よるのかえりみち

制作 : みやこし あきこ 
  • 偕成社 (2015年4月21日発売)
3.92
  • (10)
  • (14)
  • (13)
  • (0)
  • (0)
  • 116人登録
  • 18レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784033324609

作品紹介

抱っこされて家に帰る男の子の目に、夜の街の情景が映ります。一日の終わりを思い思いに過ごす人々を静謐なトーンで描き出す、おやすみの絵本。

よるのかえりみちの感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • これは凄い。凄く好み。絵も好み。怖かわいいと言ったら失礼かな。

    夜って不思議。街の雰囲気が昼間とは全然違う。
    昼間よりもワクワクしたり、怖かったり、切なくなったり。みんな何してるのかなぁって空想したり…。

    そんな街の様子がギュッと詰まってるような絵本。

    「いつものよる とくべつなよる みんなゆっくりねむれますように」おやすみなさい。

  • 夜のとばりが降りる頃、
    遊び疲れて眠くなったウサギの男の子が
    暗い夜の町をお母さんに抱っこされて家に帰っていきます。

    店じまいに追われるレストランや本屋さん。
    誰もいない夜の町の静けさ。次々に灯る町の灯り。
    明かりの灯った家々の窓からは、夜を思い思いに過ごす人々の様子が垣間見え、しーんと静まり返った夜は五感を刺激します。

    電話で話す誰かの声。オーブンで焼いたグラタンの美味しそうな匂い。
    一人きりで過ごす人もいれば、賑やかなパーティー に参加している人々もいます。

    まもなく男の子は家に着き、ベッドの中で、さっき見た人たちのことに思いを巡らせます。
    みんな今頃どうしているかな、そろそろ寝る支度をしている頃かな……
    やがて男の子の想像と現実とが夢うつつの中に混ざり合い、満ち足りた気分のうちに一日が終わっていくのでした…。

    男の子が初めて感じ垣間見る「夜」の真実を描いた詩情さえ溢れる美しい絵本。



    夜の空気をじかに感じ、
    昼間とは違う夜の町の不思議さや闇に潜む怖さを知ったのはいつの頃だっただろう。

    僕は小学校時代、
    不思議UFOクラブ部長だったので(笑)
    空や星を見るのが大好きな子供だったし、幼い頃から夜は友達だと思っていた。

    濃い藍色に沈む夜空。アーケードに連なるちょうちんの灯り。少しずつ遅れて響く花火の音。銭湯帰りに食べたアイスの味。
    夜と昼の隙間に流れるお気に入りの空気。

    そして時が経ち、中学生になった僕は
    大人たちが寝静まったあと、
    深夜の散歩に繰り出した。

    昼とは違う神秘的な夜の町の顔。
    見慣れたハズの景色が夜の魔法で違う景色に映る不思議。

    初めての夜の冒険への開放感と高揚が身体中にみなぎる。

    音も光も薄れて
    声をあげるとどこまでも響いていく感じに心ワクワクして、
    ただ夜を歩くことに好奇心旺盛だったあの頃。

    子供にとって夜という存在は
    大きくて得体のしれないどこかコワいものでもあるんだけど、
    だけども心の奥底では
    得体がしれないからこそ夜を知りたいし、
    ちょっと背伸びして
    大人な夜の世界を少し覗いてみたいと
    誰もが思ってるのだろう。 


    この絵本もページをめくるたびに伝わってくる
    夜のはじまりのしんとした静かな空気感と
    夜特有の濃密な匂い。 

    夜は僕たちにいろんなことを教えてくれる。

    夜の時間は昼の時間より進み方が遅くて、
    夜の風は音がザワザワして胸がキュウってなる感覚や、

    心に染み入る月明かりの美しさも、
    暖かい場所から一度離れてみなくちゃ
    分からないってこと、

    孤独になることを、1人になることを、
    怖れちゃいけない。
    孤独な時間こそが自分を磨き、人間に深みを与えていく、

    生きるとは行動することだ。
    行動して得たものだけが個性であり財産となる。
    知識だけの実感のない言葉は人の心を打たないし、
    少なくとも自分の目で見る前に
    何かを言おうとしてはいけないのだ。


    そんなことを僕は夜の冒険から学んだ。


    自分の足を使って
    見て触って肌で感じた
    『生の体験』は、
    どんなに年月が経とうとも
    記憶の核になって自らを支えてくれる。

    ウサギの男の子もいつか夜に旅立つのだろうか。
    密かな歓びと高揚を胸に夜と手を組むそのとき、
    少年は何を学ぶのだろうか。

  • 全体的にモノトーンで動物たちの表情は少し翳りがあってシュールな感じも受けたけど、とても温かい気持ちになれるお話で、何度も何度も読み返してはほっこりとした。

    自分が子供で普段なら、もう家にいてご飯食べたりする時間に、外にいて外から他の家の様子を見る、その子供の視点が、とても懐かしくって涙が出そうになりました。

    あったかい気持ちになれた絵本です♪

  • 表紙だけ見た印象は、怖いの? だった。
    読んでみたら全く逆。
    おうちへ帰る途中のうさぎの親子が路地からのぞき見える数々の家には、仕事をしてる人、終わった人、独りの時間を楽しむ人、みんなでワイワイパーティーを開いてる人たち。

    1つのうちごとにそのおうちごとの生活があって、当たり前だけれど、あぁ、生きてるんだなあと感じた。

    ほんわかした絵本です。大人の人が好きかも。

  • たくさん遊んで眠くなったうさぎの男の子。
    お母さんに抱っこされて夜の道を家に帰っていく様子が描かれます。

    夜の色がとってもリアルでした。
    小さい子にはちょっと怖いかも。
    夜の時間を思い思いに過ごす動物達の姿に興味津々。
    本を読みながら寝てしまうヤギさんに自分が重なるよう(笑)

    ゆっくり読むと自然と眠くなっていきそうな心地よさでおやすみ絵本にいいかも。

  • 夜、うさぎの男の子がお母さんにだっこされて一緒に帰る。
    その途中で、色々な人たちが色々な夜を過ごしているのを見掛ける。
    電話をしている人。
    パーティーから帰る人。
    テレビを見ている人。
    ケーキを焼いている人。
    お別れをする人…。
    パーティーから帰った人は帰って別のことをしたり、テレビを見ていた人はお風呂に入ったり。
    それぞれの夜、1日のおやすみの準備をしていく。
    うさぎの男の子もお父さんが加わり、家まで家族揃って帰り、ベッドに入って眠りにつくのだった。

    それぞれの夜。

    文字が少な目で静かな絵本。

    絵がちょっと暗い。
    動物の顔がリアルよりでちょっと怖い感じる場合も。
    大人には受けそうな絵と雰囲気。

  • それぞれの部屋の中の人たちの生活の一瞬を切り取った絵が面白い。

  • 絵がしんとしていて、大人へのプレゼントにもいいかなと思います。でも、子どもも絶対心にしみると思います。ちょっと切ない、ほんとの物語です。

  • 白と黒で表現される動物達の世界。夜のちょっと不思議でこわい世界が表現されている。家の中のそれぞれの暮らしぶりが、幸せそうで安らぐ。

  • 2016/1/12

    居場所
    帰る場所

全18件中 1 - 10件を表示

みやこしあきこの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
トミー=アンゲラ...
いまい あやの
いまい あやの
tupera t...
ユリー・シュルヴ...
ジョン・クラッセ...
モーリス・センダ...
ジョン・クラッセ...
A.トルストイ
おおで ゆかこ
ヨシタケ シンス...
エラ・フランシス...
みやこし あきこ
岡田 よしたか
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする