だれかの記憶に生きていく

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 41
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023318656

作品紹介・あらすじ

NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」出演で大反響の、若きおくりびとが考えた「最期から逆算する生き方」。納棺師の父に学び、数千人の納棺と葬儀に接して気づいた死生観。「ひとからどう記憶されたいのか」「大切なひとにどんな思い出を残したいのか」を問い直してみると、「どう生きるのか」指針が見えてくる。

感想・レビュー・書評

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  • 9年前に亡くした母を著者の木村光希さん(同じようにその哲学をお持ちの方)と共にお別れできていたらと強く思いました。あの時、母の話をもっとたくさんしたかった。私の気持ちが今よりも救われたのではないかと思います。自分の体の一部のように思っている近い人を失くすと一気に死生観が変わります。死は必ずやってくるもの、タブーでもなんでもない当たり前のこと、そして1日の長さを実感します。
    母の納棺を担当した方は、私が母に話しかけるのを見て、肩を震わせて涙ぐんでいました。表情にこそ出しませんが、とても驚きました。プロフェッショナルなのだから、泣いてはいけないと著者は書いていますが、納棺師の方の感情を見たことで、冷静な自分と一体感を共にした嬉しい自分とがいて、今でも不思議な感覚でした。とてもここに書ききれないごちゃごちゃした感情、思いがありました。もし、「故人にふつうに話しかけてしまう」木村さんならば、母と木村さんと私と3人で楽しく会話して送り出せたろうと思います。
    どう送り、どう送られたいのか真摯に向き合い考えることで、どう生きるかが見えてくると思いました。

  • 自分が死んだあと、他から見た自分はどのような人なのか?
    ひとことで言えばこの著者の
    「自分はどう憶えられるか?」
    素晴らしく端的に捉えたいい言葉だと思う。

    このような人だったから、このように送ってあげたい、そういう思い。
    賑やかなことが好きな人だったから、カラオケで送る、そんな例があったとも。

    死を受け入れられない遺族のグリーフケアを行いながら美しい所作で、綺麗にしてもらい納棺してもらう。
    この本に書かれているような事をしてもらえたら、遺族はそれだけで、大切な人を大切におくってもらえた、と満足するだろう。
    そして穏やかに、その時の気持ちを思い出してその後も生きていけるように思う。

    最後の別れの時、私はどちらかと言えば無宗教なので、葬儀は要らないと思っていたし、身内の葬儀を行うまでは、そう思っていた。

    でも葬儀は、亡くなった人のためではなく、残される人のための儀式であることを身をもって知り、今回この本を読んで、改めてこのような納棺をしてもらうことも、残された人のじゅうぶんなグリーフケアになると思った。

    葬儀自体ではなく、納棺師にきちんと支払い、きれいになっておくってもらいたい、と思うようになった。子どもに葬儀もいらない直葬でいいと話していたが、きちんと納棺されたい。きれいな姿を、子どもに覚えていて欲しいと、強く思う。

    この筆者は、プロフェッショナルとして仕事8割で感情を入れすぎないよう心がけていると書かれていた。だから大丈夫なのだと思うが、気持ち的にハードな仕事だと思うので、心を病んでしまって、とならないよう、次を育てていって欲しい。これからはきっとこのようなスタイルが主流になるのだろう。
    コロナ禍でもあるし。

    わたしも予約入れたいと思うので、後で調べてみようと思う。

  • 死によりそうことで、今の生を振りかえり、輝かしいものにする。納棺師だからこそ知り得たいくつかの経験から、揺るぎない木村さんの信念が形作られていることがわかりました。
    身近な方の死を経験したことがない人こそ、おすすめです。

  • プロフェッショナル仕事の流儀(NHK)で見た木村氏の仕事ぶりに興味を持ち、こちらを購入。
    イメージしていたのとちょっと違っていたが、納棺師という仕事をする人たちの思いを感じられる一冊だった。

    もう少し突っ込んだ感じになるかなと思っていたが、わりときれいな感じで収まっていた。
    この人、イケメンだしな…と何となく納得。

    死を扱う本をかなり最近読んでいたので、中では初心者向けかも。

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