こんとん

著者 :
制作 : 松本大洋 
  • 偕成社
3.93
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本棚登録 : 179
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (41ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784033328904

作品紹介・あらすじ

名前がないので、誰でもない。誰でもないから、何にでもなれる。それが、こんとん。六本の足を持ち、六枚の翼を持つけれど、目も耳も鼻も口もなく、いつも空を見あげて笑っている、こんとん。
そんな、こんとんのところに、ある日、南の海の帝と北の海の帝がやってきた。
帝たちは、こんとんに、二つの目、二つの耳、二つの鼻の穴、そして口、あわせて七つの穴を作ってやることにしたのだが──。

中国神話に登場する「渾沌」の伝説をもとに、夢枕獏が語るせつない物語。
その「ものいわぬもの」のイメージを松本大洋が愛しさをこめて描いた美しい絵本。

感想・レビュー・書評

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  • <肴>
    夢枕獏のファンである。もうずいぶん長い間のファンである。当然出てくる書籍は全部読む。たとえ絵本でも読む。

    でも「こども向けコーナー」に行くのは少し勇気が必要。まさに混沌だ。いや漢字ではないな。こんとん だ。ひらながだと,なんだか酒の酒のつまみの名前みたいだ。それもまたよかろう ヵ(^^)/カカカ!

    今は暑いし台風なので,外で飲む,なんてのは出来ない。が,こんとんの様に空を見上げて笑いながらおいしいお酒が飲める季節に早くなれなれなってくれ。

  • 「こん とん こん とん」と繰り返すリズムが、読み手を物語につなぐキーワードになっているようだ。

  • 松本大洋さんの絵がとても素敵。

    絵本の世界を作る色。

  • 目鼻等がないのに笑ってるのは不気味で怖い生き物かと思ったが、逆にのんびりほんわかしていた。それに人間がお節介をした結果は、絵本ならではの表現で、はっとさせられた。

  • なんで人は余計なことをするんだろう。
    あるがままでいいじゃない

  • 中国神話の「渾沌」の伝説

    Wikipediaより
    渾沌(こんとん、拼音: húndùn)または混沌は、中国神話に登場する怪物の一つ。四凶の一つとされる。その名の通り、混沌(カオス)を司る。

    犬のような姿で長い毛が生えており、爪の無い脚は熊に似ている。目があるが見えず、耳もあるが聞こえない。脚はあるのだが、いつも自分の尻尾を咥えてグルグル回っているだけで前に進むことは無く、空を見ては笑っていたとされる。善人を忌み嫌い、悪人に媚びるという。

    他では、頭に目、鼻、耳、口の七孔が無く、脚が六本と六枚の翼が生えた姿で現される場合もある。道教の世界においては、「鴻鈞道人(こうきんどうじん)」という名で擬人化されている事があり、明代の神怪小説封神演義ではこの名で登場している。

    荘子には、目、鼻、耳、口の七孔が無い帝として、渾沌が登場する。南海の帝と北海の帝は、渾沌の恩に報いるため、渾沌の顔に七孔をあけたところ、渾沌は死んでしまったという(『荘子』内篇應帝王篇、第七)。転じて、物事に対して無理に道理をつけることを『渾沌に目口(目鼻)を空ける』と言う。

  • 深い。とっても深い。
    まるで哲学のよう。

  • 夢枕獏の不思議な世界観がうまく表現されている。

  • 絵がすごい…すごい…。
    何で触ってふわふわしていないのかがわからない、これ紙じゃないでしょ生き物本物でしょ!
    圧倒的。
    親しみやすい文章も面白かったのだけど、読んでいくうちに、あれ私この話知っているぞと気がついた。
    多分、子供の頃に、学習漫画か何かで読んだんだと思う…。
    思い出せたのは、読んでしばらく忘れられなかったからで、忘れられなかったのは「こんとん」がどんな生き物かまるでわからなかった、その不気味さの混じった魅力のせいだと思う。
    なので、推測とはいえこんとんの仕組みというか、原理というか、それを言葉にしてしまうのは私には蛇足に感じられた。

  • 好きな二人の作品なら面白くないはずがない。

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著者プロフィール

1951年、小田原生まれ。「上弦の月を喰べる獅子」で第10回日本SF大賞を受賞、「神々の山嶺」で第11回柴田練三郎賞を受賞。平成11年4月朝日新聞に「陰陽師(おんみょうじ)」を連載、陰陽道ブームの火付け役となる。著書に「魔獣狩り」シリーズ、「闇狩り師」シリーズなど。

「2019年 『キマイラ20 曼陀羅変』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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