おじいちゃんは水のにおいがした

著者 : 今森光彦
  • 偕成社 (2006年4月1日発売)
4.24
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  • 本棚登録 :47
  • レビュー :11
  • Amazon.co.jp ・本 (60ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784030164000

おじいちゃんは水のにおいがしたの感想・レビュー・書評

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  • 大分県、滋賀県、富山県。現在魅力を感じる県のベスト3だ。
    これは、その滋賀県の琵琶湖畔にアトリエを構えて活動している写真家・今森光彦さんの写真絵本。今森さんというと『里山』と言う言葉の立役者のような存在で、虫の写真なら見たという人も多そうだ。

    ある時『琵琶湖の写真は撮らないのですか?』と尋ねられて驚いたという今森さん。
    ファインダーをのぞいてカエルや虫を撮っていても、間接的にはいつも琵琶湖を撮っているつもりだったそうだ。
    小さい頃から毎日見ていたら、わざわざ撮るものでもないと思うのかもしれない。
    しかし、この本に登場する田中山五郎さんという漁師さんに出会って、今森さんはチャンス到来と思ったという。
    この田中さんというおじいちゃんの中に、今森さんが抱いている琵琶湖のすべてがあったというのだ。
    そうして、この美しい、美しい一冊がある。

    自給自足の生活と、暮らしの知恵が紹介され、それこそこちらまで「水のにおい」が漂ってきそうな写真を見ていると、
    時間の流れが全く違う場所が、この日本にもあるのだとしみじみ思う。
    現実には、このような昔ながらの暮らしをしている方は数えるほどしか存在しないのかもしれない。
    『里山』も『かばた』も、それを町おこしにしようなどと考えたとたんに、たちまち荒れてしまうことだろう。
    もんどり(魚を獲るための道具)、柿渋、田舟、銀色に輝く秋のヨシの原、たなかみさま、一面のノウルシの花。
    そして『かばた』。
    どの一枚からも、様々な命を育む生きた水のにおいがする。
    【人間が飲む水である前に、すべての生き物たちの水である】という田中さんの言葉は、【きれいな水】の本来の意味を諭されてはっとする。

    高学年向けの読み聞かせにも良いし、ブックトークにも使えそう。
    素晴らしく美しい本で、読み終えたあと静かに祈りたくなってくる。

  • 自然と生きる漁師の知恵と工夫と謙虚な生き方 。
    彼らの生活には自然を生かすための理由がある。
    かばた とは、なんて豊かな建物なのだろう。

  • 「子どもを本好きにする10の秘訣」>「世界・社会」で紹介された本。

  • 水とともにいきるおじいちゃんの生活はなんてすばらしいんだろうって思いました。

  • 娘の教科書に載っていたのと同じ著者であることから手に取った。
    水と共生する豊かな郷土の暮らしが写真から伝わってくる。
    琵琶湖は汚れているイメージがあったのだけど。

  • はじめは気乗り薄な感じでパラパラっと見てたんだけど、写真もそこに写っている生活ぶりも本当に素敵で、とちゅうから引き込まれた。

  • 資料番号:020163689
    請求記号:664イ

  • お見舞いに頂きました。
    とてもあったかい思いが蘇る本です。

  • 滋賀県 新旭町。漁師の田中三五郎さん。漁師と言っても、自分たちが食べるぶんだけ魚を捕る「おかずとり」の漁師だ。三五郎さんは琵琶湖の藻を掃除する。すると、水の循環もよくなり、魚も行き来し、水鳥も喜ぶ。
    昔ながらの家では、川に「かばた」を作り、そこで野菜を洗い、食器なども洗う。綺麗な水と密着した生活。
    ヨシが色づいてきて、冬になる。早春には、刈って干していたヨシを焼き、そのあと、新しい芽が顔をだす。


    自然とともに、自然に感謝して生きる。
    そこに余分なものは何もない。
    こんな余生がおくれるといい。

  •  琵琶湖にそそぎこむ川のほとりで60年以上も漁をしてきた漁師の三五郎さんの暮らしを撮った写真絵本。水と人とのつながり。

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