきかⅥ明日のために元気だしてねハトのリーダー養成論消える木々と日本人つむじの秘密冗談は強力な武器になるじゃんけんの必勝法ヒトの歩行距離は地球3周半コリアンダーはお好きですか?CMを流す本当の効果とはポーカーから人間社会が変わる?!マラリアに強い血液型人類のルーツに出会ってきました

感想・レビュー・書評

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  • 池谷裕二さんのTwitterをフォローしていますが、いろんな論文から面白そうな話題を紹介してくれます。
    最新の情報に触れることができるので重宝していますが、いかんせん元の論文は英語なので詳細までは読みこなせません。
    本書のように池谷さんの興味と視点を補って素人向けにかみ砕いて説明してくれると本当に助かります。

    どの話題も好奇心をくすぐられます。
    定量的な実験結果を元に科学的・心理学的な分析をしてくれているので納得感も高いです。

    今回は脳との関連を感じにくい話題も多いような気がしましたが、ヒトとはこんな生き物という観点のエッセイです。

    本書の雰囲気を少し紹介しますので、気になったらぜひ読んでみてください。

    ・人は美男美女が好きです。わざわざ「人は見かけで判断してはいけない」と言わなくてはいけない程です。美形が好まれることには生物学的な理由があるのです。

    ・想像力の高い人はウソつきが多く不誠実です。ヒトは、真実を知ることに快感を覚えます。

    ・「忘却」は脳機能の中でも不思議な現象。意識で制御できない。忘れようと努力しても忘れられない。

    ・ありとがう ござしまいた :最初と最後の文字が正しければ読むことができる。
    ・えれげてえ げぜえめせて :全ての文字をエの段にしても大概意味が通じる。

    ・ナロケソロ は英語を母国語にする人は TOKYO と読めるが、日本人は日本語の知識が邪魔して読めない。

    ・5回勝負のじゃんけん必勝法。最初はパー。あとは「グー、チョキ、パー」と順番に出せばよい。

    ・「DNA」と「ゲノム」と「遺伝子」の違いを説明できますか。

  • ちょうど読もうと思っていたら、出口治明さんの本に
    対談で池谷さん登場しました。
    出口さん、池谷さんの大ファンなんですって。
    だからこの本もわくわくして読みました。
    そして期待以上の面白さ!!

    「週刊朝日」連載のエッセイ9年目。
    単行本3冊目。

    一週間で一千報以上の論文をチェックし
    その中からとりあげたものの池谷さん的科学感想文。
    そして私のような科学まったくダメな人でも
    楽しめる内容になっています。
    3つだけ紹介しておこうかな。

    わけわからんアルファベットが出てきて
    (答がすぐ下にあったので自分で考えることができませんでした。工夫してほしかったです)
    たぶん私には読めなかったでしょうね。
    こういう例だったのです。
    〈「知識」は判断を迅速にするばかりではなく、
    その一方で判断を偏らせることもある諸刃の剣です。
    「知る」ことは、いわば「世界を歪める」ことと
    ほぼ同義なのです〉

    〈恋愛以外で、これほど無条件に他者に注がれる感情は、唯一、子どもへの愛情です。
    実際、親から子への愛と恋愛の脳活動は似ています。
    長い進化を考えると、身を挺してでも子どもを守り
    育てようとする育児本能が先に発達したのでしょう。
    その後に、この「没頭」専用の脳回路が転用されて、
    恋愛感情が誕生してにちがいありません。
    子どもへの愛情も恋人への愛情も、共に「特定の個人」に対して注がれる点が共通していますし、何より、
    子孫繁栄という究極の目的を共有しています〉

    幼い子を犠牲にして好きな男のところに走ってしまう
    女性は、完全にこの脳回路を恋愛感情にのっとられてしまったんだな、と思いました。

    「近親婚が禁止される理由」で、
    ヒトの特徴は霊長類界では「奇形」であり、
    近親交配で生じた身体障害であった可能性があると言います。
    そしてその最後にこうかかれています。
    〈強者生存は幻想です。
    私たちヒトは身体の強さを捨て、
    いたわりの心で武装することで、
    自然界を生き抜いているのです〉

  • 池谷先生のパテカトルの万能薬第3作目。あっさりと読みやすい科学エッセイがたくさん載っている本。第1作、第2作ととても面白かったため、期待して買った本作。期待通りの面白さといったところだった。しっかりと参照元の研究の紹介もされていながら、読みやすい筆致で科学エッセイとしてレベルが高い。本作はかなり突っ込んだ研究が多く、ややショッキングな内容も含まれているものの、きちんと自論とともに伝えている姿にも好感を持てる。

  • 軽い読み物としてよい。
    ・人には確かめたい欲求がある
    ・人はわざとのんびり脳が成長することで広い範囲をつなげられる
    ・脳にもくせがある
    ・コミュニケーションが私利私欲を抑える
    ・勝ち引き分けで現状維持、負けで作戦変更

  • 週刊連載のエッセーがベースなので、一つ一つはコンパクト。軽いタッチで読みたい方向け。
    本文もさることながら前書きが秀逸。考え方がビジネスマンとして参考になります。

  • 興味深い内容がたくさんあり面白かった!
    帯のキャッチフレーズやタイトルが気に入らず買うのを躊躇ったが、「予想通りに不合理」的な面白さがあって良かった。

  • パクチーとかマラリアに強い血液型とか、素人に分かりやすく、ありがたい

  • 著者の池谷氏は毎日、神経科学や生命科学に関する学術論文は100~200チェックするそうです。

    それらの論文の中から興味深いものをエッセイにして書かれたものがこの本。

    素人にとって専門的な学術論文なんて読んでも理解できません。
    そういった論文をいち早く、そしてわかりやすく紹介してくれるというのはとても有難いことです。

    どの話も興味深い物ばかりですが、時間が逆転した時の記憶の話しや「書こう」とする意思の正体の話しなどは色々と想像が膨らみます。

    とても面白かったです。

  • 論文や実験などのエビデンスに基づく脳科学のエッセイ。
    1つ1つは短文で読みやすい。
    自分の状況のせいでしっかり読めず、もっと時間と心に余裕がある時に読みたい感じ。

  • 脳科学者の方のエッセイ集です。脳科学を中心とした論文の紹介をしながら、自身の考えやこれからの社会絵の影響などを述べています。バラエティに富んでいて、他の本で紹介されていない研究内容も多く、興味深く読みました。ただ、以前より脳科学と異なる内容が多くなってきているように思います。

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著者プロフィール

脳研究者。薬学博士。東京大学大学院薬学系研究科薬学専攻医療薬学講座教授。
専門分野は大脳生理学で、海馬の研究を通じて、脳の健康や老化について探求している。

「2021年 『心のコリがスーッとほぐれる大人のぬり絵 季節の花』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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