てんじつきさわるえほん 音にさわる:はるなつあきふゆをたのしむ「手」 (さわる絵本)

著者 :
  • 偕成社
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本棚登録 : 64
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (12ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784032261608

作品紹介・あらすじ

著者、広瀬浩二郎さんは、大阪の国立民族学博物館に勤務。全盲。視覚以外の感覚を総動員して、自分を鍛える修行に励み、琵琶で人の心をうつ「音」を創造した琵琶法師「耳なし芳一」の話からインスピレーションを得た、オリジナルの点字つきさわる絵本。春夏秋冬を視覚以外の感覚で感じてみよう、そしてそれを表現してみよう、ということをテーマにした、著者初めての、子どもを対象にした作品です。
新型コロナウイルス感染症の拡大とともに、そもそもさわるとはどんな意味をもっているのかという、基本的な問いに立ち返ることになったという広瀬さんは、「非接触社会から触発は生まれない」と発信を続けています。コロナ禍においては「さわる」ことがタブーのようなイメージとなってしまったが、目が見えない人だけでなく、誰にとっても本来生きていく上では必要なこと、意味のあること。そんな思いも込めて、いろいろな感触の隆起印刷を用いて、子どもたちがさわることから想像を膨らませることを忘れないように、ということを望んで作られました。イラストも明るくかわいく、とても明解です。見える子も、見えない子も一緒に楽しめる絵本。点字つき。

感想・レビュー・書評

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  • あぁ、ホントのバリアフリーだ!
    見えても見えなくても聞こえても聞こえなくても肌感覚があったもなくても、この本は、楽しい。
    こんな着想の本がもっとほしい。
    春夏秋冬だけでなく、海山川とかも。
    そして、乳幼児対象からもっと、ひろがっていくといいな…

  • 関西在住で、国立民族学博物館の研究者でもある著者による点字絵本。蛇腹仕様。視覚障害者にとっての聴覚、触覚にこだわりながら、広く読まれることを想定したユニバーサル絵本。

  • 全盲の著者が目に見えないもの(春夏秋冬)
    にさわるをテーマにしたユニークな絵本。
    コロナ禍で非接触が徹底されてきている状況下で
    企画、出版された絵本で、
    さわることの大切さを再認識できる。
    点字だけでなく桜やセミ、落ち葉に雪といった
    イラストも全てさわって楽しめる。

    6m8d
    まだ内容は分からないだろうけど、手でバシバシ叩いたり、横に動かしたりして点字の文字や絵の感触を味わっていた!!

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著者プロフィール

自称「座頭市流フィールドワーカー」。
1967年、東京都生まれ。13歳の時に失明。筑波大学附属盲学校から京都大学に進学。2000年、同大学院にて文学博士号取得。専門は日本宗教史、触文化論。01年より国立民族学博物館に勤務。
現在はグローバル現象研究部・准教授。「ユニバーサル・ミュージアム」(誰もが楽しめる博物館)の実践的研究に取り組み、“さわる”をテーマとする各種イベントを全国で企画・実施している。
『目に見えない世界を歩く』『さわって楽しむ博物館』『それでも僕たちは「濃厚接触」を続ける!』(編著)『知のスイッチ』(共編著)など、著書多数。

「2021年 『ユニバーサル・ミュージアム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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