ゆきひらの話 (安房直子名作絵童話)

著者 :
  • 偕成社
4.06
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本棚登録 : 85
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784033134109

作品紹介・あらすじ

あなたのお家の台所に、しまいっぱなしでわすれてしまったおなべはありませんか?もしあなたが、風がふいてさむい冬の日に、ひとりぼっちでお家にいたら…ちょっとだけ耳をすませてみてください。コトコト、コトコト。ほら。なにかきこえてくるかもしれません。小学校低学年から。

感想・レビュー・書評

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  • 風邪で寝込んでいるおばあさんに、台所のゆきひらが話しかけてくる・・・。

    体調の悪いときは心細いですものね。ゆきひらの作ってくれたりんごの甘煮のおいしそうなこと。雪で冷やすというところが素敵ですね。

  • ゆきひら鍋は我が家にもあるけれど、そういえばしばらく使ってないな。
    あれでおかゆを炊くと、とても美味しい。
    久々に出して使おうかな。
    欲しいと思って買ったはずの物でも、だんだん使わなくなっていつか忘れれ去る。
    それを使っていた頃の気持ちも、一緒に忘れてしまうかのようだ。
    安房直子さんの作品はそれらを思い出させてくれる。
    だからいつも、どこか懐かしくてやさしい。

    風邪で寝込んだおばあさんは、忘れていたゆきひら鍋に声をかけてもらって嬉しかったろうな。
    挿絵のゆきひらにはちゃんと顔が描かれていて、自分でお料理をしてくれるのだ。
    おかゆでも野菜スープでもなく、りんごの甘煮。
    それがおばあさんの一番食べたいものだった。
    ガスレンジではなくて、かまどの火で作るのが、このお話のいいところ。
    コトコトコト・・・と、煮えていく音まで聞こえてくるようだ。
    さてそれから、自分で庭に出て行って、口笛で雪を降らせ、その中でお鍋ごと冷やしてくれるのだ。
    ここでゆきひらが歌う歌があるのだが、それはおばあさんの思い出の中の歌だった。
    りんごの甘煮を食べ終えてぐっすり寝入るおばあさんの見る夢には、読んでいて涙がにじんでくる。
    ゆきひらの心をこめた料理は、温かい思い出への入り口だったのだ。

    巻末にりんごの甘煮の作り方も載せられていて、なんとも素敵な一冊だ。

  • タイトルのゆきひらという茶色のお鍋、昔どこかで見たなーなんて思いながら手にとってみた。
    病気のおばあさんを励まそうとりんごの甘煮を作るゆきひらくんの優しさに和む。
    多分、このおばあさんのお母さんに丁寧に扱われてきたからこんなに尽くしてくれるんだろうし、りんごの花びらが舞い散る中での再会という夢も見せてくれるんだろうなあと予想するとぐっと深みがます話になる気がしてくる。
    安房さんのりんごの甘い匂いがただよってきそうな珠玉の文章と、田中清代さんの柔らかい挿絵がとってもお似合いの童話絵本。

  • ゆきひらが欲しくなりました。

  • 優しいはなしだなあ。
    最後のレシピだけで星プラスする価値があるよ。

  • 10分くらい。
    古い小さな一軒家に、おばあさんが風邪をひいて寝ていました。
    長いこと、風邪が治らないおばあさん。
    すると台所から、コトコトと音が。
    誰ですか?の問いかけに「ゆきひらです」という返事。
    見るとそれは、小さなゆきひら鍋でした。
    ゆきひらは、おばあさんのために、りんごの甘煮を作ります。

  • 安房直子のお話に絵をつけた絵本。
    風邪をひいて寝込んだひとりぐらしのおばあさんと、しまいっぱなしだった古い雪平鍋のおはなし。
    おばあさんのさみしさが、「独居老人だから」ではなく「病気で弱ってるから」なのが良い。

    私は展示品以外のかまどをみたことがないし、ゆきひらだって蓋なしのアルミ製しか使ったことがない。
    りんごの煮たのは好きじゃないし、草履の感触も知らない。
    おばあさんの経験と重なる部分なんてほとんど持っていない。
    なのに、懐かしいような気持ちになる。

    きざんんだりんご(病人にきざませるのはどうかと思うがなべだから自分じゃ切れないってのが変にリアルで面白い)を、とろ火でじっくり煮て、雪の中でゆっくり冷ます。
    発熱した体温に冷たくて甘いりんごを、ひとくちずつ味わって食べる。
    すべてが丁寧に、ゆったりと流れていく。


    巻末に、りんごの甘煮の簡単なレシピつき。
    『風のローラースケート』では風呂吹き大根を煮たくなったけど、これもまた土製ふたつきの雪平でゆっくり作りたくなっちゃう。

  • りんごの甘煮がすごくおいしそう。小さい頃風邪の時に母が作ってくれたいろんなものを思い出しました

  • 我が家ではりんご煮と言っているりんごのあま煮。
    やさしいゆきひら鍋のあったかいお話。
    冬のよみによさそう^ ^

  • とってもいい話

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著者プロフィール

安房 直子(あわ なおこ)
1943年1月5日 - 1993年2月25日
東京生まれの児童文学作家。、本名:峰岸直子(みねぎし なおこ)。
日本女子大国文科卒業。大学在学中より山室静氏に師事する。作品に『まほうをかけられた舌』『花のにおう町』絵本『青い花』(いずれも岩崎書店)、『白いおうむの森』(筑摩書房)『やさしいたんぽぽ』(小峰書店)などがある。『さんしょっ子』で日本児童文学者協会新人賞を、『風と木の歌』(実業之日本社)で小学館文学賞を、『遠い野ばらの村』(筑摩書房)で野間児童文芸賞を、『風のローラースケート』(筑摩書房)で新美南吉児童文学賞を受賞する。ほか、『きつねの窓』が教科書採用されており、よく知られている。
1993年、肺炎により逝去。

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