なつのいちにち

  • 偕成社
4.19
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本棚登録 : 503
レビュー : 108
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784033313405

作品紹介・あらすじ

まっ白な日ざし青い草のにおい…ページのなかからあふれだす。はたこうしろう・待望のオリジナル創作絵本。3歳から。

感想・レビュー・書評

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  • 7,8年前に初めてこの本を見たとき、絵本もこんな時代になったのだなと、そう思った。
    ビジュアル的に、とても素晴らしい絵本なんである。
    誰もいない玄関と門から出るまでの真っ黒い縁取り。
    静かでひんやりとした土間の気配が漂ってくる。
    麦藁帽をかぶった男の子がひとり、虫取り網を持って家から出て行く場面だ。
    海辺と田んぼと牛小屋の前を疾走し、神社の階段でひと休み。
    「ハア ハア ハア」というカタカナの息遣いが、見開きで続く。
    この子は、クワガタを捕りに行くのだ。
    この間の、むっとするような濃い緑と青い青い夏空。
    テントウムシ、トンボ、蛙、バッタ、カワセミ、セグロセキレイ、ツユクサ・・・

    いよいよクワガタを捕るという場面は、今度はコマ割りで描かれる。
    何度も失敗して、ようやく捕まえると今度は夕立だ。その爽快な達成感!

    今や滅多に見られない、全身で力いっぱい遊ぶ、子供の夏の話。
    疲れて帰る道にグミの実がなっていれば、すぐそれを口にほうりこんだ。
    甘くて美味しかったはずなのに、今食べてみると何の味も無い。
    そのとき私が分かったことは、あの頃は全身で味わっていたのだということ。
    あの夏は、もう戻らない。
    でもこの一冊の中にはしっかりと入っている。

    帯にはこう書かれている。
    【この本には少ししか文章がありません。あっという間に読めてしまいます。
    でも、絵と物語をゆっくり追うことで、それぞれの人が知っている「夏の音」や「夏の空気」を感じてもらえたらいいなと思います】
    おはなし会のスタートにも良いし、小さな男の子にはぜひ読んであげたい。
    約4分。文にはない音やにおいや空気を、一緒に感じられたらいいなぁ。

  • 中古購入

    これは大人が懐かしく読む絵本
    色使いが 色鮮やか というだけじゃ
    物足りない
    とても伝えきれない
    見てもらえればわかるのだが
    これは 真夏の色 そのもの!!
    まず真夏の外から見た玄関の挿絵を見て
    ああ これぞ夏!と脳内で叫んだ気がした
    (自分でも何言ってんだかわかりません
    文才がなく本当に申し訳ございません)
    父の実家が埼玉の秩父で
    小学校の頃に毎年夏に遊びに行ったのを
    思い出す
    私の実家もわりと田舎なので
    ここの場面は近所のあそこに似てるなとか
    ここの場面は秩父で体験したなとか
    昔に想いを馳せる
    子どもと読む前に先に見て良かった
    一緒に読んでたら
    昔 お母さんもこうだったああだったと
    いちいち昔話を挟んで
    話が進まないところだった(笑)

    お話はごく単純だけど
    それ以上でもそれ以下でもない
    なんなら言葉もいらないくらい
    絵が語ってくれている絵本
    でも最後のセリフ とても良い
    やっぱり全部良い

    印刷すると
    絶対に同じ色にはならないので
    原画展で現物の色を見てみたかった

  • ぱきっとした色づかいが、夏の記憶を呼んでくれます。ダイナミックなアングルもステキ。

  • 衝撃的におもしろかった!
    構図から、ことば選びから、斬新で新鮮!
    展開もドラマチックで、
    いい映画を観終わった後のような余韻ののこる、
    素晴らしい絵本!

  • “男の子の夏”って感じの絵本。文章は少なめ。夏の暑さとか、匂いとか音が聞こえてくる。
    絵で夏を表現するってすごいなあと思います。

    大人が読んで懐かしく感じるかな。大人が楽しく読んでいる姿もよく見ます。
    もちろん、男子専用絵本ではありませんよ。

    なんだか感覚に訴えてくる絵本ですね。

  • 読み聞かせお当番で小学2年生の男の子が気に入ってくれました。主人公の弾む気持ちが素直に伝わってきます。

  • この本を開けると、誰もが体験したことのある懐かしい夏が一瞬にしてよみがえります。それも音だけでなく、日射しや日陰、感触、温度、湿度、においまで。夏に体当たりの一冊。夏が待ち遠しくなること絶対です。3月期限テーマ;夏。

  • この大好きな絵本の原画を観に行く機会に恵まれ、ますますこの本が好きになった。
    夏の空の青、海の青、田んぼの緑、牛の黒と、生き生きとした色彩が一面にあふれ出す。
    クマゼミの声、僕の息を切らす声、かけ声。
    滝の音、川のせせらぎ、そんなのが全部聞こえてきそうだ。
    草いきれ、牛の臭いまで感じてしまう。
    何度も落ちて落ちて(クワガタをつかまえた)の原画が
    脳裏に鮮やかに蘇ってくる。
    ほんとうにカッコイー!一冊だ。

  • 「なちゅのいちぢち」流石男の子、ツボにはまったよう。最後のページで笑い喜びます

  • ぼくなつを少年だった息子とやった夏を思い出す…それじゃ風情もなにもあったもんじゃないけど、表紙をみるとつい陽水の少年時代が流れてくる。ゲームキャラは上田三根子さんでしたが、この絵本ははたこうしろうさん。
    陽水の歌だけじゃなく、開けば、蝉の声、夏の空気や息遣い、草のにおいなど、五感が子どもの頃の夏を思い出させてくれる。
    虫取り網に麦わら帽子、夢中で追いかけたあの田舎の夏を。
    息子にこんな夏を思い出させる体験させてあげれなかったことを不憫に思う。コントローラーの感覚でも蘇ってくるのかしら。

    映画のワンシーンのようなアングルとか、どれも暑中見舞いにしたくなる、夏らしい場面が素晴らしい。
    暑くてうだるこの時期だからこそ、この絵本で夏っていいなぁと思いたい。

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